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【注目】前週末14日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ぷらっと <日足> 「株探」多機能チャートより

■ぷらっとホーム <6836>  2,704円 (+500円、+22.7%) ストップ高

 ぷらっとホーム <6836> [東証2]が前日にストップ高まで買われた流れを引き継ぎ、14日も値幅制限いっぱいまで上昇し新値追い。地政学リスクへの警戒感から主力大型株などが手掛けにくいなか、インテルの宅内IoTプラットフォーム実証実験に参加する同社の物色人気が高まっている。インテルは12日に、世界標準のIoTプラットフォームを採用した家庭向け宅内IoTプラットフォームの実証実験を今月から開始すると発表。ぷらっとホームが実証用宅内IoTゲートウェイを手掛ける。

■カネミツ <7208>  1,102円 (+150円、+15.8%) ストップ高

 13日、カネミツ <7208> [東証2]が17年3月期の連結経常利益を従来予想の7.4億円→9.2億円に24.3%上方修正。増益率が30.3%増→62.0%増に拡大し、11期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。新規に立ち上げた自動車部品の受注が伸び、売上が計画を上回ったことが利益を押し上げた。併せて、業績好調による普通配当0.5円と創業70周年記念配当2円を上積みする形で、前期の年間配当を従来計画の19円→21.5円(前の期は18.5円)に増額修正した。前日終値ベースの予想PERは7.5倍→6.8倍に低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。

■ハブ <3030>  1,995円 (+215円、+12.1%)

 13日、ハブ <3030> [東証2]が5月31日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。同時に決算を発表。18年2月期の経常利益(非連結)は前期比0.8%増の7.7億円と、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことも支援材料。

■ボヤージュ <3688>  1,872円 (+161円、+9.4%)

 東証1部の上昇率2位。13日、VOYAGE GROUP <3688> が17年9月期の連結経常利益を従来予想の12億円→18億円に50.0%上方修正。従来の3.7%減益予想から一転して44.5%増益見通しとなったことが買い材料視された。ネット広告市場が拡大する中、広告配信最適化サービスの受注が伸びることが寄与。スマートフォン向け動画広告配信を主力とするCMerTVの買収効果も収益を押し上げる。また、インキュベーション事業における投資が翌期にずれ込むことも上振れ要因となる。

■キリン堂HD <3194>  850円 (+68円、+8.7%)

 東証1部の上昇率3位。キリン堂ホールディングス <3194> が急伸。13日取引終了後、17年2月期の連結業績予想の上方修正を発表し、純利益は2億2000万円から6億3500万円(前の期比23.1%減)へ増額した。同社は昨年10月に海外通販の落ち込みや調剤の診療報酬改定の影響などを受け、業績の下方修正を発表したが、既存店活性化対策やヘルス&ビューティケア商品のカウンセリング販売などの効果で、一転して増額修正したことが好感されている。今回の業績予想では、店舗設備への減損損失の計上などで6億1000万円を特別損失として計上している。

■テイツー <7610>  56円 (+4円、+7.7%)

 テイツー <7610> [JQ]が急騰。13日の取引終了後、インターネット通販・通信買取ショップ「駿河屋」などを運営するエーツー(静岡市駿河区)と資本・業務提携に向けて協議を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。テイツーでは、主力商品の古本や家庭用ゲームやCD・DVDなどのパッケージ販売のダウントレンドが継続し、売上高が縮小化傾向にあることから、持続的な成長を目指すためには、独力の経営資源だけに頼るのではなく、優れたノウハウを持ち、一定の地域に偏った店舗展開を補完することができるような企業とのパートナーシップを組む必要があるとして、パートナー企業の検討を進めていた。今回、エーツーとの資本・業務提携協議の開始は、テイツーの持つ新品とリユース品とを同時に扱うノウハウや集客力のある直営店舗の運営力と、エーツーが持つインターネット通販で培った会員ネットワーク力やPOS情報の競争力を結集することで、目前の大きな事業機会を捉えることが可能となると判断したという。なお、テイツーでは同時に17年2月期連結決算を発表し、売上高283億4500万円(前の期比3.0%減)、営業損益4億6700万円の赤字(前の期300万円の黒字)、最終損益11億400万円の赤字(同1億4900万円の赤字)となったが、これに対する反応は限定的。また、18年2月期業績予想については、子会社の清算決了に伴い単独決算となるが、現在精査中としている。

■MrMax <8203>  420円 (+30円、+7.7%)

 東証1部の上昇率5位。MrMax <8203> が急反発し年初来高値を更新した。前期業績の上振れ着地と配当増額が材料視されているようだ。同社は13日に決算を発表。17年2月期(11ヵ月の変則決算)の最終利益(非連結)は18.1億円と従来計画の14億円を上回って着地。コスト削減が進んだうえ、税金費用が減少したことが上振れの要因となった。連結決算に移行する18年2月期の同利益は24.7億円の見通しとなった。併せて、前期配当を12円→14円(前の期は10円)に増額し、今期は16円にする方針を示した。これを受けて前日終値ベースの配当利回りは4.1%に急上昇したことも株価を刺激している。

■津田駒工業 <6217>  166円 (+11円、+7.1%)

 東証1部の上昇率7位。津田駒工業 <6217> が朝安後に大口買いが流入。同社は自動織機の大手メーカーで、空気を活用した噴射力で糸を飛ばして織物を編む「エアジェットルーム」や水を活用した「ウォータジェットルーム」で世界トップメーカーとしての地位を不動にしている。中国向けで高実績を誇るが、サービス拠点を有するインド市場の開拓も積極的に推進中で、中期的な利益成長のシナリオを評価する動きが出ている。前日引け後に発表した17年11月期第1四半期(16年12月-17年2月)連結決算は売上高が3割減、営業損益は3億円強の赤字(前年同期1億9600万円の黒字)だったことで、朝方はこれを嫌気する売りが先行したが、その後は断続的な買いが流入。これを受けて空売りの買い戻しを急ぐ動きも表面化した。信用倍率は7日申し込み現在で1.08倍と拮抗、日証金では株不足状態に陥っている。

■スパンクリートコーポレーション <5277>  295円 (+19円、+6.9%)

 13日、スパンクリートコーポレーション <5277> [JQ]が17年3月期の経常損益(非連結)を従来予想の1.1億円の黒字→1.4億円の黒字(前の期は2.3億円の赤字)に32.1%上方修正したことが買い材料視された。建築・土木用資材である主力のスパンクリートで利益率の高い製品の販売が増加したことが寄与。コスト削減を進めたことで採算が改善したことも利益を押し上げた。

■ポケットカード <8519>  638円 (+33円、+5.5%)

 東証1部の上昇率9位。ポケットカード <8519> が4月13日大引け後(16:00)に決算を発表。「今期経常は29%増益へ」が好感された。17年2月期の経常利益(非連結)は前の期比8.3%増の40.9億円になり、18年2月期も前期比29.5%増の53億円に伸びる見通しとなった。5期連続増収になる。

■ベル24HD <6183>  991円 (+50円、+5.3%)

 東証1部の上昇率10位。ベルシステム24ホールディングス <6183> が急伸。同社は13日取引終了後に、18年2月期通期の連結業績予想を発表。営業利益見通しを93億円(前期比13.8%増)としていることが好感されたようだ。売上収益予想は1161億円(同6.6%増)。主要ビジネスであるCRM事業を中心に、既存クライアントとの取引拡大および、伊藤忠商事 <8001> グループの企業ネットワークを活用した新規クライアントの獲得強化などで売り上げ規模の拡大を図るとともに、業務の効率化やコストコントロールの徹底などで収益性向上に取り組むとしている。

■乃村工藝社 <9716>  2,023円 (+80円、+4.1%)

 乃村工芸社 <9716> が続伸。13日の取引終了後に発表した18年2月期の連結業績予想が、売上高1200億円(前期比3.8%増)、営業利益81億円(同6.5%増)、純利益56億円(同10.7%増)と5期連続で営業最高益更新を見込んでいることに加えて、年間配当も前期比2円増の42円と5期連続増配を予定していることが好感された。大型案件が増加し、売上高の過去最高を更新した前期に続いて、足もとの受注環境は引き続き堅調に推移。また、前期末受注残も都市部の再開発に伴う商業施設の環境演出、企業オフィス、ブライダル関連施設の改装需要が増加し前期末比4.8%増の351億円と豊富にあり、これらが売上高・利益を押し上げる見通しだ。なお、17年2月期決算は、売上高1155億6100万円(前の期比6.7%増)、営業利益76億800万円(同26.1%増)、純利益50億5600万円(同31.6%増)だった。

