【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):グリコ、ビックカメラ、サイステップ
グリコ <日足> 「株探」多機能チャートより
12日、江崎グリコ <2206> が300億円のユーロ円建て新株予約権付き社債(転換社債=CB)を発行すると発表したことが売り材料視された。調達資金は生産能力増強や販売拡大などに向けた設備投資に充てる。転換価格は8093円で、発行済み株式総数に対する潜在株式数の比率は5.64%になる見込みで、将来的な株式価値の希薄化や株式需給の悪化を警戒する売りが向かった。
■ビックカメラ <3048> 1,053円 -19 円 (-1.8%) 本日終値
ビックカメラ<3048>が続落。12日取引終了後、17年8月期の第1四半期(16年9~11月)連結決算を発表し、売上高は1792億7900万円(前年同期比0.6%減)、営業利益は24億4700万円(同23.4%減)、最終利益は15億2000万円(同26.4%減)と、2ケタ減益だったことが嫌気されている。エアコンなどの白物家電が好調で、テレビも堅調に推移した。一方、デジタルカメラが低調だったことに加え、パソコン、レコーダー、掃除機も伸び悩んだことが全体の業績に響いた。なお、通期業績予想は従来見通しを据え置き、売上高8000億円(前期比2.7%増)、営業利益230億円(同4.5%増)、最終利益125億円(同4.3%増)を見込んでいる。
■アイケイ <2722> 1,332円 +300 円 (+29.1%) ストップ高 本日終値
アイケイ<2722>がストップ高まで買われ昨年来高値を更新。10時30分ごろ、17年5月期の連結業績予想について、売上高を145億7000万円から149億円(前期比7.1%増)へ、営業利益を3億円から4億5000万円(同2.2倍)へ、最終利益を2億円から3億円(同4.1倍)へ上方修正しており、これを好感した買いが集中している。PB商品の強化に注力したメーカーベンダー事業が好調なほか、新規出店効果でSKINFOOD事業が順調に推移していることが要因としている。同時に発表した第2四半期累計(16年6~11月)決算は、売上高70億7100万円(前年同期比5.0%増)、営業利益2億1100万円(同4.3倍)、純利益1億5300万円(前年同期300万円の赤字)だった。
■スーパーバリュー <3094> 2,660円 +500 円 (+23.2%) ストップ高 本日終値
スーパーバリュー<3094>がストップ高。この日正午ごろ、2月28日を基準日として1対3株の株式分割を実施すると発表したことに加えて、従来40円を予定していた17年2月期の期末一括配当を50円にするとあわせて発表しており、これらを好感した買いが入っている。また、同時に発表した第3四半期累計(16年3~11月)単独決算が、売上高547億1300万円(前年同期比9.4%増)、営業利益4億6400万円(同3.4倍)、純利益3億3700万円(同2.8倍)と大幅増益となったことも好材料視されている。川口伊刈店の新規出店や前期に出店した八王子高尾店などの寄与、草加店の店舗改装などの効果に加えて、仕入れの見直しやロス対策に取り組んだ結果、粗利率が改善したことなどが寄与したという。なお、通期業績予想は売上高733億4700万円(前期比7.2%増)、営業利益7億1000万円(同25.3%増)、純利益5億2500万円(同43.0%増)の従来予想を据え置いている。
■サイバーステップ <3810> 455円 +80 円 (+21.3%) ストップ高 本日終値
サイバーステップ<3810>がストップ高。同社はきょう、対戦アクションゲーム「ゲットアンプド モバイル」の公式サイトを公開した。今年のリリースを予定しており、期待感が先行するかたちとなっているようだ。このゲームは2001年に国内でサービスを開始したPCオンラインゲーム「ゲットアンプド」のモバイル版。「ゲットアンプド」は世界13カ国地域でサービス提供され、累計3000万人を超えるプレイヤーに楽しまれた実績がある。また同時に、クイズRPG「Q&Q アンサーズ」の公式サイトもオープン。リリースは今年夏を予定している。
■山王 <3441> 640円 +100 円 (+18.5%) ストップ高 本日終値
山王 <3441> [JQ]がストップ高。12日、同社が東京工業大学と共同開発した「金属複合水素透過膜とその製造方法」に関する2件の特許を取得したと発表したことが買い材料視された。今回特許を取得したのは、産業技術総合研究所と実用化に向け研究開発中である「金属複合水素透過膜」製造のための基本技術。同技術を使った水素製造・水素精製プロセスは従来のものに比べ、効率良く安価な水素を提供することができる。発表を受けて、水素エネルギー関連分野での実用化による業績への寄与に期待する買いが殺到した。
■川口化学工業 <4361> 158円 +20 円 (+14.5%) 一時ストップ高 本日終値
川口化学工業<4361>が急伸し、昨年来高値を更新。同社は12日取引終了後に、17年11月期通期の連結業績予想を発表。営業利益は1億5000万円(前期比58.2%増)を見込み、3期ぶりに復配(3円)する方針を示したことが好感されているようだ。また、耐震性の向上および環境異物混入機会の排除などを目的に、新棟建設を決めたことも明らかにしている。
■イワキ <8095> 252円 +24 円 (+10.5%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
12日、イワキ <8095> が決算を発表。16年11月期の連結経常利益は前の期比54.3%増の10.7億円に伸びて着地。続く17年11月期も前期比30.7%増の14億円に拡大し、6期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は医薬品原料や化粧品原料などの販売が伸び、5.2%の増収を見込む。前日終値ベースの予想PERが16.8倍→9.0倍に急低下し割安感が強まったことも支援材料となった。
■インフォテリア <3853> 864円 +68 円 (+8.5%) 本日終値
インフォテリア<3853>が大幅続伸。12日の取引終了後、世界展開を目指すスタートアップの成長を支援するプログラム「パンゲア2.0」を2月1日から開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。同プログラムでは、同社のIoT Future Lab.(略称:イフラボ、総面積:530平方メートル)内の会議室や、コワーキングスペース、イベントスペースなどを無償提供する。また、社長の平野洋一郎氏や、社外取締役のアニス・ウッザマンの経営相談、定期的な広報指導、さらにベンチャーキャピタルや業界関係者などとの交流会なども開催予定で、今後20社程度のスタートアップを受け入れ、2年後に10社以上の企業が卒業することを目標としているという。
●ストップ高銘柄
アスカネット <2438> 1,624円 +300 円 (+22.7%) ストップ高 本日終値
細谷火工 <4274> 543円 0 円 (0.0%) ストップ高 本日終値
など、8銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース