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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:マクニカ富士、SUMCO、NEC

SUMCO <日足> 「株探」多機能チャートより
■マクニカ富士 <3132>  1,606円  +92 円 (+6.1%)  11:30現在  東証1部 上昇率8位
 24日、半導体商社のマクニカ・富士エレホールディングス <3132> が業績修正を発表。17年3月期の連結経常利益を従来予想の78億円→96億円に23.1%上方修正し、減益率が23.3%減→5.7%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。産業機器市場でアナログICなど半導体製造装置向けの販売が回復したほか、引き続きセキュリティ関連を中心にネットワーク事業が好調だったことが寄与。想定以上の円安進行による収益押し上げ効果も上振れに貢献した。

■SUMCO <3436>  1,898円  +85 円 (+4.7%)  11:30現在
 SUMCO<3436>、信越化学工業<4063>はいずれも上値追い鮮明となっている。IoTの普及本格化を受けたデータセンター増設の動きなどを背景として半導体メモリー需要が急増、シリコンウエハー大手の両社の収益環境には強い追い風が吹いている。半導体市場の拡大は世界的な潮流であり、米国でも関連株が買い直されている。前日の米国株市場ではザイリンクスが急騰したほか、インテル、エヌビディアなども揃って上昇、半導体銘柄で構成するSOX指数は4月4日以来、終値ベースで1000の大台を回復しており、東京市場でも外国人投資家の実需買いが改めて意識される局面にある。

■NEC <6701>  270円  +9 円 (+3.5%)  11:30現在
 24日、日本電気 <6701> が業績修正(国際会計基準=IFRS)を発表。17年3月期の連結最終利益を従来予想の200億円→270億円に35.0%上方修正し、減益率が73.7%減→64.4%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。パブリック事業やその他の海外事業の売上が計画未達となったものの、システムプラットフォーム事業やテレコムキャリア事業などでコスト削減を進め、採算が改善したことが利益を押し上げた。

■奥村組 <1833>  678円  +21 円 (+3.2%)  11:30現在
 24日、奥村組 <1833> が17年3月期の連結最終利益を従来予想の100億円→136億円に36.1%上方修正。増益率が15.9%増→57.8%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。工事採算の改善に加え、貸倒引当金繰戻額や為替差益が発生したことが利益を押し上げた。繰延税金資産の計上に伴う税金費用の減少も上振れに大きく貢献した。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の25円→33円(前の期は21円)に大幅増額修正したことも支援材料となった。

■鉄建 <1815>  322円  +9 円 (+2.9%)  11:30現在
 鉄建<1815>が堅調な動きとなっている。24日の取引終了後、集計中の17年3月期連結業績について、売上高が従来予想の1640億円から1650億円(前の期比3.6%減)へ、営業利益が56億円から61億円(同3.4倍)へ、最終利益が32億円から39億9000万円(同3.1倍)へ上振れたようだと発表しており、これを好感した買いが入っている。手持ち工事の施工高が予想を上回ったことに加えて、土木工事および建築工事の利益率が向上したことが上振れの要因。また、業績予想に伴い、従来3円を予定していた期末一括配当を2円増額して5円にするとあわせて発表している。

■三菱UFJ <8306>  703.6円  +15.6 円 (+2.3%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクは売り物をこなし買い優勢の展開となっている。前日の欧米株市場では仏大統領選第1回投票の結果を受けてリスク選好ムードが一気に高まり大幅高となったが、リスクオンを映した世界的な長期債利回り上昇が刺激材料となり、金融株の上昇が際立った。米国では10年債利回りが2.27%まで上昇、これを背景に、シティグループやゴールドマン・サックスの株価はいずれも3%近い上昇をみせたほか、JPモルガンは3.5%を超える上昇と物色人気を集めた。この流れが東京市場にも波及している。もっとも、三井住友とみずほは前日まで5日続伸、三菱UFJも3日続伸とここ連日下値を切り上げてきただけに、足もとは利益確定売りも観測され上値は重くなっている。

■アドバンテスト <6857>  2,146円  +45 円 (+2.1%)  11:30現在
 アドバンテスト<6857>が6連騰と上げ足を加速、2100円台に買われ、1月27日につけた年初来高値2214円も視界に入れてきた。また、東京エレクトロン<8035>も6連騰で1万2700円台が目前、こちらは今月4日に1万2780円の新高値をつけているが、3週間ぶりの高値奪回を指呼の間に捉えている。ビッグデータの本格的な普及やIoT市場の拡大、新興国で加速するスマートフォンのハイエンド化、自動運転車に向けて日進月歩する自動車のエレクトロニクス武装など、産業のパラダイム変化を背景として、半導体はこれまでのシリコンサイクルから脱却した高水準の需要が顕在化している。そのなか、メモリーではNAND型の供給不足の状況が続いている状況で、製造装置メーカーの収益成長シナリオが再度現実味を帯びてきた。特に、「メモリー向けでは東エレクが得意とするエッチング装置分野や、アドバンテの土俵である検査装置分野の需要拡大が顕著となっている」(市場関係者)ことが指摘されている。

