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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~下値の堅さを見極めつつ、押し目拾いのスタンス

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

13日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:下値の堅さを見極めつつ、押し目拾いのスタンス
■外資系証券の注文動向:差し引き10万株の売り越し
■前場の注目材料:ファーストリテ決算、波及するか




■下値の堅さを見極めつつ、押し目拾いのスタンス

13日の日本株市場は前日の大幅な下げに対する反動が意識されるものの、不安定な相場展開になりそうだ。12日の米国市場は、前日のトランプ次期大統領の会見が失望につながり、NYダウは一時180ドルを超す下落となった。その後は原油相場の上昇を受けて下げ幅を縮めているが、決算発表が本格化するなか、様子見ムードにつながりそうである。

また、シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円高の19170円だった。これにより自律反発となろうが、安いところでは一時18945円と19000円を下回る場面をみせていた。円相場は1ドル114円70銭辺りと円高傾向にある。ザラバ中での19000円割れも警戒されやすく、手控え要因になりそうだ。

もっとも、足元で弱い動きをみせていたファーストリテ<9983>は、決算が予想を上回ったとして、ADRでは3%近く上昇している。アク抜けといった形であろうが、指数インパクトが大きいこともあり、日経平均の下支えになりそうだ。

また、昨日の大幅な下げに対しても、決算シーズンの中で積極的な売買は手控えられていたこともあり、下落ほど需給は悪化していないだろう。下値の堅さを見極めつつ、押し目拾いのスタンスとみておきたい。

個別ではソニー<6758>、任天堂<7974>、日カーボン<5302>、コマツ<6301>が終日底堅い値動きをみせており、物色意欲の強さも意識される。日経平均が弱含みとなる局面においては、値動きの良い銘柄に資金が集中することになりそうだ。

なお、米国ではJPモルガンなど金融機関の決算が控えている。これを受けたメガバンクが強含みとなるようだと、相場全体への心理的な下支えとなりそうだ。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き10万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り430万株、買い420万株、差し引き10万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


01月05日(木):150万株の買い越し
01月06日(金):10万株の売り越し
01月10日(火):200万株の売り越し
01月11日(水):240万株の買い越し
01月12日(木):210万株の買い越し


■前場の注目材料:ファーストリテ決算、波及するか

・NYダウは下落(19891.00、-63.28)
・NY原油は上昇(53.01、+0.76)
・シカゴ日経225先物(19170、+60)
・円相場、1ドル114円65-75銭
・ファーストリテADR、2.94%高
・12月街角景気、好調を維持
・トランプ氏、貿易赤字に強い不満


・ファーストリテ<9983>、9-11月期決算45%増益
・関電<9503>、家庭向けガス最大13%値下げ



☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・08:50 対外対内証券売買(先週)
・08:50 12月マネーストック

<海外>
・09:00 イエレン米FRB議長が全米教育者とタウンミーティング
・時間未定 中・12月輸出(前年比予想:-4.0%、11月:-1.6%←+0.1%)
・時間未定 中・12月輸入(前年比予想:+3.0%、11月:+4.7%←+6.7%)

《SK》

 提供:フィスコ

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