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【注目】前週末21日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ストライク <日足> 「株探」多機能チャートより

■ストライク <6196>  12,280円 (+780円、+6.8%)

 ストライク <6196> が3日続伸し連日上場来高値を更新。主に中小企業を対象とするM&A(合併・買収)による仲介事業を手掛けている。今年6月に東証マザーズに新規上場し公開価格3440円に対し、初値は7700円をつけ足もとでは1万2000円台に上昇している。16年8月期の連結営業利益は前の期比46%増の7億9600万円と大幅増益となり、12月には1株を3株とする株式分割を予定。分割前の権利取りの動きも流入している様子だ。中小企業の事業継承ニーズの高まりでM&A案件は増加基調を続けており、中長期的な成長期待が膨らんでいる。

■Gunosy <6047>  1,375円 (+75円、+5.8%)

 Gunosy <6047> が5日続伸し連日の年初来高値更新。同社の17年5月期の第1四半期(6~8月)連結決算は、売上高は16億8000万円、営業利益は2億4500万円だった。ニュースアプリのダウンロードが好調に伸びている。中間期の予想営業利益3億1900万円に対する進捗率は約77%に達しており、業績の増額期待が膨らんでいる。また、きょう東証マザーズに新規上場したユーザベース <3966> が公開価格を15.9%上回って初値をつけ、その後も買いを集めストップ高と人気化。同社はニュースプラットフォーム「NewsPicks(ニュースピック)」を運営しており、同じくニュース関連事業を展開するGunosyへの刺激材料となっている様子だ。

■三菱自動車工業 <7211>  564円 (+28円、+5.2%)

 東証1部の上昇率5位。三菱自動車 <7211> が大幅3日続伸。20日の取引終了後、日産自動車 <7201> のカルロス・ゴーン社長が三菱自の会長につくと正式に発表したことを受けて、再建への期待感が高まる格好となっている。今後、三菱自は日産自との部品の共同購買や共通の車両プラットフォーム、技術の共有などを通じてシナジーを見込んでおり、17年度に営業利益率1%、18年度に同2%、19年度に同2%以上の向上を目指すとしている。

■平和不動産 <8803>  1,524円 (+52円、+3.5%)

 平和不動産 <8803> が大幅高で新値街道を走っている。ここにきて不動産株が底値離脱の動きをみせ、その流れに乗る動きだが、大阪・北浜などビルの賃料収入の拡大を背景に業績も好調で、17年3月期は増収増益を確保する見通し。また、東京では兜町・茅場町再開発の動きが同社の株価を強く刺激している。フィンテック分野に展開する企業向けの交流拠点を兜町で計画、来月には同社が中心メンバーとなって一般社団法人を設立し、環境整備を進めるとともに関連企業を誘致し育成を図っていく方針にある。依然としてPBR0.7倍以下と株価指標面でも割安感が際立ち、意外高に発展する可能性も意識されている。

■昭和電工 <4004>  1,338円 (+43円、+3.3%)

 昭和電工 <4004> が反発。同社は20日、炭素・黒鉛製品メーカー大手である独SGLカーボンから、黒鉛電極事業を買収することを発表した。取得価額は156億円で、昭和電工はこの買収に伴い黒鉛電極で世界シェアトップとなる見通し。黒鉛電極の市況は長く低迷してきたが、1~6月期が底と推定されるなか、今後の改善を見込んで攻めの経営に踏み込んだ。これを評価する買いが優勢となっている。

■宇部興産 <4208>  206円 (+6円、+3.0%)

 宇部興産 <4208> は大幅高。同社グループの宇部エクシモはきょう、中国子会社が光通信ケーブル資材「ラセンコンポーズ」を増産すると発表した。ラセンコンポーズは、光ファイバーの保護と高密度実装に最適なラセン付きスペーサー(通称:スロット)で、光通信ケーブル主要資材として、日本や中国をはじめアジアを中心に広く海外で使用されている製品。宇部エクシモは来年度の生産能力を現状の約1.5倍に拡大し、中国の大手電線メーカーの需要増に対応するとしている。