■商船三井 <9104>  337円  +6 円 (+1.8%)  11:30現在
 商船三井<9104>が3日続伸。底値もみ合いから徐々に浮上の気配を強めている。大手海運株は鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数との株価連動性が高いが、同指数は前週から下落基調にあり上値抑えの要因となっていた。しかし、市場では今後の海運市況回復や個別の経営改革効果を読む動きが出始めている。東海東京調査センターでは24日付で同社株のレーティングを新規に「アウトパフォーム」でカバレッジ、目標株価を410円としている。18年3月期以降の業績は、海運市況の改善や構造改革効果に伴い拡大局面に入るとみているほか、バリュエーション面でもまだ拡大の余地があるとみている。目標株価は、ドライバルク船の市況が回復局面にあった2013年度の期中平均PBR0.88倍を適用したとしている。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,295円  +121 円 (+1.5%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>が6日続伸と戻り足を強めてきた。昨年11月以降のトランプ相場では東京株式市場でメガバンクとともにシンボルストックとして買われた経緯があるが、ここ最近はトランプ政権が打ち出す政策への懐疑的な見方を映して上値の重い展開を続けていた。しかし直近では、トランプ米大統領が26日に具体的な減税政策の発表を行うことを表明、前日の米国株市場ではNYダウが200ドル超の急上昇をみせたこともあって、“トランプ相場復活”のムードが漂っている。これが東京市場でも同社株を買い直す動きにつながっている。また、SMBC日興証券が24日付で同社株のレーティングを「1」継続で目標株価を9700円から1万200円に引き上げており、これも株価を刺激している。18年3月期は同社がグローバルでICT・テクノロジー分野のリーダーとして成長することが期待されるとし、同社の株価が再び上昇する時期に差し掛かっているとの見方を示している。

■大成建設 <1801>  847円  +12 円 (+1.4%)  11:30現在
 大成建設 <1801> が4日続伸し、約3ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。同社は24日後場に17年3月期の連結経常利益を従来予想の1090億円→1445億円に32.6%上方修正。従来の7.4%減益予想から一転して22.8%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが引き続き買い材料視された。建設事業の工事採算が好転したことに加え、昨年11月以降の円安進行による為替差損益の改善などが利益を押し上げた。

■JSR <4185>  1,951円  +18 円 (+0.9%)  11:30現在
 JSR<4185>は6日続伸。24日の取引終了後に発表した17年3月期決算が、売上高3905億9900万円(前の期比1.0%増)、営業利益323億7000万円(同5.9%減)、純利益300億7800万円(同25.0%増)となり、従来予想の営業利益260億円を上回ったことが好感されている。想定よりも円安で推移したことに加えて、エストラマー事業が年度後半にかけての市況回復と拡販努力で下期に収益が大幅向上したことが寄与した。また、半導体材料事業は先端材料の販売が順調に拡大し、ディスプレー材料事業は成長市場である中国での販売を伸ばしたとしている。18年3月期は、売上高4050億円、営業利益350億円、純利益265億円を見込む。今期から国際財務報告基準(IFRS)に変更するため前期との比較はないが、石油化学系事業ではタイ子会社の本稼働のもと、市況回復に伴う売買スプレッドの安定確保と拡販を推進するほか、半導体材料事業では先端プロセスでの採用拡大、ディスプレー材料では中国でのシェア拡大を進めるとしている。

■クレスコ <4674>  2,850円  +17 円 (+0.6%)  11:30現在
 クレスコ<4674>がしっかり。24日の取引終了後、人工知能(AI)の活用ノウハウを提供する新サービスブランド「Minervae(ミネルヴァ)」を立ち上げ、米IBM(ニューヨーク州)の「IBM Watson」の導入を支援する新サービス「Minervae PoCKET(ミネルヴァ ポケット)」の販売を開始したと発表しており、業績への寄与を期待した買いが入っている。新サービスは、Watsonを本格的に導入する前に、概念検証を行うソリューション。顧客は「Minervae PoCKET」を通じてWatsonの運用方法や適用範囲などの事前検証、教育データの作成などを行うことができるとしている。

■北川精機 <6327>  603円  +100 円 (+19.9%) ストップ高   11:30現在
 24日、北川精機 <6327> [JQ]が17年6月期の連結経常損益を従来予想の2億円の黒字→3億3000万円の黒字(前期は8300万円の赤字)に65.0%上方修正したことが買い材料視された。自動車部品製造・樹脂成形装置などの堅調な受注を背景に、工場稼働率が向上し採算が改善することが寄与。合理化施策の徹底も利益押し上げの要因となる。

■IIF <6545>  4,830円  +700 円 (+16.9%) ストップ高買い気配   11:30現在
 インターネットインフィニティー<6545>がカイ気配のまま水準を切り上げている。同社はリハビリ型デイサービスなど高齢者向けヘルスケア事業を手掛けており、3月21日にマザーズに新規上場した直近IPO銘柄。4月初旬以降は調整色を強めていたが、売り物が枯れており、一気に切り返す動き。同社は24日、名古屋鉄道<9048>とシニア向けビジネスで業務提携および合弁会社を設立し、愛知県を中心に短時間のリハビリ型デイサービスを展開することを発表、これによる業容拡大効果に期待した買いを呼び込んでいる。

●ストップ高銘柄
 テモナ <3985>  7,940円  +1,000 円 (+14.4%) ストップ高   11:30現在
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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