【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):イオン、明光ネット、武田
イオン <日足> 「株探」多機能チャートより
イオン<8267>が続伸。11日の取引終了後に発表した第3四半期累計(16年3~11月)連結決算が、売上高6兆998億6000万円(前年同期比1.1%増)、営業利益853億7600万円(同5.6%増)と営業増益で着地したことが好感されている。主力の総合スーパー(GMS)事業は赤字が続いているものの、中核会社のイオンリテールで「イオンの夜市」などライフスタイルやニーズの変化に対応した売り場づくりを積極的に進めるなどした結果、主要企業の損益改善が進展。また、SM・DS(スーパーマーケット・ディスカウントストア)事業や総合金融事業、ドラッグ・ファーマシー事業、サービス・専門店事業、小型店事業、ディベロッパー事業が増益となり、全体の営業利益を押し上げた。ただ、一部店舗で減損損失が発生したほか、熊本地震など災害による損失も重荷となり、最終損益は172億5600万円の赤字(前年同期174億7400万円の赤字)と大幅な赤字となった。
■明光ネット <4668> 1,192円 +11 円 (+0.9%) 本日終値
明光ネットワークジャパン<4668>が7日続伸。11日の取引終了後に発表した第1四半期(16年9~11月)連結決算が、売上高44億7600万円(前年同期比8.9%増)、営業利益5億4400万円(同43.4%増)、純利益3億2600万円(前年同期9400万円の赤字)と大幅増益となり、順調な滑り出しとなったことが好感されている。中学生を対象とした理科・社会のオンライン学習サービスや、高校生を対象とした映像授業サービスの導入推進などが寄与した。
■サーラコーポレーション <2734> 652円 +5 円 (+0.8%) 本日終値
11日、サーラコーポレーション <2734> 決算を発表。16年11月期の連結経常利益は前の期比22.3%減の30.5億円になったものの、続く17年11月期は前期比42.2%増の43.5億円に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は昨年7月に経営統合した中部ガスとサーラ住宅の業績上積みが収益を押し上げる。併せて、19年11月期に経常利益65億円を目標とする中期経営計画を策定した。
■イオンファンタジー <4343> 3,365円 +25 円 (+0.8%) 本日終値
イオンファンタジー<4343>が4日続伸。11日の取引終了後に発表した第3四半期累計(16年3~11月)連結決算が、売上高473億1200万円(前年同期比12.3%増)、営業利益19億3300万円(同74.8%増)、純利益6億6200万円(同2.7倍)と大幅増益だったことが好感されている。国内遊戯機械売り上げや遊戯施設売り上げの伸長や国内商品売り上げの回復で、既存店売上高が好調に推移したことに加えて、海外事業の積極出店が寄与。また、15年6月のファンフィールドとの合併効果も業績向上に貢献した。
■武田薬品工業 <4502> 4,840円 -130 円 (-2.6%) 本日終値
武田薬品工業<4502>やアステラス製薬<4503>、塩野義製薬<4507>など医薬品大手が下落。トランプ米次期大統領が当選後初めての記者会見で、高額な薬価を設定していると医薬品業界を批判し薬価改革を表明したことで、11日の米株式市場でヘルスケア関連株が下落。この流れを受けて売りが先行しているもよう。医薬品業界は国際化が進んでいることから、米国で薬価が引き下げられれば、日本の医薬品各社の業績へも影響を及ぼすとの見方が強まっている。
■ミツミ電機 <6767> 641円 -16 円 (-2.4%) 本日終値
ミツミ電機<6767>は小幅反落。日証金が11日付からミツミ株を、貸株利用など貸借取引で注意喚起銘柄に指定すると発表した。貸借取引の規制強化に伴って、売買の自由度が制限されるとの見方から売りが優勢となった。
■竹内製作所 <6432> 2,531円 -63 円 (-2.4%) 本日終値
竹内製作所<6432>が反落。11日の取引終了後に発表した第3四半期累計(16年3~11月)連結決算で、売上高662億6200万円(前年同期比2.5%減)、営業利益116億7600万円(同8.2%減)、純利益66億1000万円(同17.7%減)と減益だったことが嫌気されている。油圧ショベルやクローラーローダーの販売台数は増加したものの、円高の影響で外貨建て売り上げの円換算額が減少し売上高が減少。また、為替差損が15億4600万円発生したことも最終利益を押し下げた。
株探ニュース