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【注目】前週末21日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ドリコム <日足> 「株探」多機能チャートより

■ドリコム <3793>  1,347円 (-72円、-5.1%)

 ドリコム <3793> [東証M]が反落。20日の取引終了後、集計中の17年3月期連結業績について、売上高が従来予想の79億円から83億円(前の期比27.0%増)へ、営業利益が6億7000万円から9億円(前の期2億600万円の赤字)へ、純利益が5億円から7億円(同5億3700万円の赤字)へ上振れたようだと発表したが、前日に急伸した反動で、21日は利益確定の動きが優勢となった。業績の上振れは、昨年11月1日にリリースした「ダービースタリオン マスターズ」が好調な推移を維持したことが寄与したという。また、既存ゲームも、他社配信アニメ版権ゲームを中心に堅調に推移し売上高・利益を押し上げた。なお、同社では18年3月期に6~7本の新規IPゲームのリリースを目指しており、今後もIP戦略の着実な実施を通じ、ソーシャルゲーム事業の拡大を目指すとしている。

■エンプラス <6961>  3,015円 (-155円、-4.9%)

 東証1部の下落率7位。エンプラス <6961> が大幅反落。20日の取引終了後に発表した18年3月期の連結業績予想で、売上高320億円(前期比3.0%減)、営業利益40億円(同3.7%減)、純利益28億円(同45.7%減)と減収減益を見込んでいることが嫌気された。半導体機器事業は伸長を見込むものの、エンプラ事業やオプト事業が苦戦する見通し。年間配当は前期と同額の80円を予定している。なお、17年3月期決算は、売上高329億9100万円(前の期比14.8%減)、営業利益41億5100万円(同58.2%減)、純利益51億5200万円(同7.9%減)だった。

■富士フイルム <4901>  3,987円 (-168円、-4.0%)

 東証1部の下落率10位。富士フイルムホールディングス <4901> が大幅反落。20日の取引終了後、27日に発表を予定していた17年3月期の決算発表を延期すると発表しており、これを嫌気した売りが出た。子会社富士ゼロックスの海外販売子会社で、16年3月期以前の一部のリース取引に関わる会計処理の妥当性について確認が必要となったことが要因。社内調査委員会の調査では、過去数年間にわたる純利益への影響額は累計で約220億円の損失になるとしている。なお、同社では第三者員会を設置し、5月中をメドに調査結果の報告を受ける予定としている。

■安川電機 <6506>  2,003円 (-60円、-2.9%)

 安川電機 <6506> が売りに押される展開。同社が20日取引終了後に発表した18年2月期の連結業績予想は、今期から決算期を2月に変更することに伴い単純な比較はできないが、売上高は4140億円、営業利益は370億円、最終利益は250億円を予想しており、11ヵ月決算ながら売上高は前期実績に対し4.8%増、営業利益は同21.7%増、最終利益は同22.6%増と好調な見通しで実質ピーク利益を更新する。同社の主力商品であるサーボモーターが中国のスマートフォンや半導体向けに需要高水準で収益はV字回復を見込む。ただ、通期為替レートは1ドル=110円が前提となっており、足もとの円高警戒感もあっていったん利益確定を優先させる動きが強まった。17年3月期連結決算は売上高3948億8300万円(前の期比4.0%減)、営業利益304億900万円(同17.2%減)、最終利益203億9700万円(同8.8%減)だった。採算性向上や新規事業の開拓に努めたものの、円高の進行に伴う収益デメリットが反映された格好だ。

※21日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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