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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):三井ハイテク、アカツキ、アンリツ

三井ハイテク <日足> 「株探」多機能チャートより
■三井ハイテック <6966>  1,611円  +300 円 (+22.9%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 6日、三井ハイテック <6966> が18年1月期の連結最終利益を従来予想の19億円→28億円に47.4%上方修正。増益率が2.8%増→51.4%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。車載・スマートフォン向けリードフレームや車載・家電用モーターコアの受注が想定以上に伸びることが寄与。繰延税金資産の計上に伴い、税金費用が減少することも最終利益を押し上げる。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の15円→16円(前期は10円)に増額修正した。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の1.29%にあたる50万株(金額で5億円)を上限に自社株買いを実施すると発表。これを受けて、株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■アカツキ <3932>  7,150円  +1,000 円 (+16.3%) ストップ高   本日終値
 アカツキ<3932>が急反発し年初来高値。この日、デジタル卓球アクティビティ「TQ」プロトタイプとして、第1弾コンテンツであるブロック崩しゲーム「PONG!PONG!」を発表しており、これを好材料視した買いが入った。TQは、「あそびラボ」がテクノロジーを駆使して開発した新感覚のデジタル卓球アクティビティ。その第1弾コンテンツ「PONG!PONG!」は、卓球台にプロジェクションマッピングされたブロックを、リアルのピンポンボールを当てて破壊し点数を競い合うゲームで、見慣れた卓球台を最先端のテクノロジーとのかけ合わせで進化させた新しい遊びという。なお、同ゲームは7月以降、渋谷「T4 TOKYO」で利用できるとしている。

■ヤーマン <6630>  7,580円  +630 円 (+9.1%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 ヤーマン <6630> が3連騰で上場来高値を連日更新した。同社株は13日に予定する決算発表を前に、急速に上昇基調を強めている。直近では日経新聞が5月30日付で「2017年4月期は、連結営業利益が前の期比3.2倍の33億円前後と過去最高になった」と報じたことが刺激材料となった。同社はインバウンド需要や中国を中心とする海外向けに自社開発・企画品である美顔器などの販売が絶好調だ。国内でもブランド認知を高めるため、テレビCMなどの広告投資を積極的に展開している。美容・健康ブームなども追い風に、今18年4月期の業績拡大への期待が膨らんでいる。

■アンリツ <6754>  1,044円  +75 円 (+7.7%)  本日終値
 アンリツ<6754>、アルチザネットワークス<6778>のほか、PALTEK<7587>、アイレックス<6944>など次世代高速無線通信規格である「5G」関連に位置づけられる銘柄に物色資金が向いている。LTEの1000倍以上の大容量化、10Gbps以上の通信速度を実現する5Gはあらゆるものをオンライン化するIoT時代に必須の通信技術であり、国際規格の概要が今年末にも固まる方向にある。そうしたなか、7日付の日本経済新聞が「次世代の超高速無線通信『第5世代(5G)』の商業利用区域が2023年にも全国へ広がる。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯大手3社は20年に5Gの利用を一部で開始、ドコモは3年ほどで全国展開する見通し。3社の総投資額は5兆円規模に達するとみられる」と報じた。これを受けて通信系計測器のトップメーカーであるアンリツをはじめ設備投資拡大で潤う関連銘柄に、改めて投機資金の流入を誘っている。

■日本CMK <6958>  931円  +59 円 (+6.8%)  本日終値
 日本CMK<6958>が大幅続伸、年初来高値を更新した。市場では同社が主力とする車載用プリント配線板の需要拡大に注目している。丸三証券では5日、同社株の投資判断を「買い」とし目標株価を1200円に設定している。車載用プリント配線板を取り巻く2つの大きな構造変化が同社には追い風、と指摘。第1にはガソリン車からハイブリッド車・電気自動車の比率の上昇といった内燃機関の変化、第2にはADAS(先進運転支援システム)の進展・自動運転化を挙げている。これに伴い、プリント配線板は搭載面積の拡大と多層化ニーズが進展している。同証券では、車載用需要の拡大とともに同社業績の伸びを予想。18年3月期の連結営業利益は前期比62%増の43億円(会社予想40億円)、19年3月期は同57億円を見込んでいる。

■武蔵精密工業 <7220>  3,080円  +128 円 (+4.3%)  本日終値
 武蔵精密工業<7220>は3日ぶりに反発し、上昇軌道復帰を鮮明にしてきた。直近高値の3130円(5月11日)を上回れば、上昇加速場面を迎えそうだ。時価で試算したPERは12倍台と、依然として割安水準にある。同社は5月10日、18年3月期連結業績予想を発表した。売上高2130億円(前期比18.0%増)、経常利益125億円(同21.1%増)と2ケタ増益を見込むことに加えて、年間配当は前期比2円増の54円を予定している。前期に買収した欧州大手鍛造・機械メーカーの独HAYグループの収益が今期はフルに寄与することに加え、買収によるシナジーの実現が業績を押し上げる見通し。具体的には、HAYグループ顧客網の活用による両グループの商品ならびに垂直統合商品のクロスセル(関連商品販売)の実施、グループ独自の生産改善ノウハウのHAYグループへの適用などを実施、展開していく。

■クミアイ化学工業 <4996>  665円  +24 円 (+3.7%)  本日終値
 6日、クミアイ化学工業 <4996> が17年10月期上期(16年11月-17年4月)の連結経常利益を従来予想の36億円→45億円に25.0%上方修正。従来の17.4%減益予想から一転して3.2%増益を見込み、2期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。米国・豪州向け畑作用除草剤「アクシーブ」の出荷前倒しで、売上が計画を上回ったことが寄与。円安進行による採算改善なども上振れに貢献した。なお、イハラケミカル工業との経営統合による通期業績への影響を精査するため、17年10月期の業績予想を取り下げ、未定に変更した。

■鳥貴族 <3193>  2,905円  +95 円 (+3.4%)  本日終値
 6日、鳥貴族 <3193> が5月の月次売上高を発表。既存店売上高は前年同月比5.1%増と6ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。5月は客単価は0.5%減とマイナスが続くものの、客数が5.6%伸びたことで全体の売上を押し上げた。

■東芝 <6502>  270.8円  +8 円 (+3.0%)  本日終値
 東芝<6502>が続伸。同社の半導体メモリー事業売却の交渉が大詰めを迎えており、今後の展開が注目されている。米ウエスタンデジタル(WD)は、提示額を2兆円程度に引き上げる見通しと報じられているほか、米ブロードコムや台湾の鴻海(ホンハイ)も2兆円を超える金額を提示している様子だ。東芝の再建に求められている2兆円ラインは超えそうな気配だ。売却に反対する米WDの首脳が週内に来日するとも伝えられており、今月中が見込まれている売却先決定への思惑も高まっている。

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