【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ぷらっと、カネミツ、ボヤージュ
ぷらっと <日足> 「株探」多機能チャートより
ぷらっとホーム<6836>は前日にストップ高まで買われた流れを引き継ぎ、この日も値幅制限いっぱいまで上昇し新値追い。地政学リスクへの警戒感から主力大型株などが手掛けにくいなか、インテルの宅内IoTプラットフォーム実証実験に参加する同社の物色人気が高まっている。インテルは12日に、世界標準のIoTプラットフォームを採用した家庭向け宅内IoTプラットフォームの実証実験を今月から開始すると発表。ぷらっとホームが実証用宅内IoTゲートウェイを手掛ける。
■カネミツ <7208> 1,102円 +150 円 (+15.8%) ストップ高 本日終値
13日、カネミツ <7208> [東証2]が17年3月期の連結経常利益を従来予想の7.4億円→9.2億円に24.3%上方修正。増益率が30.3%増→62.0%増に拡大し、11期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。新規に立ち上げた自動車部品の受注が伸び、売上が計画を上回ったことが利益を押し上げた。併せて、業績好調による普通配当0.5円と創業70周年記念配当2円を上積みする形で、前期の年間配当を従来計画の19円→21.5円(前の期は18.5円)に増額修正した。前日終値ベースの予想PERは7.5倍→6.8倍に低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。
■ハブ <3030> 1,995円 +215 円 (+12.1%) 本日終値
13日、ハブ <3030> [東証2]が5月31日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。同時に決算を発表。18年2月期の経常利益(非連結)は前期比0.8%増の7.7億円と、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことも支援材料。
■ボヤージュ <3688> 1,872円 +161 円 (+9.4%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
13日、VOYAGE GROUP <3688> が17年9月期の連結経常利益を従来予想の12億円→18億円に50.0%上方修正。従来の3.7%減益予想から一転して44.5%増益見通しとなったことが買い材料視された。ネット広告市場が拡大する中、広告配信最適化サービスの受注が伸びることが寄与。スマートフォン向け動画広告配信を主力とするCMerTVの買収効果も収益を押し上げる。また、インキュベーション事業における投資が翌期にずれ込むことも上振れ要因となる。
■キリン堂HD <3194> 850円 +68 円 (+8.7%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
キリン堂ホールディングス<3194>が急伸。13日取引終了後、17年2月期の連結業績予想の上方修正を発表し、純利益は2億2000万円から6億3500万円(前の期比23.1%減)へ増額した。同社は昨年10月に海外通販の落ち込みや調剤の診療報酬改定の影響などを受け、業績の下方修正を発表したが、既存店活性化対策やヘルス&ビューティケア商品のカウンセリング販売などの効果で、一転して増額修正したことが好感されている。今回の業績予想では、店舗設備への減損損失の計上などで6億1000万円を特別損失として計上している。
■テイツー <7610> 56円 +4 円 (+7.7%) 本日終値
テイツー<7610>が急騰。13日の取引終了後、インターネット通販・通信買取ショップ「駿河屋」などを運営するエーツー(静岡市駿河区)と資本・業務提携に向けて協議を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。テイツーでは、主力商品の古本や家庭用ゲームやCD・DVDなどのパッケージ販売のダウントレンドが継続し、売上高が縮小化傾向にあることから、持続的な成長を目指すためには、独力の経営資源だけに頼るのではなく、優れたノウハウを持ち、一定の地域に偏った店舗展開を補完することができるような企業とのパートナーシップを組む必要があるとして、パートナー企業の検討を進めていた。今回、エーツーとの資本・業務提携協議の開始は、テイツーの持つ新品とリユース品とを同時に扱うノウハウや集客力のある直営店舗の運営力と、エーツーが持つインターネット通販で培った会員ネットワーク力やPOS情報の競争力を結集することで、目前の大きな事業機会を捉えることが可能となると判断したという。なお、テイツーでは同時に17年2月期連結決算を発表し、売上高283億4500万円(前の期比3.0%減)、営業損益4億6700万円の赤字(前の期300万円の黒字)、最終損益11億400万円の赤字(同1億4900万円の赤字)となったが、これに対する反応は限定的。また、18年2月期業績予想については、子会社の清算決了に伴い単独決算となるが、現在精査中としている。
■MrMax <8203> 420円 +30 円 (+7.7%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
MrMax <8203> が急反発し年初来高値を更新した。前期業績の上振れ着地と配当増額が材料視されているようだ。同社は13日に決算を発表。17年2月期(11ヵ月の変則決算)の最終利益(非連結)は18.1億円と従来計画の14億円を上回って着地。コスト削減が進んだうえ、税金費用が減少したことが上振れの要因となった。連結決算に移行する18年2月期の同利益は24.7億円の見通しとなった。併せて、前期配当を12円→14円(前の期は10円)に増額し、今期は16円にする方針を示した。これを受けて前日終値ベースの配当利回りは4.1%に急上昇したことも株価を刺激している。
■津田駒工業 <6217> 166円 +11 円 (+7.1%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
津田駒工業<6217>が朝安後に大口買いが流入。同社は自動織機の大手メーカーで、空気を活用した噴射力で糸を飛ばして織物を編む「エアジェットルーム」や水を活用した「ウォータジェットルーム」で世界トップメーカーとしての地位を不動にしている。中国向けで高実績を誇るが、サービス拠点を有するインド市場の開拓も積極的に推進中で、中期的な利益成長のシナリオを評価する動きが出ている。前日引け後に発表した17年11月期第1四半期(16年12月~17年2月)連結決算は売上高が3割減、営業損益は3億円強の赤字(前年同期1億9600万円の黒字)だったことで、朝方はこれを嫌気する売りが先行したが、その後は断続的な買いが流入。これを受けて空売りの買い戻しを急ぐ動きも表面化した。信用倍率は7日申し込み現在で1.08倍と拮抗、日証金では株不足状態に陥っている。
■スパンクリト <5277> 295円 +19 円 (+6.9%) 本日終値
13日、スパンクリートコーポレーション <5277> [JQ]が17年3月期の経常損益(非連結)を従来予想の1.1億円の黒字→1.4億円の黒字(前の期は2.3億円の赤字)に32.1%上方修正したことが買い材料視された。建築・土木用資材である主力のスパンクリートで利益率の高い製品の販売が増加したことが寄与。コスト削減を進めたことで採算が改善したことも利益を押し上げた。
●ストップ高銘柄
JMACS <5817> 377円 +80 円 (+26.9%) ストップ高 本日終値
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
日本色材工業研究所 <4920> 712円 -150 円 (-17.4%) ストップ安 本日終値
スリーエフ <7544> 391円 -80 円 (-17.0%) ストップ安 本日終値
ファイズ <9325> 5,600円 -1,000 円 (-15.2%) ストップ安 本日終値
以上、3銘柄
株探ニュース