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【市況】【杉村富生の短期相場観測】 ─ 春相場は不発? 前号の見方は撤回する!

株式評論家 杉村富生

●やはりテーマ性を有する元気な小物にマトを!

 春相場には期待できる!と前回の当コラムで指摘したが、これを撤回する。トランプ政権の税制改革、1兆ドルの財政出動同様、反騰態勢突入はズレズレになりそうだ。日本の場合、森友学園問題のダメージが大きい。実際、安倍政権の支持率は急低下をみせている。

 マーケットでは円高が進行、「アベノミクス相場は終わった」との声もある。まあ、解散・総選挙は12月だろうが、現状では自民党の衆議院の議席(現有295)が30程度減少するといわれている。そう、惨敗である。

 もちろん、日本の株式市場には政治以外に、為替、通商、中国、需給、株価(ボラティリティの高さがパッシブ運用の国際マネーに嫌われている)、迷走(トランプ政権の経済政策)などの気掛かり材料がある。この解消は容易ではないと思う。

 したがって、ここでは引き続いてテーマ性を有する元気な小物を攻める戦術が有効だろう。とりあえず、狙い目は直近IPO銘柄だ。具体的にはソレイジア・ファーマ <4597> [東証M]、ティーケーピー <3479> [東証M]、うるる <3979> [東証M]などに注目できる。

●日本アセットマーケティングに妙味あり!

 東証1部ではあい ホールディングス <3076> が面白い。チャートは中段もみ合いゾーンを上放れ。業績は好調だ。主力の監視カメラが伸びている。1株利益は2017年6月期が134円、2018年6月期が159円と予想されている。今期の配当は6円増の36円とする。

 株価は中期的に、2016年5月11日の高値3415円奪回を目指すだろう。AIを使ったデータセンター管理システムは将来の収益の柱になろう。

 日本アセットマーケティング <8922> [東証M]の時価近辺(138~139円)は買える。ドン・キホーテ、および関係会社のエルエヌが発行株式数の7割超を保有している。経営リスクは乏しい。JPX日経200指数に選定された(199銘柄のうち、東証1部以外は19銘柄)ことが物語っているように、将来性は抜群だ。あの著名な個人投資家のK氏が大株主にいる。

 現在は無配だ。しかし、累積損はないし、業績は急浮上の見通しにある。いや、連結剰余金は170億円(大半は保証金だが…)持っている。いつでも復配はできるということ。

2017年3月28日 記

株探ニュース

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