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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

市光工 <日足> 「株探」多機能チャートより

■市光工業 <7244>  499円 (+80円、+19.1%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。市光工業 <7244> がストップ高まで買われ、昨年来高値を更新した。前週末10日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想について、売上高を1100億円から1130億円(前期比10.6%増)へ、営業利益を33億円から42億円(同72.9%増)へ、純利益を41億円から52億円(同2.1倍)へ上方修正したことが好感された。好調な国内受注の増加が牽引役となり、売上高が想定を上回る増収となったことが要因。また、国内工場やASEAN子会社の合理化が想定以上に進捗していることも利益向上に寄与したとしている。なお、同時に発表した第3四半期累計(16年4-12月)決算は、売上高821億4400万円(前年同期比9.1%増)、営業利益27億2100万円(同4.3倍)、純利益35億3600万円(同5.6倍)だった。

■FFRI <3692>  5,140円 (+665円、+14.9%) 一時ストップ高

 FFRI <3692> [東証M]が急騰。10日に決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の経常損益(非連結)が1億6300万円の黒字(前年同期は4億1500万円の赤字)に浮上したことが買い材料視された。標的型サイバー攻撃による脅威が拡大する中、大手企業や官公庁を中心に主力のセキュリティ対策製品の販売が伸びたことが寄与。個人向けではAndroidモバイル端末向け製品の販売が増加した。通期計画の1億円を既に63.0%も上回っていることから業績上振れを期待する買いが向かった。

■石原産業 <4028>  1,046円 (+119円、+12.8%)

 東証1部の上昇率4位。石原産業 <4028> が続急騰。10日、17年3月期の連結経常利益を従来予想の25億円→62億円に2.5倍上方修正し、減益率が65.8%減→15.3%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。酸化チタンや農薬の販売が堅調に推移する中、円安による採算改善や為替差損の縮小などが利益を押し上げる。第4四半期の為替レートは1ドル=110円を想定している。

■IJTT <7315>  634円 (+57円、+9.9%)

 IJTテクノロジーホールディングス <7315> [東証2] が続急伸。10日、17年3月期の連結経常利益を従来予想の45億円→58億円に28.9%上方修正し、増益率が92.6%増→2.5倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。中国や新興国の需要回復を背景に、建設機械向け部品の販売が想定より伸びることが寄与。原価低減の進展で採算が改善することも利益を押し上げる。10日終値ベースで9.5倍だった予想PERが7倍台に低下したことも支援材料となった。

■日本セラミック <6929>  2,250円 (+185円、+9.0%)

 東証1部の上昇率6位。日本セラミック <6929> が急伸。10日、発行済み株式数(自社株を除く)の1.86%にあたる47万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は2月13日から18年2月9日まで。同時に決算を発表。16年12月期の連結経常利益が前の期比22.1%増の31.4億円になり、続く17年12月期も前期比1.9%増の32億円に伸びる見通しとなったことも支援材料。

■ダイフク <6383>  2,698円 (+208円、+8.4%)

 東証1部の上昇率7位。ダイフク <6383> が続急伸。10日、17年3月期の連結経常利益を従来予想の215億円→230億円に7.0%上方修正。従来の2.3%減益予想から一転して4.6%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。物流施設向けや半導体工場向けシステムの受注が好調なダイフク単体の安定した収益力に加え、米子会社の大幅な収益改善やコンテックグループの黒字幅拡大などが寄与する。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の35円→40円(前期は30円)に増額修正したことも支援材料となった。

■JUKI <6440>  1,323円 (+98円、+8.0%)

 東証1部の上昇率8位。JUKI <6440> が続急伸。同社は工業用ミシンで世界トップシェアを誇っており、ここにきてグローバルな景況感の回復が強まるなかで、設備投資関連として注目を集め始めた。同社は10日取引終了後に発表した17年12月期の連結業績予想で、売上高が1010億円(前期比3.1%増)、営業利益は48億円(同3.2%増)、最終利益は22億円(同16.8%増)を見込んでおり、これを好感する買いを呼び込んだ。株式需給面では、16年12月期の業績悪を見込んだ空売りが入っており、東証信用残は売り買いが拮抗しているほか、日証金では逆日歩がついている状態にある。今期業績悪は織り込み済みだったこともあり、来期業績の回復見通しを受けたショートカバーも上げ足を加速させた。

■レオン自動機 <6272>  1,163円 (+78円、+7.2%)

 レオン自動機 <6272> が急反発。10日に決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比19.4%増の27.4億円に伸びて着地したことが買い材料視された。国内・アジアで食品成形機や製パンラインの販売が好調だったことが寄与。同社は今月1日に業績上方修正しているが、4-12月期の経常利益が修正した通期計画30.4億円に対して進捗率が90.4%に達していることから、さらなる業績上振れを期待する買いが向かった。

■ホソカワミクロン <6277>  853円 (+52円、+6.5%)

 ホソカワミクロン <6277> が続急伸。10日大引け後(15:00)に決算を発表。「10-12月期(1Q)経常は30%増益で着地」が好感された。17年9月期第1四半期(10-12月)の連結経常利益は前年同期比30.0%増の8.8億円に伸び、10-3月期(上期)計画の15億円に対する進捗率は59.0%に達し、5年平均の38.7%も上回った。

■ナブテスコ <6268>  3,215円 (+190円、+6.3%)

 ナブテスコ <6268> が4日続伸。10日大引け後(16:00)に決算を発表。「今期税引き前は272億円、6円増配へ」が好感された。16年12月期の連結税引き前利益は247億円になり、国際会計基準に移行する17年12月期は272億円の見通しとなった。
 同時に20年12月期に営業利益420億円(17年12月期計画は260億円)を目指す中期経営計画を発表した。

■ユーグレナ <2931>  1,275円 (+75円、+6.3%)

 ユーグレナ <2931> が4日続急伸。10日に決算を発表。17年9月期第1四半期(10-12月)の連結経常利益が前年同期比4.0倍の3億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。OEM製品の販売増加に、クロレラサプライの買収効果などが加わり、前年同期比39.9%の大幅増収を達成したことが寄与。通期計画の11億円に対する進捗率は27.5%に達し、4年平均の8.4%も上回った。併せて、バイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントの完成期日を18年10月末とすることで千代田化工建設と契約を結んだと発表。投資額は約58億円。その後、試運転を経て2019年前半にバイオジェット・ディーゼル燃料の生産開始を目指す。

■旭ダイヤモンド工業 <6140>  917円 (+50円、+5.8%)

 旭ダイヤモンド工業 <6140> が続急伸。10日、発行済み株式数の1.78%にあたる101万株の自社株を消却すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は2月24日。併せて、17年3月期の連結経常利益を従来予想の19.5億円→23.2億円に19.0%上方修正したことも支援材料となった。主力製品の電着ダイヤモンドワイヤの単価下落で前期比では大幅減益となるが、経費削減や昨年11月以降の円安進行で利益幅が想定より改善する。

■平田機工 <6258>  8,080円 (+410円、+5.4%)

 平田機工 <6258> [JQ]が続急伸。10日、17年3月期の連結経常利益を従来予想の45億円→65億円に44.4%上方修正。増益率が59.3%増→2.3倍に拡大し、従来の9期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。今期業績と配当の上方修正は昨年11月に続き、2回目。有機EL関連生産設備自動車関連生産設備の受注が想定以上に伸びることが寄与。アジア子会社の業績回復も上振れに貢献する。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の60円→85円(前期は30円)に大幅増額修正したことも支援材料となった。

※13日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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