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【市況】ショートカバーを誘う流れに/オープニングコメント

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

 24日の日本株市場は買い先行の展開となろう。フランス大統領選挙でEUの枠組みの堅持を前面に掲げるマクロン氏が決選投票に進むことが確実と伝えられたことから、為替市場では安全な資産としてこれまで買われてきた円を売る動きが強まり、円相場はドルやユーロに対し大きく値下がりしている。この流れを受けてシカゴ日経225先物(ドル建て)は現在、19070円まで上げ幅を拡大させる場面をみせており、買い先行の展開になりそうだ。

 インデックスに絡んだ資金により大きく値を上げる格好となりそうだが、シカゴ先物にサヤ寄せする格好となれば、ショートカバーを誘う流れになりやすく、上へのバイアスが強まりやすい。先週はこれまで低迷していた輸出関連にも買い戻しとみられる動きが出ていたが、不透明要因が払拭されてくることで、さらなる出遅れ修正への期待も高まる。

 一方で、25日には北朝鮮人民軍創軍85周年があり、再び軍事的な挑発に踏み切る可能性に注意は必要である。先週末にはロシア国軍が北朝鮮との国境に向けて装備や部隊を移動させているとの一部報道(大統領府はコメント拒否)もあり、警戒感が高まりそうである。

 日経平均は3月からの調整で昨年11月以来の水準まで下げており、いったんはリバウンドが期待されそうだ。とはいえ、週後半から大型連休に入るため、次第に短期的な値幅取り狙いが中心になりやすいと考えられる。決算を手掛かりとした日替わり物色に向かいそうだ。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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