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【注目】前週末3日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

フジクラ <日足> 「株探」多機能チャートより

■フジクラ <5803>  800円 (+88円、+12.4%)

 東証1部の上昇率2位。フジクラ <5803> が急反騰。2日、同社が17年3月期の連結経常利益を従来予想の240億円→300億円に25.0%上方修正。従来の2.6%減益予想から一転して21.8%増益見通しとなったことが買い材料視された。データセンターや通信インフラ向けに光ファイバー関連などの販売が想定以上に伸びることが寄与。円安による輸出採算の改善も利益を押し上げる。

■T-BASE <3415>  3,340円 (+295円、+9.7%)

 TOKYO BASE <3415> [東証M]が新高値。先月27日に139万株の売り出しを発表するとともに、今月17日に東証1部または同2部に市場変更することを明らかにしている。売り出し価格は6日から9日のいずれかの日に決定し、同時に同社株の所属部も決まる見通し。足もとでは、東証1部への変更を期待した先回り買いが流入したようだ。

■鳥居薬品 <4551>  2,705円 (+197円、+7.9%)

 東証1部の上昇率7位。鳥居薬品 <4551> が大幅反発。2日の取引終了後に発表した17年12月期単独業績予想で、売上高645億円(前期比7.1%増)、営業利益53億円(同38.8%増)、純利益39億円(同37.3%増)と大幅増益を見込んでいることが好感された。腎・透析領域の「リオナ錠」の主力製品への育成と「レミッチカプセル」の売上高最大化を図るとともに、新規抗HIV薬の「ゲンボイヤ配合錠」「デシコビ配合錠」の早期の市場浸透を図り、業績向上を図るとしている。なお、16年12月期決算は、売上高602億600万円(前の期比3.5%減)、営業利益38億1900万円(同22.4%減)、純利益28億3900万円(同19.5%減)だった。

■グリー <3632>  641円 (+46円、+7.7%)

 東証1部の上昇率8位。グリー <3632> が大幅反発。2日の取引終了後に発表した第2四半期累計(16年7-12月)連結決算が、売上高302億5500万円(前年同期比19.2%減)、営業利益40億4400万円(同51.8%減)、最終利益127億300万円(同2.6倍)となり、従来予想の最終利益115億円を上回って着地したことが好感された。「消滅都市2」の大規模アップデートの効果や、海外では10月に取得した「DragonSoul」の好調などネイティブゲームが伸長し、10-12月の売上高は153億円と4年ぶりの増収を果たした。ただ、7月からの累計では有力タイトルの売却や既存タイトルの減衰もあり、ネイティブゲームのコイン消費が減少。また、利益率の高いウエブゲームのコイン消費も減少し減収となった。一方、利益面では、「DragonSoul」取得に伴う償却負担の増加や広告宣伝費の投下が利益を圧迫し営業利益は大幅減益となったが、為替差益の計上や、子会社株式の譲渡に伴い過去に計上した関係会社評価損や貸倒引当金繰入額が税務上認容される見込みとなり、法人税等が減少し、最終損益は大幅増益となった。なお、同社は第3四半期累計(16年7月-17年3月)の業績予想のみ開示しており、売上高456億円(前年同期比15.9%増)、営業利益52億円(同56.7%減)、純利益130億円(同2.0倍)を見込んでいる。また同時に、ファッション動画メディア「MINE BY 3M」を運営する3ミニッツ(東京都渋谷区)の全株式を9日付で取得し、子会社化すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。なお、取得価額は約43億円で、17年6月期業績への影響は軽微としている。

■任天堂 <7974>  23,945円 (+1,425円、+6.3%)

 任天堂 <7974> が4日ぶり急反発。同社は2日、スマートフォン向けゲーム「ファイアーエムブレムヒーローズ」を予定通り配信したことでマーケットに安心感が広がった。市場では「同社は今回配信する同ゲームでランダム型アイテム提供方式という、いわゆる一般的にガチャと呼ばれている有料の電子くじ引き型の課金システムを導入、これにより同社の収益押し上げが期待できるとの見方が買いを誘っている」(大手ネット証券アナリスト)という。

