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【市況】国内大手証券、世界を覆う政治不安、次はイタリア

 SMBC日興証券は23日、世界は引き続き政治不安に覆われているとし「当面は米国、次はイタリアが焦点」と指摘した。17年に入りポピュリズムは減退する方向にあるが、米国のトランプ大統領が発する混乱や不透明は月を追うごとに深まり、金融市場に不安を投げかけている。世界の経済政策不透明指数のデータをみると高めの水準が続いている。当面は米国が焦点だが、同証券では「18年に向け、再び欧州に金融市場の目が集まる可能性が高い」とみる。「イタリアの議会選挙を控えているためだ」という。

 ドイツの調査会社であるセンティックス(Sentix)が投資家を対象に調査したユーロ離脱確率によると、ギリシャに次いでイタリアは突出した高水準にある。投資家に懸念をもたらしているのはユーロ離脱を叫ぶ五つ星運動が支持率でトップを走る情勢だが、「イタリアはフランスと異なりユーロに対する信認が極めて低いという、フランスと異なる根源的な問題を抱えている」と同証券は指摘する。イタリア国民のユーロに対する支持率は53.5%にとどまり、ユーロ圏ではキプロスの52.2%に次いで低い。一方、ドイツは80%を超え、フランスも70%前後と高い。このため、「国民感情というファクターにおいて、イタリアはフランスと大きく異なる闇を抱えている」という。

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)

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