【市況】【投資部門別売買動向】外国人投資家「トランプ相場」牽引、2週間で8900億円買い越す (11月第3週)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
●2週間で8900億円を買い越した海外投資家が「トランプ相場」を牽引する中、個人投資家が売りに回る
東証が25日に発表した11月第3週(14日~18日)の投資部門別売買動向によると、「トランプ相場」始動で銀行など景気敏感株に買いが殺到し、日経平均株価が一時1万8000円大台を回復し約10ヵ月ぶりの高値を付けたこの週は、海外投資家が2週連続で買い越した。買越額は4903億円と前週の4006億円からさらに上積みされ、4月3週以来、7ヵ月ぶりの高水準となった。2週間合計の買越額は8910億円に膨らみ、海外投資家の日本株買い回帰が鮮明となった。証券会社の自己売買部門も2週連続で買い越し、買越額は1855億円だった。
一方、個人投資家は2週連続で売り越し、売越額は4452億円と前週の4154億円に続く大規模なものとなった。投資信託部門も2週連続で売り越し、売越額は1643億円と前週から84%増えた。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行部門は4週連続で売り越し、売越額は761億円だった。
2週間合計で8900億円を買い越した海外投資家が急動意を演じる「トランプ相場」を牽引する中、個人投資家が売りに回った格好だ。
■投資部門別売買代金差額 (11月14日~18日)
東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全52社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
11月 ―――
第3週 4,903 ▲761 ▲4,452 [ ▲4,117 ▲335 ] 17,967円 ( +592 円)
第2週 4,006 ▲775 ▲4,154 [ ▲3,158 ▲996 ] 17,374円 ( +469 円)
第1週 ▲645 ▲259 1,252 [ 72 1,179 ] 16,905円 ( -541 円)
10月 ―――
第4週 49 ▲575 ▲2,773 [ ▲2,449 ▲323 ] 17,446円 ( +261 円)
第3週 730 102 ▲1,890 [ ▲1,819 ▲70 ] 17,184円 ( +328 円)
第2週 1,131 ▲56 ▲120 [ ▲522 402 ] 16,856円 ( -3 円)
第1週 2,805 ▲277 ▲2,877 [ ▲2,289 ▲587 ] 16,860円 ( +410 円)
9月 ―――
第4週 ▲1,887 ▲372 547 [ 111 436 ] 16,449円 ( -304 円)
第3週 ▲1,019 201 ▲2,031 [ ▲1,615 ▲415 ] 16,754円 ( +234 円)
第2週 ▲4,805 ▲170 1,763 [ 977 786 ] 16,519円 ( -446 円)
第1週 ▲3,338 ▲444 ▲1,020 [ ▲1,267 247 ] 16,965円 ( +40 円)
8月 ―――
第5週 ▲642 699 ▲3,204 [ ▲2,264 ▲940 ] 16,925円 ( +564 円)
第4週 1,713 653 186 [ ▲3 190 ] 16,360円 ( -185 円)
第3週 ▲1,667 1,079 767 [ 167 599 ] 16,545円 ( -374 円)
第2週 484 1,204 ▲2,113 [ ▲1,492 ▲621 ] 16,919円 ( +665 円)
第1週 ▲4,586 1,725 2,238 [ 1,032 1,205 ] 16,254円 ( -314 円)
7月 ―――
第4週 788 505 ▲988 [ ▲938 ▲49 ] 16,569円 ( -57 円)
第3週 ▲1,261 660 386 [ ▲460 847 ] 16,627円 ( +129 円)
第2週 3,511 ▲56 ▲4,990 [ ▲3,298 ▲1,691 ] 16,497円 ( +1390 円)
第1週 ▲1,748 1,525 1,691 [ 858 833 ] 15,106円 ( -575 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース