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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~決算控えてこう着感の強い相場展開に

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

30日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:決算控えてこう着感の強い相場展開に
■外資系証券の注文動向:差し引き190万株の売り越し
■前場の注目材料:東芝、原発事業縮小、半導体分社化へ


■決算控えてこう着感の強い相場展開に

30日の日本株市場はこう着感の強い相場展開になりそうだ。日経平均は週後半の上昇でシグナルが好転してきており、中期トレンドでは改めて2万円の大台が意識されてくる可能性が高い。ただし、決算発表がピークを迎えることもあり、今週については手掛けづらい状況であろう。

これまでの決算は概ね良好とはいえ、LINE<3938>はコンセンサスを下回ったことが嫌気され、上場来安値を更新した。決算の好悪がはっきり出やすいなか、今週は1000社近い企業の決算が予定されており、31日に前半戦のヤマ場を迎える。機関投資家は決算シーズンのなかで積極的には動けず、指値状況の薄いなかでの過剰反応から、イレギュラーな価格形成になりやすく、より決算後の反応を見極めたいとするムードに向かわせよう。

その他、30、31日に日銀の金融政策決定会合が開かれる。経済成長率の見通しを引き上げる方向で議論するとみられ、指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れの減額観測が強まりやすく上値を追いづらくなりそうだ。

物色としては決算を手掛かりとした個別対応のほか、先高期待が強いなかでは、相対的に出遅れいるセクターやテーマ性のある中小型株などの修正リバウンドが意識される。中国は春節(旧正月)の大型連休に入った。インバウンド消費での爆買いを期待する向きは皆無だが、これを織り込んだ形でこれまで消費関連は低迷していたこともあり、越境ECなどを中心に見直しの対象になる可能性もありそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き190万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り560万株、買い370万株、差し引き190万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


01月23日(月):20万株の売り越し
01月24日(火):450万株の買い越し
01月25日(水):80万株の売り越し
01月26日(木):840万株の買い越し
01月27日(金):1500万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウは下落(20093.78、-7.13)
・NY原油は反落(53.17、-0.61)
・シカゴ日経225先物(19470、+10)
・円相場、1ドル114円76-91銭
・米成長率1.9%に減速
・米国入国制限、国内外で反対
・日銀の国債買入一転増額

・イオン銀<8570>、顧客満足度初の首位
・東芝<6502>、原発事業縮小、半導体分社化へ
・ヒューリック<3003>、6期連続最高益見通し
・大日住薬<4506>、最高益


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・日銀金融政策決定会合(31日まで)


<海外>
・特になし

《SK》

 提供:フィスコ

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