市場ニュース

戻る
 

【市況】前場に注目すべき3つのポイント~円安材料視も次第に中小型株にシフトか

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

15日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:円安材料視も次第に中小型株にシフトか
■外資系証券の注文動向:差し引き240万株の売り越し
■前場の注目材料:政府が日立の受注案件である英原発に1兆円支援






■円安材料視も次第に中小型株にシフトか



15日の日本株市場は、買い先行後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。米FRBは、1年ぶりとなる政策金利の引き上げを全員一致で決定した。同時に、向こう1年に従来予想以上の速さで利上げを実施するとの見通しを示した。これを受けて米国市場は利食いの流れが強まっている。円相場は1ドル117円台に乗せ、シカゴ日経225先物清算値は大阪比160円高の19340円だった。


シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買いが先行し、ハイテクや自動車株などへの関心が集まりそうだ。一方で、内需ディフェンシブ系は一服となり、結果的には売り買いが交錯しやすい。米株安の影響は限られようが、FOMC通過により、海外勢はクリスマス休暇に入ってくると考えられる。商いが細る中で、方向感を掴みづらくさせる。また、一夜明けた米国市場がトランプ物色を強めてくるかを見極めたいとのムードも強まりそうだ。


その為、円安等を材料視するものの、積極的な上値追いは限られそうであり、次第に個人主体による中小型株や材料株等での値幅取りに向かわせる可能性がある。ただし、昨日は午後からソフトバンクG<9984>が急動意をみせたが、その時点で新興市場から資金がシフトする場面も意識されていた。限られた資金で逃げ足も速いことから、値動きの荒さも意識しておく必要がありそうだ。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き240万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り810万株、買い570万株、差し引き240万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


12月08日(木):200万株の買い越し
12月09日(金):460万株の売り越し
12月12日(月):270万株の売り越し
12月13日(火):340万株の売り越し
12月14日(水):240万株の売り越し



■前場の注目材料

・NYダウは下落(19792.53、-118.68)
・NY原油は下落(51.04、-1.94)
・FRB、1年ぶりに利上げ、17年は3回の利上げ見込む
・山口県で日露首脳会談
・政府が日立<6501>の受注案件である英原発に1兆円支援
・ゴーン氏、日産<7201>と三菱自<7211>、EV技術共通化方針を明らかに
・三井物産<8031>、露の食料大手ルスアグロと製薬大手アールファームに出資方針
・ホンハイとシャープ<6753>の液晶パネル合弁、サムスン向け供給中断
・旭硝子<5201>、欧州化学大手のソルベイのタイ子会社を買収
・日本製紙<3863>、ポスト炭素繊維の「CNF」で強化した樹脂の生産を17年6月から開始
・トヨタ<7203>、新SUVを発売

・MS-Japan<6539>が東証マザーズに新規上場


☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・日ロ首脳会談


<海外>
・09:30 豪・11月失業率(予想:5.6%、10月:5.6%)
・09:30 豪・11月雇用者数増減(予想:+1.75万人、10月:+1.09万人)
・EU首脳会議(16日まで)

《WA》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均