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【注目】前週末14日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

TSIHD <日足> 「株探」多機能チャートより

■TSIホールディングス <3608>  715円 (-75円、-9.5%)

 東証1部の下落率4位。TSIホールディングス <3608> が急反落。13日の取引終了後、18年2月期の連結業績予想を発表し、売上高は1600億円(前期比0.5%増)、営業利益は32億円(同25.9%増)を見込むが、営業利益で45億円前後の市場予想を下回っていることから、失望売りが出たようだ。前期に不採算ブランドの撤退や店舗閉鎖を進めた効果が寄与するほか、引き続き販管費の削減を積極的に進めるとしている。なお、17年2月期連結決算は売上高1591億4300万円(前の期比4.8%減)、営業利益25億4100万円(同2.4倍)だった。同時に、上限を200万株(発行済み株式総数の1.88%)または20億円とする自社株買いを発表したが、市場の反応は薄い。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を図るためとしている。

■サンバイオ <4592>  1,085円 (-67円、-5.8%)

 サンバイオ <4592> [東証M]が大幅3日続落。SMBC日興証券が13日付で、投資評価「2」を継続しつつ、目標株価を1500円から1000円へ引き下げたことが弱材料視された。同証券では、17年1月期の決算内容やSB623の臨床試験スケジュールの大幅な遅延を反映して、サンバイオの中期業績予想を見直し、目標株価を引き下げたという。なお、今後、期待できるカタリストとしては、帝人 <3401> に導出した日本におけるSB623の慢性脳梗塞を対象とした臨床試験の開始(17年を予想)、SB623の米国における慢性脳梗塞を対象としたP2b試験トップラインデータの公表(19年を予想)、SB623の日米における外傷性脳損傷を対象としたとP2試験トップラインデータの公表(19年を予想)などが挙げられるとしている。

■東芝 <6502>  198.7円 (-11.4円、-5.4%)

 東芝 <6502> が急落。同社株の200円割れは先月23日以来のこと。同社の半導体メモリー事業の売却を巡り、14日付の日本経済新聞は「半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が応札を断念していたことがわかった」と報じた。TSMCに対して、同じ台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が共同買収を持ちかけていたとされる。東芝の半導体メモリー事業の2次入札は5月中旬に締め切られる見通しだが、TSMCの応札断念で売却金額に影響が出てくることが懸念されている。

■山崎製パン <2212>  2,265円 (-47円、-2.0%)

 山崎製パン <2212> が反落。中小企業庁が14日、同社に対して調査を行った結果、下請代金支払遅延等防止法の規定に違反する行為が認められたと発表しており、これを嫌気した売りが出たようだ。同庁によると、山崎パンは、消費者に販売する食料品などの製造を下請け事業者に委託しているところ、14年2月から15年1月までの間、下請け事業者の責めに帰すべき理由がないにもかかわらず、販促協力金などの名目で下請け代金の額を下請け事業者8社に対して総額約4000万円減額していたという。なお、同調査結果を受けて、中小企業庁長官は14日、公正取引委員会に対して適当な措置をとるよう請求したとしている。

■ダスキン <4665>  2,366円 (-28円、-1.2%)

 ダスキン <4665> が3日続落。13日の取引終了後、17年3月期業績に減損損失10億7300万円を特別損失として計上すると発表しており、業績下振れへの警戒感から売りが優勢となったようだ。フードサービス事業の同社および子会社が保有する店舗など固定資産の一部において、店舗政策の方向転換や収益性の低下で減損の兆候が認められたことから、減損損失を計上するという。なお、保有株式の一部売却による投資有価証券売却益を計上するため、17年3月期業績予想は据え置くとしている。

※14日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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