【市況】前場に注目すべき3つのポイント~決算再評価のほか、テーマ株などに資金向かう
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
15日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:決算再評価のほか、テーマ株などに資金向かう
■外資系証券の注文動向:差し引き740万株の買い越し
■前場の注目材料:日本郵政、野村不HD買収検討
■決算再評価のほか、テーマ株などに資金向かう
15日の日本株市場は、利食い先行後は底堅い相場展開が意識される。12日の米国市場では、小売決算が嫌気される一方で、アップルやアマゾンが最高値を更新するなどハイテク株が選好され、まちまちの展開。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円安の19815円だった。これにサヤ寄せする格好から、利食い先行といったところである。また、5月SQ値が上に幻のSQを残す形となったことも利食いに向かわせやすいだろう。
ただし、今週はメガバンク等の決算が控えているものの、週明け15日で概ね決算が通過する。そのため、改めて業績を再評価する相場展開が意識されそうである。足元の日経平均は、高値圏でのもち合いによって日柄調整をみせている。下値の堅さから押し目買い意欲は強く、決算通過から改めて節目の2万円への意識が高まることになろう。
物色は決算再評価のほか、14-15日に中国で一帯一路サミットが開催されることから、中国関連やインフラ関連辺りも関心が集まりそうである。その他、足元でビットコインが強い相場をみせるなか、ブロックチェーン関連のテーマ物色が強まりやすいほか、引き続き警戒されている北朝鮮情勢に伴う防衛関連のほか、世界的なサイバー攻撃を背景としたセキュリティ関連など。
また、著名投資家のマーク・キューバン氏は、2015年の米国の株式市場で流行語になったFANG(ファング)が過小評価されているとの認識を示した。これは、フェイスブック(Facebook)、アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)、ネットフリックス(Netflix)、旧グーグル(現アルファベット:Google)の頭文字をつないだ造語であり、ハイテクセクターへの手掛かり材料になりそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き740万株の買い越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り760万株、買い1500万株、差し引き740万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
05月02日(火):190万株の買い越し
05月09日(火):140万株の買い越し
05月10日(水):340万株の売り越し
05月11日(木):10万株の売り越し
05月12日(金):290万株の買い越し
■前場の注目材料
・フェイスブックやアマゾンが最高値更新
・ナスダックは上昇(6121.23、+5.27)
・NY原油は上昇(47.84、+0.01)
・上場企業業績、2年連続で過去最高更新へ
・NZ1-3月期小売売上高、前期比1.5%増で予想を上回る
・米3月企業在庫、前月比0.2%増で予想上回る
・サイバー被害 国内で確認 警察庁、対策呼びかけ
・日立<6501>、前期実績と今期計画コンセンサスやや上回る
・トリドールHD<3397>、米Tモバイルに統合提案
・日本ゼオン<4205>、2000億円以上戦略投資
・日本郵政<6178>、野村不HD<3231>買収検討、収益力向上狙う
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・11:00 中・小売売上高(4月) 10.9% 10.9%
・11:00 中・固定資産投資(都市部)(4月) 9.1% 9.2%
・11:00 中・鉱工業生産(4月) 7.0% 7.6%
・11:30 亜・タイGDP(1-3月) 2.8% 3.0%
《HT》
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