【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):SMC、ハマキョウ、ニトリHD
SMC <日足> 「株探」多機能チャートより
SMC<6273>が急反騰、昨年11月29日につけた3万2990円を払拭して昨年来高値圏に躍り出た。第3四半期決算発表が通過したことで、マーケットは来3月期が今期推定比でどのくらいの伸びを見込めるかに視点が移りつつある。そのなか来期に過去最高純益更新の可能性が取り沙汰される同社株が注目されているもよう。市場では「22日、クレディスイス証券がレーティングを『ニュートラル』から『アウトパフォーム』、目標株価を3万3000円から3万7000円に引き上げたことが材料視された格好だ。同社株は昨年12月に空売りファンドの標的になった経緯があった。機関投資家の貸し株調達による売りが溜まっていた可能性があり、1月下旬以降、踏み上げ的な戻り相場に反映された形跡がある」(準大手証券ストラテジスト)という。なお、22日の大量保有報告で米運用大手のキャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニーが同社株を5%超保有していることが明らかとなっている。
■ハマキョウレックス <9037> 2,173円 +85 円 (+4.1%) 本日終値
22日、システム物流中堅のハマキョウレックス <9037> が協和発酵キリングループの千代田運輸の全株式を取得し子会社化すると発表したことが買い材料視された。千代田運輸は山口県と福岡県に拠点を置き、医薬品・食品・自動車関連を中心に物流事業を展開している。同社は千代田運輸の子会社化を通じ、中期経営計画に掲げる中国エリアでの拠点拡充やシナジー創出を狙う。発表を受けて、千代田運輸の買収による業績への寄与に期待する買いが向かった。
■ニトリホールディングス <9843> 12,930円 +390 円 (+3.1%) 本日終値
ニトリホールディングス<9843>が大幅高。22日の取引終了後に発表した2月度(1月21日~2月20日)の国内売上高で、既存店売上高が前年同月比7.4%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。自社開発商品のマットレス「Nスリープ」シリーズやソファ「Nポケット」シリーズが引続き売り上げを牽引したほか、布団・毛布・枕などの寝具寝装品、およびカーテンの販売が好調に推移した。なお、16年3月からの累計では前期比5.5%増となった。
■ヘリオス <4593> 1,888円 +53 円 (+2.9%) 本日終値
22日、再生医療医薬品の開発を手掛けるヘリオス <4593> [東証M]がニコン <7731> と資本業務提携すると発表したことが買い材料視された。再生医療の早期実用化に向けて、同社が探索・開発する新規医薬品シーズをニコンが製造受託・画像評価の観点から支援する。資本面ではニコンを引受先とする103万7400株の第三者割当増資を実施。調達する19.9億円は創薬のための技術・特許の獲得費用や開発費用に充てる。発表を受けて、ニコンとの連携強化による収益拡大につながる医薬品の開発に期待する買いが向かった。
■LINK&M <2170> 482円 +13 円 (+2.8%) 本日終値
リンクアンドモチベーション<2170>が5日続伸。同社が14日に発表した16年12月期連結決算で売上高が6%増の339億1700万円、最終損益が13億5300万円の黒字(前期実績は3億1600万円の赤字)と好変化をみせたが、翌15日の株価は目先材料出尽くし感から大きく売り込まれた。しかし、市場では「利益確定としてもイレギュラーに売られ過ぎた」(国内証券)との指摘があり、見直し人気が高まるなか、17日以降は急速に切り返し歩調に転じている。足もとの業績は引き続き好調に推移しており、「政府が主導する“働き方改革”や逼迫する人材ニーズを背景に企業からの引き合いが活発化していることから、国策テーマにも乗る」(同)との見方が強まっている。
■東プレ <5975> 3,000円 +63 円 (+2.2%) 本日終値
東プレ<5975>が急動意、2カ月ぶり昨年来高値に買われた。同社は独立系の自動車プレス部品大手メーカーで、その収益力の高さに定評がある。立花証券が22日付で同社株の投資判断を「やや強気」から「強気」に引き上げ、合わせて目標株価も2900円から3500円に修正したことが投機資金の食指を動かした。車載プレス製品と低温物流事業いずれも好調で、会社側は17年3月期経常利益について従来予想の165億円から180億円(前期比17%増)に増額したが、立花証券では同社の足もとの業績が引き続き堅調なことや、為替レートが想定よりも円安で推移していることから、200億円レベルまで一段と上振れする可能性があると指摘している。
■ダスキン <4665> 2,472円 +44 円 (+1.8%) 本日終値
ダスキン<4665>が反発。22日、政府が国家戦略特区で進める家事支援外国人受入事業について、「特定機関」として、東京都第三者管理協議会から認可されたと発表しており、これを好感した買いが入った。同事業は、第三者管理協議会による管理体制のもとで、家事支援活動を行う外国人を特定機関が雇用契約に基づいて受け入れるというもの。ダスキンは昨年7月に神奈川県から、8月に大阪府からそれぞれ「特定機関」としての認可を受けており、東京都で3例目。今回の認可を受け、同社では、都内では今夏からのサービス開始を目指して、人材採用や教育・研修を進めるとしている。
株探ニュース