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【市況】【↑】日経平均 大引け| 急反発、「トランプリスク」後退や円安で買い戻し (11月7日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  17126.03
高値  17186.89(14:19)
安値  17056.84(09:56)
大引け 17177.21(前日比 +271.85 、 +1.61% )

売買高  17億6163万株 (東証1部概算)
売買代金 1兆9716億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は急反発で1万7100円台回復
 2.クリントン氏のメール問題は「訴追せず」で買い戻し誘発
 3.1ドル=104円台の円安進行で自動車株など買われる
 4.銀行株も上昇し全体の地合い改善を助長
 5.75%の銘柄が上昇も売買代金は2兆円を下回る

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは42ドル安と7日続落。雇用統計を好感し買いが先行したものの、大統領選を巡る不透明感が意識され売りが優勢に転じた。

 週明けの東京市場では、前週後半のリスク回避ムードから「トランプリスク」後退で一転買い戻しの動きが強まった。為替の円安基調も追い風となり、日経平均株価は3日ぶりに急反発した。

 7日の東京市場は、終始買い優勢の展開となり、日経平均は強調展開となった。前週末の欧米株市場は総じて軟調だったものの、朝方に民主党クリントン氏の私用メール問題について、FBIは7月時点と変わらず訴追しないことが伝わり、これが大統領選でクリントン氏に有利に働くものとして全体相場にポジティブに作用、幅広い銘柄に買い戻しを誘発する格好となった。外国為替市場では1ドル=104円台まで円安が進行、輸出採算改善期待から自動車セクターが買いを集めたほか、内需系も銀行や不動産株が買われ、全体の地合い改善を後押しした。東証1部全体の75%の銘柄が上昇する買い気の強い地合いだったが、1万7100円台では上値が重く、売買代金は活況の目安とされる2兆円を6日ぶりに下回った。

 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが堅調、為替の円安基調を背景にトヨタ自動車<7203>など自動車株にも買いが優勢。業績上方修正のスズキ<7269>は大幅高と気を吐いた。テイクアンドギヴ・ニーズ<4331>はストップ高となり、アルテック<9972>も一時値幅制限いっぱいに買われる場面があった。GMOペイメントゲートウェイ<3769>が値を飛ばし、ライオン<4912>も急伸。
 半面、日本水産<1332>が売りに押され、カルビー<2229>も冴えない。アルフレッサ ホールディングス<2784>は業績下方修正を嫌気され急落。公募増資発表を受けてリンガーハット<8200>も大幅安となった。このほか、カカクコム<2371>、スズケン<9987>なども大きく値を下げている。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、ソフトバンク <9984> 、ファナック <6954> 、スズキ <7269> 、NTTデータ <9613> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約89円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はキヤノン <7751> 、ソニー <6758> 、日水 <1332> 、武田 <4502> 、王子HD <3861> 。押し下げ効果は約4円。

 東証33業種のうち31業種が上昇し、下落は水産・農林業、パルプ・紙のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)輸送用機器、(2)ガラス土石製品、(3)金属製品、(4)機械、(5)不動産業。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)食料品、(2)電気・ガス業、(3)卸売業、(4)石油石炭製品、(5)情報・通信業。


■個別材料株

△守谷商会 <1798> [JQ]
 今期経常を一転8%増益に上方修正、配当も2円増額。
△寿スピリッツ <2222>
 大和証券が投資判断を「2→1」に引き上げ。
△薬王堂 <3385>
 10月既存店売上高は8.1%増。
△イグニス <3689> [東証M]
 VR領域への進出をめざし子会社を設立。
△BBタワー <3776> [JQ]
 7-9月期(1Q)経常は3.1倍増益。
△コラボス <3908> [東証M]
 上期経常は32%増益、1→2の株式分割を発表。
△T&Gニーズ <4331>
 上期経常は18%増益で上振れ着地。
△H&F <6163> [JQ]
 日立造がTOBで完全子会社化。
△ヒラノテク <6245> [東証2]
 今期経常を33%上方修正、期末配当を2円増額。
△スズキ <7269>
 今期最終を一転24%増益・最高益に上方修正、配当も2円増額。


▲Nフィールド <6077>
 今期経常を一転5%減益に下方修正。
▲リンガハット <8200>
 公募増資と売り出しを実施。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)T&Gニーズ <4331> 、(2)アルテック <9972> 、(3)レック <7874> 、(4)ライオン <4912> 、(5)ジャックス <8584> 、(6)アルペン <3028> 、(7)GMO-PG <3769> 、(8)ホシデン <6804> 、(9)山一電機 <6941> 、(10)Jディスプレ <6740> 。

 値下がり率上位10傑は(1)Nフィールド <6077> 、(2)アルフレッサ <2784> 、(3)リンガハット <8200> 、(4)IIJ <3774> 、(5)ジョイ本田 <3191> 、(6)Aクリエイト <8798> 、(7)サトーHD <6287> 、(8)小野建 <7414> 、(9)スズケン <9987> 、(10)ミマキエンジ <6638> 。


【大引け】

 日経平均は前日比271.85円(1.61%)高の1万7177.21円。TOPIXは前日比15.76(1.17%)高の1362.80。出来高は概算で17億6163万株。値上がり銘柄数は1489、値下がり銘柄数は423となった。日経ジャスダック平均は2576.66円(14.06円高)。

[2016年11月7日]

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