市場ニュース

戻る
 

【注目】前週末19日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ビリングシス <日足> 「株探」多機能チャートより

■ビリングシス <3623>  4,505円 (+700円、+18.4%) ストップ高

 ビリングシステム <3623> [東証M]がストップ高。同社は18日、日本郵政 <6178> 傘下のゆうちょ銀行とスマートフォン決済アプリ「PayB」に関する業務提携契約に向けた協議を開始することで基本合意したと発表。これが材料視されたようだ。「PayB」は、コンビニエンスストアなどで利用できる払込票のバーコードや、ビリングシステムが提供する加盟店用アプリを用いて店舗側が提示するQRコードを、スマートフォンのカメラ機能で読み取り、リアルタイム決済できるサービス。両社が協議を開始する業務提携では、「PayB」の機能のうち、まずコンビニなど払込票を、「PayB」に登録したゆうちょ口座(キャッシュカード利用の総合口座)から即時に決済できるサービスを中心に、リリースの準備を進めるとしている。

■Jエレベータ <6544>  1,650円 (+205円、+14.2%)

 ジャパンエレベーターサービスホールディングス <6544> [東証M]が急騰。同社は関東や北海道などでエレベーター やエスカレーターのメンテナンス業務を展開しているが、老朽設備化したエレベーターのリニューアル案件が増勢にあり、18年3月期は営業利益段階で前期比38%増の8億4000万円を見込んでいる。今年度末には未開拓エリアである関西に拠点を設け業容拡大に向けた布石を打つ。「メーカー系に対し遜色ないクオリティーとコスト競争力を有し、高ROEも魅力で注目する向きが増えている」(市場関係者)という。

■ベネフィJ <3934>  3,020円 (+294円、+10.8%)

 ベネフィットジャパン <3934> [東証M]が急反騰。18日、同社が6月30日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■インスペック <6656>  1,103円 (+85円、+8.4%)

 インスペック <6656> [東証M]が3日ぶり急反発。18日、同社がプリント基板向けロールtoロール型検査装置の新規受注を獲得したと発表したことが買い材料視された。今回受注したロールtoロール型検査装置は附帯設備を含めて3台で、受注額は2億円強。回路パターンの微細化が進むなか、品質保証のための高い検出能力と高速性、かつ信頼感のあるサポートが評価され受注に至った。今後リピートオーダーにつながることが期待されるとしている。売上計上は18年4月期を予定しており、6月9日に発表される今期決算に期待する買いが向かった。

■メイコー <6787>  1,142円 (+83円、+7.8%)

 メイコー <6787> [JQ]が急反発。プリント配線板製造を手掛ける同社は19日、17年3月期決算説明資料を公表。この中で、今期の設備投資計画を約69億円(前期比2.2倍)としており、将来的な業績への寄与が期待されたようだ。同社は、現在取り組んでいるベトナム工場を中心とした車載向け案件は今後も拡大するとみているほか、スマートフォン用基板についてもASEANや中東、アフリカなど新興国のフィーチャーフォンがスマートフォンへ切り替わる需要が立ち上がり引き続き好調さを維持すると予想している。

■ニュートンF <7169>  1,598円 (+87円、+5.8%)

 ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング <7169> [JQ]が急反発。18日、同社が決算を発表。国際会計基準に移行する18年3月期は30億円を見込み、年間配当は前期比2円増の70円に増配する方針としたことが買い材料視された。最終利益は過去最高の21.9億円(16年3月期)を36.5%上回る水準。また、18日終値ベースの配当利回りは4.63%に上昇したことが好感されたもよう。なお、同時に発表した17年3月期の連結最終利益は前の期比6.1%減の20.6億円だった。

■MS&AD <8725>  3,712円 (+180円、+5.1%)

 MS&ADインシュアランスグループホールディングス <8725> が4日ぶり急反発。同社は19日後場(14:00)に決算と発行済み株式数の6.3%にあたる4000万株の自社株消滅を発表。17年3月期の連結経常利益は前の期比20.9%増の3526億円に伸びたが、18年3月期は前期比2.2%減の3450億円に減る見通しとなった。同時に、前期の年間配当を100円→120円(前の期は90円)に増額し、今期も前期比10円増の130円に増配する方針とした。

■gumi <3903>  1,293円 (+61円、+5.0%)

 gumi <3903> が大幅反発。18日取引終了後、北米および欧州で提供中の本格シミュレーションRPG「Phantom of the Kill」が18日にサービス開始1周年を迎えたことから、これを記念した1周年記念キャンペーンを開催すると発表しており、ゲームの活性化につながるとの期待感から買いが入ったようだ。同タイトルは、同社とフジゲームス(東京都江東区)が共同出資しているFuji&gumi Games(東京都新宿区)が制作した“戦略性×ドラマ”をコンセプトにした、シミュレーションRPG。1周年記念キャンペーンでは、特設イベントクエストを攻略して☆6進化可能なユニットを入手できるという。なお、日本国内で配信中の「ファントム オブ キル」は1周年キャンペーンの対象にはなっていない。

■FFRI <3692>  5,080円 (+225円、+4.6%)

 FFRI <3692> [東証M]、ラック <3857> [JQ]、ソースネクスト <4344> などサイバーセキュリティ関連製品やサービスを手掛ける銘柄群に買い人気が集まった。IoT(モノのインターネット)時代の到来に伴い、サイバー攻撃による影響も懸念視された。パソコンだけでなく、一般家庭の電化製品やオフィス機器などもオンライン化されることで、ウイルス感染による被害も鼠算的に拡大していく危険性が指摘され、その対応が喫緊の課題となっている。また、国際間レベルでも近年は政府機関へのサイバー攻撃が際立つようになっており、この対策も急務だ。直近ではトランプ米大統領の「ロシアゲート疑惑」でもクローズアップされた。データを暗号化して身代金を要求する「ランサムウエア」による被害報告が急増するなか、コンピューターの脆弱性を狙った新種の大規模なサイバー攻撃が観測されている状況で、セキュリティ関連銘柄の収益機会が拡大するとの思惑が高まっている。

■第一生命HD <8750>  1,822.5円 (+55.5円、+3.1%)

 第一生命ホールディングス <8750> が9日ぶりに反発。今期の下落トレンド入り前の8日終値2001.5円から18日終値の1767.0円まで約12%の下落幅となり、売り飽き気分の台頭から自律反発期待で押し目買い優勢の動きとなったようだ。特に、17日、18日は米トランプ政権による対ロシアを巡る司法妨害疑惑が浮上するなど、政治的混乱が経済政策に与える悪影響が懸念され、米長期金利が低下したことで日本の金融機関の運用環境の悪化につながるとの見方から下げが加速していた。

■シャープ <6753>  405円 (+10円、+2.5%)

 シャープ <6753> [東証2]が5日ぶりに反発。18日の取引終了後、ソフトバンクグループ <9984> などが設立する投資ファンドに参画すると発表しており、これを好感した買いが入った。投資するファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」は、ソフトバンクグループやサウジ政府系の公共投資ファンドが出資するファンドで、IoTをはじめとする最先端テクノロジーに対して出資を行う予定。シャープは投資期間5年間で、最大10億ドルを拠出するとしており、IoT市場の知見取り入れを狙うほか、シャープ自体の収益力向上も期待している。

■ココカラF <3098>  5,400円 (+120円、+2.3%)

 ココカラファイン <3098> が反発。18日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の2.24%にあたる55万株(金額で29億0400万円)を上限に、19日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は18日終値の5280円)を実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■東エレク <8035>  15,770円 (+325円、+2.1%)

 東京エレクトロン <8035> 、SCREENホールディングス <7735> など半導体製造装置株が買われた。18日の米国株市場ではNYダウナスダック指数などの主要指数がいずれも反発に転じたが、17日に急落したエヌビディアが4%超の上昇をみせるなど半導体セクターが大きく買い戻された。半導体関連銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も切り返す動きで再び最高値をうかがう展開だった。19日は外国為替市場でも1ドル=111円台前半と急速な円高が一服しており、これも追い風となった。

■国際石開帝石 <1605>  1,052円 (+19円、+1.8%)

 国際石油開発帝石 <1605> や石油資源開発 <1662> 、JXTGホールディングス <5020> など石油関連株が買われた。18日のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近6月物は前の日に比べ0.28ドル高の1バレル=49.35ドルだった。また、19日の時間外取引価格では同49.70ドル前後に上昇している。今週25日に開催されるOPEC(石油輸出国機構)総会では、主要産油国による協調減産の延長決定が期待されており、原油価格は底堅い値動きとなった。

■カカクコム <2371>  1,540円 (+27円、+1.8%)

 カカクコム <2371> が3日ぶり反発。18日、同社が発行済み株式数の1.45%にあたる315万5100株の自社株を消却すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は5月31日。

■ルネサス <6723>  944円 (+16円、+1.7%) 一時ストップ高

 ルネサスエレクトロニクス <6723> が一時ストップ高と急伸したが、買い一巡後は上昇幅を縮小した。同社は18日取引終了後、国内外で最大4億2243万株の株式売り出しを行うと発表。筆頭株主の産業革新機構が約3億1768万株を売却するほか、NEC <6701> 、日立製作所 <6501> 、三菱電機 <6503> も保有する株式を売却する。売り出し価格は6月12日から14日までのいずれかの日に決定する。この株式売却に伴い産業革新機構の出資比率は69.15%から50.09%に低下する。市場には「同社の株主構成はかなり正常化する」と前向きに評価する見方がある。

■日清食HD <2897>  6,750円 (+70円、+1.1%)

 日清食品ホールディングス <2897> は3日続伸で年初来高値を更新。SMBC日興証券は18日、同社株の投資評価「2」を継続するとともに、目標株価を6040円から6120円に引き上げた。業績面では、中国地域の利益予想を増額した。また、同社の中国(香港含む)事業を担う連結子会社の香港日清は5月12日に香港証券取引所へ上場申請した。同証券では、「上場による認知度の向上が業績拡大に結びつくか注目したい」としている。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均