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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~過熱感後退でリバウンドを意識してくる水準

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:過熱感後退でリバウンドを意識してくる水準
■外資系証券の注文動向:差し引き430万株の買い越し
■前場の注目材料:東芝、半導体売却中止を、米WD、国際仲裁裁に


■決算再評価のほか、テーマ株などに資金向かう

16日の日本株市場は買い先行となり、その後は高値圏でのもみ合いとなりそうである。15日の米国市場は上昇。原油相場の上昇で買いが先行。北朝鮮が新たなミサイル発射実験を行うなど、地政学リスクへの警戒感が強まる中、世界的に発生したサイバーテロ攻撃を受けて、情報セキュリティ株に買いが広がり、終日堅調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円高の19945円、円相場は1ドル113円65銭辺りと、やや円安に振れて推移している。

米株高の流れを受けて買いが先行する格好となろう。決算発表がピークを通過したこともあり、改めて業績面を手掛かりとした物色に向かいそうである。ただし、北朝鮮情勢への警戒感から積極的な上値追いは慎重になりやすく、一方で日経平均の2万円接近でいったんは利益確定の流れも強まりやすいだろう。

ただ、昨日の日経平均は売り優勢の展開とはなったが、5月8日の急伸時に空けたマドは埋めず、底堅さが意識されていた。寄付き後は下げ幅を縮めており、高値引けで5日線レベルを回復している。また、年初からのもち合いレンジ上限の19600-19700円処が支持線として機能している点も、基調の強さが窺える。

一方で足元の調整によってボリンジャーバンドでは+1σに接近しており、過熱感は後退。+2σは20188円辺りまで上昇してきており、次のリバウンド局面において節目の2万円を捉えたとしても、過熱感は強まらないだろう。そろそろリバウンドを意識してくる水準でもあり、下値の堅さは意識される。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き430万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1200万株、買い1630万株、差し引き430万株の買い越しとの観測。

05月09日(火):140万株の買い越し
05月10日(水):340万株の売り越し
05月11日(木):10万株の売り越し
05月12日(金):290万株の買い越し
05月15日(月):740万株の買い越し


■前場の注目材料

・サウジとロシア協調減産延長で合意
・NYダウは上昇(20981.94、+85.33)
・ナスダックは上昇(6149.67、+28.44)
・シカゴ日経225先物(19945、+55)
・NY原油は上昇(48.85、+1.01)

・東芝<6502>半導体売却中止を。米WD、国際仲裁裁に。入札は続行
・みずほ<8411>新システム 今夏完成の見通し
・日本郵政<6178>289億円赤字、前3月期、4000億円一括減損処理
・日立<6501>前腕7.5秒で骨密度測定、高速モード搭載

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《HT》

 提供:フィスコ

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