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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):カルソカンセ、ミサワホーム、新日鉄住金

カルソカンセ <日足> 「株探」多機能チャートより
■カルソニックカンセイ <7248>  1,750円  +300 円 (+20.7%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位
 22日、カルソニックカンセイ <7248> に対して米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツがTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が前日終値を28.2%上回る1株1860円とあって、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は17年2月下旬から20営業日を予定している。

■市光工業 <7244>  382円  +56 円 (+17.2%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 22日、市光工業 <7244> に対して筆頭株主の仏ヴァレオ・バイエンがTOB(株式公開買い付け)を実施し、連結子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が前日終値を25.2%上回る1株408円とあって、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は24日から17年1月12日まで。なお、同社はTOB成立後も上場を維持する。

■ミサワホーム <1722>  1,061円  +143 円 (+15.6%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率6位
 22日、ミサワホーム <1722> に対してトヨタホームがTOB(株式公開買い付け)を実施し、連結子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が前日終値を19.8%上回る1株1100円とあって、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は11月28日から12月26日まで。また、TOB成立後に第三者割当増資などで1686万5400株をトヨタホームに割り当てる。

■日本冶金工業 <5480>  198円  +19 円 (+10.6%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 日本冶金工業<5480>が急騰。新日鉄住金<5401>など鉄鋼株が軒並み高となるなか、同社株にも買いが流入した。トランプ次期米大統領が大規模なインフラ投資を掲げていることから、同社が手掛けるステンレスにも需要増の期待が出ている。特に、足もとでは原料のニッケル相場が上昇していることから、ステンレス価格も一段の値上げが進むとの思惑も出ている。

■ハピネット <7552>  1,331円  +117 円 (+9.6%)  本日終値
 ハピネット <7552> が続急伸。22日、旧村上ファンド出身者が設立した投資ファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントが同社の発行済み株式の5.87%(141万2500株)を取得したことが関東財務局に提出した大量保有報告書で判明したことが買い材料視された。保有目的は「純投資」としているが、エフィッシモは株主還元の強化など経営改革を求める「物言う株主」として知られるおり、同社株取得による思惑買いが向かった。

■ジャパンディスプレイ <6740>  267円  +17 円 (+6.8%)  本日終値
 ジャパンディスプレイ<6740>が急伸。相場全般は低位株物色の波が広範囲に波及、そのなか高精細パネルメーカーとして日本を代表する同社は値ごろ感が意識され11月中旬以降、戻り足に弾みがついている。液晶分野での技術開発力に加え、注力の構えにある有機EL分野での今後の展開に期待が大きい。ここ信用売り残が急増傾向で需給妙味を内包、年初には350円台の高値圏にあっただけに戻り相場に期待が膨らむ。液晶分野ではスマートフォン用に見開き型のディスプレーを開発、来年夏場の発売が伝わるなか、消費者の大画面ニーズを取り込み早くもヒット化の気配が漂う。

■日本商業開発 <3252>  1,859円  +100 円 (+5.7%)  本日終値
 22日に発表した「地主リートへ販売用不動産売却」が買い材料。9月に設立した「地主リート」に販売用不動産8物件を113億円で売却。連結業績予想には織り込み済み。

■新日鐵住金 <5401>  2,557.5円  +126 円 (+5.2%)  本日終値
 鉄鋼株が大幅高。新日鉄住金<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>、神戸製鋼所<5406>が大きく値を飛ばした。アナリストから目標株価見直しの動きが出ており、新日鉄住金は野村証券が2030円から2450円に、SMBC日興証券が2200円から2400円に引き上げている。また、米トランプ次期大統領の経済政策を視野にインフラ投資関連株として再評価する動きも出ており、海外市場では、鉄鋼大手のアルセロール・ミタルの株価が上昇している。市場関係者からは「原料炭が急騰するなか強弱感が分かれているが、鉄鋼株はこれまでポートフォリオに入れられていなかったセクターであり、外国人投資家が見直し買いを入れているのではないか」(ファンドマネジャー)という見方が出ている。

■ユニゾホールディングス <3258>  3,150円  +145 円 (+4.8%)  本日終値
 ユニゾホールディングス<3258>が大幅高。同社は、東京の一等地にそびえるオフィスビルの運営を経営の柱に、ビジネスホテルも展開している。主要都市のオフィスビルの空室率は改善の方向へ向かっているほか、2016年1月~10月累計の訪日外国人観光客数は2011万人超と、通年で初めて2000万人を超えており、同社の事業には強力な追い風が吹いている。17年3月期は、不動産事業で賃料の改定や新規案件の獲得に加え、ホテル事業で新規ホテルの寄与などがあり、18年3月期を最終年度とする中期計画は前倒しで達成する見通しだ。営業利益は前期比22.6%増の130億円と、今期も最高益更新を見込んでいる。株価は11月9日につけた2444円を底値に上値を切り上げており、上昇に弾みがついている。(藍)

■トヨタ自動車 <7203>  6,588円  +301 円 (+4.8%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、ホンダ<7267>、富士重工業<7270>など自動車株が大きく買い優勢。米長期金利が一段と上昇指向を強め1年4か月ぶりの水準まで上昇、対して日本では日銀のイールドカーブ・コントロールによって低位安定しており、日米金利差拡大がドル買いの動きを加速させている。ドル円相場は足もと1ドル=112円台半ばで推移、一時113円台をうかがう動きで、輸出採算の一段の改善から業績上振れを見込んだ買いを呼び込んでいる。トランプ次期米大統領の保護主義的な政策はネガティブ材料だが、足もとは円安と並行した全般リスクオン相場に乗るかたちとなっている。

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