【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):コスモHD、キユーピー、不二越
コスモHD <日足> 「株探」多機能チャートより
コスモエネルギーホールディングス<5021>が大幅続伸。前日のWTI原油価格の上昇に加えて、大和証券が11日付で投資判断を「3」から「2」とし、目標株価を1210円から2000円へ引き上げたことが好材料視された。同証券では、石油開発事業はヘイル油田の生産開始と油価上昇の貢献を想定する一方、石油事業は千葉製油所ロングランと精製マージン改善の寄与を予想しており、18年3月期は石油開発事業と石油事業において、個社要因と外部環境の両方が増益に寄与すると予想。また、足もとの株価には割安感があり、今後の業績改善が織り込まれることで株価が上昇すると見込んでいる。
■キユーピー <2809> 2,925円 +130 円 (+4.7%) 本日終値
11日、キユーピー <2809> 決算を発表。16年11月期の連結経常利益は前の期比15.2%増の313億円で着地。続く17年11月期も前期比8.7%増の341億円に伸び、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は主力のマヨネーズやドレッシングの販売拡大に加え、販管費の抑制などで増収増益を見込む。業績好調に伴い、前期の年間配当を32円→34.5円(前の期は29円)に増額し、今期も前期比1.5円増の36円に増配する方針としたことも支援材料となった。
■乃村工藝社 <9716> 1,800円 +67 円 (+3.9%) 本日終値
11日、乃村工藝社 <9716> が決算を発表。17年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益が前年同期比41.4%増の60.4億円に拡大して着地したことが買い材料視された。複合商業施設やホテルの改装工事のほか、展望台のリニューアルやオフィス関連工事が伸びたことが寄与。原価管理の徹底に取り組んだことも大幅増益に貢献した。通期計画の71億円に対する進捗率は85.2%に達しており、通期業績の上振れを期待する買いが向かった。
■不二越 <6474> 555円 +17 円 (+3.2%) 本日終値
11日、不二越 <6474> 決算を発表。16年11月期の連結経常利益は前の期比55.2%減の77.6億円に落ち込んだものの、続く17年11月期は前期比80.3%増の140億円にV字回復する見通しとなったことが買い材料視された。今期は産業用ロボットの販売増加や円安による収益押し上げ効果などで業績回復を見込む。前提とする為替レートは1ドル=110円、1ユーロ=120円。
■吉野家ホールディングス <9861> 1,679円 +46 円 (+2.8%) 本日終値
吉野家ホールディングス<9861>が反発。前日こそ小幅反落したものの、それまで10連騰と上値指向の強さを発揮していた。きょうは改めて買いが優勢となり新高値街道に復帰した。同社は11日取引終了後、17年2月期第3四半期累計(16年3~11月)の連結決算を発表。売上高は1406億1600万円(前年同期比1.4%増)、営業利益は12億100万円(同41.4%増)、最終利益は16億8800万円(同9.2倍)と増収で大幅な利益の伸びを示した。主力の牛丼が好調で収益に貢献、仕入れ牛肉価格の低下も利益面で寄与した。また、最終利益の伸びは旧本社売却に伴う特別利益計上が反映された。
■わらべ日洋 <2918> 2,495円 +64 円 (+2.6%) 本日終値
11日、わらべや日洋ホールディングス <2918> が決算を発表。17年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益が前年同期比35.0%増の43.2億円に拡大して着地したことが買い材料視された。セブンイレブンの積極出店や弁当類の販売増加などで、2.1%の増収を確保したことが寄与。前期に稼働した岩手工場の初期赤字の縮小も増益に大きく貢献した。通期計画の39.5億円をすでに9.4%上回っており、通期業績の上振れを期待する買いが向かった。
■東燃ゼネラル石油 <5012> 1,294円 +28 円 (+2.2%) 本日終値
東燃ゼネラル石油<5012>が続伸。大和証券が11日付で投資判断を「3」から「2」に引き上げ、目標株価を920円から1480円へ引き上げたことが好材料視されている。同証券では、今年4月のJXホールディングス<5020>との経営統合効果と精製マージンの改善により、17年度以降の利益水準向上が期待できると指摘。また、4月に公表予定の統合新会社JXTGの新中期経営計画で株主還元政策が示され、将来の配当水準向上の見通しが定量的に示されれば、さらなる上値も可能としている。
■JXホールディングス <5020> 518.3円 +8 円 (+1.6%) 本日終値
JXホールディングス<5020>が続伸したほか、NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブルETN<2038>が反発するなど、原油関連株に買いが優勢となった。東京株式市場はトランプ氏の記者会見を受けた為替の円高など足もとリスクオフの流れにさらされているが、前日のWTI原油価格は1ドル43セント高の1バレル=52ドル25セントと急反発、米国株市場ではエネルギー関連株が買われNYダウを押し上げており、この流れが波及している。
■サンケン電気 <6707> 535円 +8 円 (+1.5%) 本日終値
サンケン電気<6707>が全般相場安のなか3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が11日付で投資判断「バイ」を継続し、目標株価を380円から600円へ引き上げたことが好材料視されているようだ。車載用センターを主力とする米アレグロの業績好調や、前提為替レートの1ドル=100円から115円への変更を考慮し、17年3月期の営業利益予想を57億円から77億円(会社予想70億円)へ、18年3月期を同67億円から107億円へ引き上げたことが、目標株価引き上げの要因としている。
株探ニュース