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【特集】システム ディ Research Memo(12):16/10期は前期比2円増配の5円配を実施

システムディ <日足> 「株探」多機能チャートより

■株主還元

システムディ<3804>は株主還元について配当によることを基本としており、配当金額は成長のための内部留保の充実と安定配当を両立できるよう決定するとしている。2009年9月期(当時)以降は、成長投資を優先してきたため、年間3円が続いていた。その間、新製品開発や事業領域拡大が実って業績は着実に成長したが、ここ数年、配当性向は10%を下回ることが多かった。

2016年10月期について同社は、前期比2円増配の5円配を行った。当初の配当予想は3円であったが第2四半期決算を受けて5円に予想を引き上げた。前述のように通期決算は期初予想に対して未達となって着地したが、実態的な業況は順調であり、また前期対比では増収増益となったことから、修正予想どおりの5円配を行ったものとみられる。配当性向は12.1%となった。

2017年10月期については、前期比横ばいの5円の配当予想を公表している。業績予想は大幅な増収増益予想となっているが、期初の時点では不測の事態に備えて慎重な配当予想としたものと弊社ではみている。同社はリーマンショックの前までは10円配当を行っていた。同社が目指すことの1つには、“リーマンショック前の状況への復帰”というものがあり、その要素には配当金も含まれる。前述のように、同社は今期予想の業績水準を大きな節目と位置付けているが、そこにはリーマン前の復帰に向けての一里塚といった意味も含まれていると弊社では考えている。期初業績予想が首尾よく達成されれば、配当においてもそれを反映したものとなる可能性は十分あると弊社ではみている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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