■ツガミ <6101>  851円 (+26円、+3.2%)

 ツガミ <6101> が3日ぶりに反発。前引け後に、集計中の17年3月期連結業績について、純利益が従来予想の22億円から26億5000万円(前の期比3.0倍)へ上振れたようだと発表しており、これを好材料視した買いが入った。固定資産の売却益を計上したことが要因としている。なお、売上高は国内・欧米市場とも概ね計画通りに推移し、中国市場が自動車部品関連向けを主体に受注が回復してきたことで、400億円から410億5000万円(同2.3%増)へ上振れたが、営業利益は第3四半期に原材料などの一部で評価損を計上したことなどから34億5000万円から30億8000万円(同44.9%増)へ下振れたようだ。

■任天堂 <7974>  25,760円 (+520円、+2.1%)

 任天堂 <7974> が大商いで4日ぶり急反発。市場では「地政学リスクが意識されるなか、ゲーム関連は国際情勢などの影響を受けにくい独自の成長シナリオを持っており、短期資金の値幅取りのターゲットとなっている銘柄が少なくない。そのなか、同社は為替の影響は受けるものの、売れ行き好調な『ニンテンドー スイッチ』に対する評価が折に触れて株価に好影響を与える」(準大手証券ストラテジスト)とする声が出ていた。また、みずほ証券が13日付で同社の投資判断「買い」、目標株価4万円で継続フォローしており、これが株高を後押ししている。当面の新作タイトルの2つである、「ARMS」が6月16日(日米欧など主要地域、従前は春発売予定)、「スプラトゥーン2」が7月21日(同、同夏予定)に発売日が決まったことについて、「想定通りであり、サプライズはないが、発売日未決定のタイトルは常に延期リスクと背中合わせであるため、安心材料であろう」との見解を示している。

■SUMCO <3436>  1,824円 (+35円、+2.0%)

 SUMCO <3436> が4日ぶりに反発。ドイツ証券が12日付で投資評価「バイ」を継続しつつ、目標株価を1800円から2600円へ引き上げており、これを好材料視した買いが入ったようだ。300ミリメートルウエハーの深刻なひっ迫感を考慮すれば、今後2年間で同社マネジメントが増産を判断できる水準まで値上げが進むと判断。同証券では、今後2年間で年20%ずつ上昇する前提を織り込み、17年12月期営業利益予想を353億円から478億円へ、18年12月期を同553億円から791億円へ上方修正しており、18年12月期業績を見据えれば、現状の株価から50%以上の上昇余地があると判断したという。

■ファーストリテイリング <9983>  35,330円 (+470円、+1.4%)

 ファーストリテイリング <9983> がしっかり。13日の取引終了後に発表した第2四半期累計(16年9月-17年2月)連結決算が、売上高1兆175億800万円(前年同期比0.6%増)、営業利益1306億5700万円(同31.5%増)、純利益972億3300万円(同2.1倍)となり、大幅営業増益となったことが好感された。昨年11月に実施した「ユニクロ感謝祭」の販売が好調だったことや、ヒートテック、カシミヤセーター、ブロックテックなどの冬のコア商品の販売が順調に推移したことで国内ユニクロ事業が好調に推移したほか、海外ユニクロ事業も中国大陸や東南アジアで好調だった。また、前年から進めている経費削減対策を強化したことや、期初に比べて円安で推移したことで為替差益が発生したことも利益を押し上げたという。なお、17年8月期通期業績予想は、売上高1兆8500億円(前期比3.6%増)、営業利益1750億円(同37.5%増)、純利益1000億円(同2.1倍)の従来予想を据え置いている。

■トヨタ自動車 <7203>  5,798円 (+67円、+1.2%)

 トヨタ自動車 <7203> は朝安後プラスに転換。為替の円高進行やトランプ米大統領の保護主義的な政策に対する警戒感、最近では地政学リスクも加わり、調整色を強めていたが、目先は売り飽き気分も台頭している。足もとのドル円相場は1ドル=109円台前半の推移と円高が一服しており、輸出採算悪化に対する警戒感がやや後退、5700円近辺は値ごろ感からの押し目買いを誘っている。

※14日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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