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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):高島屋、豊田通商、郵船

高島屋 <日足> 「株探」多機能チャートより
■高島屋 <8233>  1,106円  +42 円 (+4.0%)  本日終値
 高島屋<8233>は3日続伸で年初来高値。1日の取引終了後に発表した4月度の店頭売上速報で、高島屋単体と国内百貨店子会社を含む17店舗合計の売上高が前年同月比2.2%増と、3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年に比べて日曜日が1日少なかったものの、円安や株高の影響で免税品や高額品の売り上げが好調に推移した。商品別では、紳士服や婦人服が前年実績を下回ったほか、子供服ホビー、リビング用品などが前年比でマイナスとなったが、特選衣料雑貨や宝飾品などの高額品や紳士雑貨、婦人雑貨、食料品が前年実績を上回った。

■豊田通商 <8015>  3,545円  +120 円 (+3.5%)  本日終値
 豊田通商<8015>が続伸。この日、台湾の燃料電池発電システム開発・製造会社である中興電工(桃園市)と日本市場におけるメタノール改質型燃料電池の販売契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の販売契約締結により、豊田通商は中興電工の定置式燃料電池の販売・設置・メンテナンス・燃料供給を行うという。携帯電話基地局、浄水場、鉄道駅舎向けで専売契約を締結していることから、これらの分野に注力するとともに、新たな使用用途開拓を行うとしている。

■日本郵船 <9101>  211円  +7 円 (+3.4%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運株が軒並み高。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は前日1日時点で13日続落となり850まで水準を切り下げている。ただ、米国や中国、欧州など世界的な景況感の改善期待が高まるなか、早晩バルチック指数も底が入るとの見方も浮上。日経平均株価も上げ足を強め2万円大台を回復したことで、株価面で出遅れ感の強い海運株はリターンリバーサルの対象として物色資金が集まり始めている。

■月島機械 <6332>  1,268円  +39 円 (+3.2%)  本日終値
 月島機械<6332>が4日続伸。1日の取引終了後、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のプロジェクトで、同社とJFEエンジニアリング(東京都千代田区)が、タイにおいてバガスを原料とするバイオエタノール製造技術の有効性を実証し、技術面や採算面で実現可能な商業生産モデルを構築したと発表しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。バガスとはサトウキビの搾りかすのこと。両社はタイ・サラブリ県に建設したバイオエタノール製造プラントで、バガスを原料にオンサイト酵素生産技術を用いてバイオエタノール製造技術の有効性の実証に取り組んでいた。今後は、タイをはじめ、東南アジア地域へ普及・拡大を図り、未利用資源を活用したエネルギー生産を目指すとしている。

■ファーストリテイリング <9983>  38,240円  +1,170 円 (+3.2%)  本日終値
 2日の東京株式市場で、日経平均株価が前日比で300円を大きく超える大幅高となり、取引時間中では、2015年12月2日以来、約1年6カ月ぶりに2万円の大台を回復してきた。なかでも日経平均株価への寄与率の高いファーストリテイリング<9983>は午後2時現在で、1銘柄で約59円分寄与し、ファナック<6954>も同22円分となっており、株価指数先物主導の上昇を裏付けている。きょうの大幅高による2万円突破について、市場関係者からは「フシ目突破を受け、リンク債による先物のヘッジ売りの圧力が外れたことが上昇に拍車を掛けたものとみられる」との見方が出ていた。

■トヨタ自動車 <7203>  6,092円  +103 円 (+1.7%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、SUBARU<7270>など自動車株が軒並み高。外国為替市場で足もと1ドル=111円60銭台とドル高・円安傾向を強めており、輸出採算向上への期待から為替感応度の高い自動車セクターに買いが流入した。トヨタの今期想定為替レートは1ドル=105円に設定しており、実勢との比較で上方修正期待が膨らんでいる。

■タカラバイオ <4974>  1,530円  +15 円 (+1.0%)  本日終値
 タカラバイオ<4974>がしっかり。1日の取引終了後、膵がんを対象とした腫瘍溶解性ウイルスHF10の第1相臨床試験を日本国内で実施するため、医薬品医療機器総合機構(PMDA)に再生医療等製品としての治験計画届を提出したと発表しており、今後の治験の進展への期待から買いが入ったようだ。同試験では、切除不能進行膵がんを対象に、HF10と既存の化学療法剤を併用した際の安全性などの評価を行う。今後は、PMDAによる治験計画届の受理後、試験実施施設の治験審査委員会による審査を経て、被験者登録・投与を開始する。なお、同社では日本と米国で悪性黒色腫を対象としたHF10の臨床開発を実施し、これまで腫瘍縮小効果や安全性において良好な結果を得ているという。また、膵がんを対象にした医師主導臨床研究が実施されており、これについても良好な結果が報告されている。

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