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【特集】藤井知明氏【上昇軌道“完全復帰”いつ? 漂い始めた割安感】(2) <相場観特集>

藤井知明氏(あかつき証券 投資調査部長)

―日経平均PERに値ごろ感、バリュエーションからは上値余地―

 22日の東京株式市場は、前週末の米国株市場が強調展開をみせたことを受け買いが優勢だった。しかし、トランプ米大統領の“ロシアゲート疑惑”に対する不透明感や、挑発を繰り返す北朝鮮など地政学リスクが重荷となり、相場全般は気迷いムードも拭いきれない状況だ。ここまで「セル・イン・メイ」を想起させるような展開とはなっていないが、先高期待も盛り上がらない5月相場。ここからの展望について、第一線で活躍する市場関係者の意見を聞いた。

●「割安感強く2万円乗せから一段高も」

藤井知明氏(あかつき証券 投資調査部長)

 東京株式市場には割安感があり、 日経平均株価は2万円乗せから一段高が期待できるとみている。

 足もとの日経平均株価採用銘柄ベースの1株当たり利益(EPS)は1400円近辺に上昇している。このEPSから弾いた日経平均株価のPERは14倍程度となっているが、通常は14~16倍に買われているだけに、この水準は割安と言える。PER15倍でも日経平均株価は2万1000円まで上昇が見込める。

 前3月期の決算は順調だったほか、18年3月期も金融を除く全産業ベースで9%程度の増益が見込まれている。今期の前提となる想定為替レートは、個別企業により1ドル=105円、108円、110円などの水準に設定されているが、いずれにせよ110円を超える円安なら業績の増額修正が期待できる。為替は、来月の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けて、115円を意識するドル高・円安が期待できるだろう。

 こうしたなか、今後1ヵ月程度の日経平均株価の想定レンジは1万9500~2万500円前後を想定している。トレンドは上昇基調を見込む。

 個別銘柄では、IT、情報通信などをテーマにした物色が見込めるだろう。ソニー <6758> は業績面に安定感が出てきているほか、NTTデータ <9613> はIoT(モノのインターネット)フィンテックなど幅広いテーマに関係している。NTTドコモ <9437> も注目できるだろう。

 内需系では、明治ホールディングス <2269> やカゴメ <2811> は消費者の健康志向を追い風に業績が好調で株価は一段の上昇が見込める。さらに、中小型株ではCYBERDYNE <7779> [東証M]やロゼッタ <6182> [東証M]、チエル <3933> [JQ]などに注目している。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(ふじい・ともあき)
あかつき証券投資調査部長。1985年日栄証券(現SBI証券)入社。1988年から企業調査業務を務める。その後、モーニングスター、高木証券・企業調査部長を経て、2017年現職に就任。

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