【経済】中国:米メドトロニックに罰金20億円、医療機器で初の独禁法違反
中国の国家発展改革委員会は7日、米医療機器大手メドトロニックの中国法人に対し、独占禁止法違反で1億1850万人民元(約20億円)の罰金を科すと発表した。糖尿病治療などの分野に関する医療機器で、公平・公正な価格競争を阻害したと指摘している。
同委員会の発表によると、メドトロニックは2014年以降、代理販売業者に対して書面や口頭で圧力をかけ、病院に納入する際の最低価格を設置するなどの不正行為を行った。メドトロニックの行為によって医療機器の価格が高止まりしたため、「患者の負担が増し、消費者の利益が損なわれた」と非難している。
中国では現在も、医療用消耗品や医療機械の市場競争が十分でないと同委員会は指摘。メーカーが代理業者に販売し、そこから病院などに「転売」される形をとることが多いため、合理的な市場価格を形成するには、代理業者間の公正な競争環境を確保することが重要だと強調している。
医療機器の分野で、中国政府が海外企業の独禁法違反を指摘するのはこれが初めて。なお、中国では昨年2月、米半導体大手クアルコムが過去最大となる60億8800万人民元(約1000億円)の独禁法制裁金を科された。
【亜州IR】
《ZN》
提供:フィスコ