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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ALサービス <日足> 「株探」多機能チャートより

■ALサービス <3085>  3,180円 (+160円、+5.3%)

 アークランドサービスホールディングス <3085> が続急伸。10日大引け後(15:00)に決算を発表。「今期経常は10%増で15期連続最高益更新へ」が好感された。16年12月期の連結経常利益は前の期比15.7%増の34.5億円になり、17年12月期も前期比10.0%増の38億円に伸びを見込み、15期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。12期連続増収、15期連続増益になる。

■フルキャスト <4848>  1,041円 (+52円、+5.3%)

 フルキャストホールディングス <4848> が4連騰。アルバイト紹介を主力とする人材サービス事業を展開、小売セクターを中心に高水準の求人需要が収益環境に追い風となった。また、業容拡大に向けたM&A戦略にも積極的で成長期待が強い。10日に発表した17年12月期の連結業績予想では前期に続き高水準の伸びを見込んでおり、売上高が300億円(前期比18.4%増)、本業のもうけを示す営業利益は32億3000万円(同12.1%増)と2ケタ伸長の見通し。株主還元姿勢も評価されており、同日に発行済み株式総数の1.5%に相当する自社株買いを発表、これも買い人気につながった。

■レーサム <8890>  850円 (+41円、+5.1%)

 レーサム <8890> [JQ] が続急伸。10日大引け後(15:30)に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常が52%増益で着地・10-12月期も3.8倍増益」が好感された。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比52.3%増の58.7億円に拡大し、通期計画の60.7億円に対する進捗率は96.8%に達し、4年平均の68.0%も上回った。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,156円 (+53.5円、+4.9%)

 石油関連株が高い。国際石油開発帝石 <1605> をはじめ、石油資源開発 <1662> やJXホールディングス <5020> が上昇した。国際帝石は10日に17年3月期の業績予想を増額修正し、連結純利益は従来予想の260億円を480億円(前期比2.9倍)に見直した。原油価格の上昇などが業績を押し上げている。また、10日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近3月物が前日比0.86ドル高の1バレル=53.86ドルと大幅続伸した。国際エネルギー機関(IEA)が10日公表した月報で、石油輸出国機構(OPEC)が減産合意を順守したことが判明し、これを好感した買いが流入した。サウジアラビアは合意を上回る減産を実施したことなどが、市場では前向きに受け止められている。

■東洋鋼鈑 <5453>  459円 (+20円、+4.6%)

 東洋鋼鈑 <5453> が続急伸、連日で昨年来高値更新と物色人気を集めた。売上高の7割近くを占める鋼板事業が缶材向けなどで数量増効果を享受、「苦戦していた機能材料関連事業も第3四半期に黒字化し業績は足もと回復色を強めている」(国内中堅証券)との見方が広がった。17年3月期は経常利益段階で前期比54%減益予想と低調だが、株価的には織り込まれており、一転して「18年3月期は今期予想比約3倍の46億5000万円が予想される」(同)と指摘されており、上値への期待が高まってきた。PBR0.5倍台と指標面からも水準訂正余地の大きさを示唆している。

■THK <6481>  2,991円 (+124円、+4.3%)

 THK <6481> が急続伸。10日、17年3月期の連結経常利益を従来予想の196億円→222億円に13.3%上方修正。増益率が2.4%増→16.0%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。主力の直動案内機器(LMガイド)の受注が予想を上回ることが寄与。為替レートが想定よりも円安で推移していることも利益を押し上げる。

■ネクソン <3659>  1,876円 (+73円、+4.1%)

 ネクソン <3659> が4連騰。10日の取引終了後に17年12月期第1四半期連結業績予想を発表しており、売上高624億4900万~671億2900万円(前年同期比8.6~16.8%増)、営業利益303億4600万~347億6300万円(同8.2~9.4倍)と大幅増益を見込んでいることが好感された。中国で春節の時期に合わせて主要コンテンツアップデートを実施した「アラド戦記」が好調なスタートを切ったことに加えて、モバイル事業で昨年12月にリリースした新タイトル「HIT」がフル寄与する見通し。なお、同時に発表した16年12月期決算は、売上高1831億2800万円(前期比3.8%減)、営業利益406億6100万円(同34.7%減)、純利益201億3300万円(同63.5%減)だった。また、株主還元策として2月13日から1年間の間に取得総額が100億円規模の自社株買いを実施すると併せて発表しており、これも好材料視されたようだ。

■ハイデイ日高 <7611>  2,827円 (+98円、+3.6%)

 ハイデイ日高 <7611> が大幅高。10日、2月28日現在の株主を対象に1→1.2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の6分の5に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■ブイ・テクノロジー <7717>  18,670円 (+600円、+3.3%)

 ブイ・テクノロジー <7717> が大商いで3日続伸。急拡大が見込まれる有機EL市場を前に、同社が手掛けるファイン・ハイブリッド・マスク(FHM)などの成長に期待が高まっている。市場では「有機EL関連では平田機工 <6258> [JQ]が、同分野の設投需要を取り込んで通期業績を大幅上方修正したことを受け値を飛ばしている。Vテクも13日引け後に決算発表を予定しており、好決算を先取りする買いを呼び込んでいるもようだ」(準大手証券ストラテジスト)という。

■新日鐵住金 <5401>  2,851.5円 (+54円、+1.9%)

 新日鉄住金 <5401> 、ジェイ エフ イー ホールディングス <5411> など鉄鋼株が物色人気。10日の日米首脳会談では、トランプ大統領が鉄道網の整備などインフラ整備に力を入れる意向を強調したことで、産業資材として鉄の需要が高まるとの思惑が追い風材料となっている。低PBRも特長で新日鉄住金は0.9倍近辺、JFEは0.7倍近辺と解散価値を下回っており、株価指標面からも水準訂正余地を示唆している。

■JR九州 <9142>  3,310円 (+55円、+1.7%)

 九州旅客鉄道 <9142> が4日続伸。株価は連日の上場来高値を更新した。同社は、8日に17年3月通期予想の営業利益を従来予想518億円から544億円(前期比2.6倍)に増額修正したことから、買い人気が膨らんだ。運輸、非運輸事業が堅調に推移している。同社は昨年10月25日に東証1部へ新規上場。公開価格2600円に対し3100円をつけ、その後、往来圏が続いていたが、株価はここへきて一気に上放れている。一部外国証券では、同社株の目標株価を3600円とし買い推奨するなど強気見通しも出ている。

■窪田製薬HD <4596>  970円 (+14円、+1.5%)

 窪田製薬ホールディングス <4596> が反発。同社は13日、100%子会社である米アキュセラ・インクが医療機器の第一弾として在宅眼科医療機器ソリューションの開発に着手したと発表した。「Patient Based Ophthalmology Suite(PBOS)」と呼ばれる同社の独自技術により開発されているもので、患者が通院をしなくても網膜の解剖学的構造や視力の変化といった病変の経過を、医師が遠隔で診断できるシステムを構築する。

■旭硝子 <5201>  918円 (+9円、+1.0%)

 旭硝子 <5201> が続伸。同社は建築や自動車向けガラスメーカーで世界屈指のシェアを有し、世界的な景況感の回復を背景に業績は絶好調に推移。「液晶ガラス基板は伸び悩んでいるが、インフラ投資旺盛な東南アジア向けに塩ビ樹脂なども収益に貢献している」(国内中堅証券)という。17年12月期最終利益は前期比4割増の660億円見通しと高変化を見込むほか、100億円を上限とする自社株買い(取得期間は3月24日までで取得した株式は消却)にも動いており、株式需給面の改善や1株利益向上期待も株高を後押しした。

※13日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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