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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ローツェ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ローツェ <6323>  2,495円 (-700円、-21.9%) ストップ安

 東証1部の下落率トップ。ローツェ <6323> がストップ安。同社は10日に決算を発表。18年2月期の連結経常利益は前期比20.4%減の36.4億円に減る見通しとなった。前期まで2期連続で大幅増収増益を達成、今期も事前に大型受注を発表し業績拡大が期待されていただけに、失望売りが殺到した。売上高は韓国子会社による大型案件の受注が寄与し37.6%の大幅増収を見込むものの、ベトナム生産子会社に建設している第4工場などコストが増大することが利益を圧迫する。なお、同社は半導体製造向けウエハー搬送装置やディスプレー製造向けガラス基板搬送機の受注が絶好調で、17年2月期の連結経常利益は前の期比53.9%増の45.8億円に拡大し、16期ぶりに過去最高益を更新している。

■スミダコーポレーション <6817>  1,300円 (-278円、-17.6%)

 東証1部の下落率2位。10日、スミダコーポレーション <6817> が256万2000株の公募増資とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限93万8000株の第三者割当増資を実施するほか、筆頭株主のヤワタビルによる370万株の株式売り出しを発表したことが売り材料。新株発行が最大で発行済み株式数の14.6%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。発行価格は4月18日から21日までのいずれかの日に決定。最大で53億6700万円の調達資金については、子会社の投融資資金と金融機関への返済資金などに充てる。

■シャープ <6753>  365円 (-39円、-9.7%)

 シャープ <6753> が大幅に5日続落。同社株は今月3日に500円台を回復し、時価総額も2兆5000億円台まで膨らみ、日立製作所 <6501> に迫ったことが話題を集めた。足もとの業績回復で東証1部への復帰期待が強まったことなどが、買い材料視されたが株価面の過熱感は否めず、ここへきて反動安で値を下げている。筆頭株主の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業が東芝 <6502> の半導体メモリー事業の買収額として最大3兆円を提示したと報じられていることも、シャープに対する投資の分散につながるため警戒材料と受け止められている。

■プレナス <9945>  2,327円 (-181円、-7.2%)

 東証1部の下落率3位。プレナス <9945> は急反落。10日の取引終了後、18年2月期の連結業績予想を発表し、売上高は1547億円(前期比9.7%増)、営業利益は75億円(同4.3%増)、最終利益は43億円(同6.5%増)と、2期連続の営業増益を見込んでいるが、市場予想の80億円弱に届かなかったことが嫌気された。「ほっともっと」は、前期に開発したコンパクトでより生産性の高い店舗での出店を推進し、売上高と利益の拡大を図るほか、「やよい軒」および「MKレストラン」でも事業規模拡大に向けて積極展開していく計画としており、全体で国内257店舗、海外9店舗の新規出店を見込んでいる。なお、17年2月期連結決算は売上高1409億7200万円(前の期比3.3%減)、営業利益71億9300万円(同10.9%増)、最終利益40億3700万円(同11.2%増)と、営業利益は従来予想の75億円を下回ったことが悪材料視されている。

※11日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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