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【市況】明日の株式相場見通し=リスク回避の売りで下値模索、地政学的リスクへの警戒感も

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 あす(5日)の東京株式市場は、引き続きリスク回避の売りが優勢となる可能性が高いことから、日経平均株価は下値模索の推移となりそうだ。東京株式市場の参加者にリスク回避姿勢が強まっている背景には、トランプ米大統領の経済政策実行の不透明感に加え、米景気拡大楽観論の後退がある。

 米3月の新車販売台数が3カ月連続で前年同月を下回ったのに加え、米サプライマネジメント協会(ISM)が公表した3月の製造業景気指数は高水準ながら2月を下回った。米経済政策期待の剥落や、景気後退の兆しが長期金利を低下させ、円高・ドル安誘発の一因ともなっている。

 市場関係者からは「ロシア地下鉄での爆破事件や、米国が独自で北朝鮮を制裁の対象とするとのトランプ米大統領の発言が報じられるなど、投資家のあいだに地政学的リスクへの警戒感が高まったことも、売りを誘うマイナス材料となった」としている。

 4日の東京株式市場は、欧米株安などを受け売り優勢でスタートし、日経平均株価は前場にいったん下げ渋ったものの、後場に入って株価指数先物主導で大きく売り直されるかたちとなった。日経平均株価終値は、前日比172円98銭安の1万8810円25銭と反落した。

 日程面は、海外では米ヨルダン首脳会談、米3月のADP雇用統計、米3月ISM非製造業景況指数、3月14、15日開催のFOMC議事要旨が焦点となる。(冨田康夫)

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)

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