■フリークHD <6094>  3,155円 (+185円、+6.2%)

 フリークアウト・ホールディングス <6094> [東証M]が急反発。2日に決算を発表。17年9月期第1四半期(10-12月)の連結経常利益が前年同期比2.8倍の3.2億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。スマートフォン広告市場の拡大を背景に、モバイル向け広告配信最適化サービスの販売が伸びたことが寄与。持分法投資利益1.2億円が発生したことも利益拡大に貢献した。

■太平洋工業 <7250>  1,475円 (+84円、+6.0%)

 太平洋工業 <7250> が急反発。2日、同社が17年3月期の連結経常利益を従来予想の87億円→95億円に9.2%上方修正。従来の3.5%減益予想から一転して5.4%増益を見込み、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。自動車用バルブ製品やプレス・樹脂製品の販売が堅調に推移する中、昨年11月からの円安進行が収益を押し上げる。為替差損益も改善するもよう。なお、前提為替レートは1ドル=100円→110円に見直している。

■ミライトHD <1417>  1,104円 (+62円、+6.0%)

 ミライト・ホールディングス <1417> が急反発。2日大引け後(16:00)に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常が3倍増益で着地・10-12月期も60%増益」が好感された。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比3.0倍の14.9億円に急拡大したが、通期計画の105億円に対する進捗率は14.3%にとどまり、5年平均の39.5%も下回った。

■ダイセル <4202>  1,317円 (+74円、+6.0%)

 ダイセル <4202> が急反発。2日大引け後(15:30)に決算を発表。「10-12月期(3Q)経常は9%増益」が好感された。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比3.0%減の494億円に減ったが、通期計画の555億円に対する進捗率は89.1%に達し、5年平均の78.8%も上回った。

■住友電気工業 <5802>  1,758.5円 (+98.5円、+5.9%)

 住友電気工業 <5802> が急反発し、昨年来高値を更新した。2日、同社が17年3月期の連結経常利益を従来予想の1500億円→1600億円に6.7%上方修正し、減益率が9.5%減→3.4%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。自動車用ワイヤハーネスの販売が伸び、自動車関連事業の営業利益を100億円上積みした。同社は上期時点で下期の想定為替レートを1ドル=115円としており、足元の円安進行も追い風となりそうだ。併せて、創業120周年記念配当2円を実施する形で、今期の年間配当を従来計画の35円→37円(前期は35円)に増額修正したことも支援材料となった。

■TIS <3626>  2,688円 (+142円、+5.6%)

 TIS <3626> が急伸。2日に決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比11.5%増の161億円に伸びて着地したことが買い材料視された。電力・ガスなどエネルギー関連向けシステム構築が伸びたほか、公共系大型案件なども寄与し、3.7%の増収を確保した。不採算案件の抑制やコスト削減も大幅増益に貢献した。中間期時点では減益だっただけに、増益に転換したことを好感した買いが向かった。

■綜合警備保障 <2331>  4,245円 (+215円、+5.3%)

 綜合警備保障 <2331> が5日ぶりに急反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は2日、同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエイト」へ引き上げた。目標株価は4600円から5200円に見直した。株価の下落により来期以降の利益成長を織り込む好機が到来した、とみている。具体的には、「18年3月期は今3月期の退職給付費用などの特殊要因がなくなることに加え、ガードセンター統合効果などもあり高い増益率が見込める」「好採算の機械警備の成長による利益率改善や人手不足による警備アウトソースニーズの高まりから中期的に高い利益成長が見込める」ことを挙げている。17年3月期の連結営業利益は305億円(会社予想328億円)と予想しているが、18年3月期は同370億円への増益を予想している。

■中国銀行 <8382>  1,733円 (+85円、+5.2%)

 中国銀行 <8382> が急反発。2日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の0.3%にあたる50万株(金額で8億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は2月3日から2月28日まで。

※3日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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