■グリー <3632>  579円 (+14円、+2.5%)

 グリー <3632> が続伸。この日の午前中に、ゲームの翻訳・ローカライズ事業を手掛けるアクティブゲーミングメディア(大阪市西区)と共同で、人気恋愛アドベンチャーゲーム「SHUFFLE!」を11月から全世界向けに配信すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。「SHUFFLE!」は、オメガビジョン(東京都豊島区)が04年1月30日に発売したテキスト型恋愛シミュレーションゲームで、アニメやコミック、ノベル、CDなど各種関連商品も展開している人気ゲーム。今回の全世界に向けての配信では、ゲーム配信プラットフォーム「Steam」を通じて、全年齢対象、英語版でパソコン(PC)向けの配信を予定しているという。

■ゲンキー <2772>  5,120円 (+110円、+2.2%)

 ゲンキー <2772> が7連騰。昨日ストップ高まで買われた流れを引き継ぐ形で、本日も一時5490円まで値上がりし連日年初来高値を更新した。19日に発表した17年6月期第1四半期(7-9月)の連結経常利益が前年同期比66.7%増の11.1億円に拡大して着地したことが引き続き材料視された。7-9月期は岐阜県を中心に中型店を12店舗出店した。消費者の節約志向の高まりを追い風に、食品を中心に低価格なPB商品の販売が好調だった。上期計画の13.3億円に対する進捗率は84.0%に達しており、業績上振れを期待する買いが続いている。

■安川電機 <6506>  1,633円 (+34円、+2.1%)

 安川電機 <6506> が続伸し年初来高値を更新した。20日、同社は決算を発表。17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比27.6%減の137億円に減ったものの、従来計画の110億円を上回って着地したことが買い材料視された。円高の影響を受けたものの、中国を中心にスマホ関連や自動車関連向けサーボモーターの販売が伸びたことが寄与した。急激な円高を踏まえ、通期計画の売上高を4000億円→3900億円に2.5%下方修正したが、利益は据え置いた。併せて、欧州における ロボット需要拡大に対応するため、スロベニアに産業用ロボットの生産子会社を設立すると発表した。

■タカラバイオ <4974>  1,524円 (+25円、+1.7%)

 20日、タカラバイオ <4974> が17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の8.4億円→14.4億円に71.0%上方修正。従来の2.7%減益予想から一転して66.4%増益を見込み、6期連続で上期の過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。円高の影響や中国向け医療用培地・バッグの販売低迷で売上は計画を下回ったものの、利益率の高い研究用試薬の販売増加や販管費の抑制が利益を押し上げた。

■三井不動産 <8801>  2,328円 (+38円、+1.7%)

 三井不動産 <8801> が7日続伸。同社は三菱地所 <8802> と双璧の総合不動産トップであり、中期経営計画では最終年度の18年3月期に営業利益段階で2450億円(前期実績2024億円)を掲げている。ここにきて、出遅れ感の強い不動産セクターに海外資金の流入が観測されるなかで、「ショートカバーだけではなく、欧州機関投資家を経由してオイルマネーなど足の長い資金が買いを入れてきている可能性がある」(東洋証券ストラテジスト大塚竜太氏)との指摘も出ている。

■関電工 <1942>  989円 (+16円、+1.6%)

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券が20日付で関電工 <1942> の投資判断「ニュートラル(中立)→オーバーウエイト(強気)」に引き上げ、目標株価を1040円→1200円に増額したことが買い材料視された。同社は13日に17年3月期の業績上方修正と配当増額を発表。リポートでは、業績予想上方修正期待と配当政策に対するポジティブな姿勢を評価している。これを踏まえ、同証券では17年3月期の連結営業利益を256億円→275億円(会社計画は250億円)、18年3月期を277億円→310億円にそれぞれ上方修正した。

■LINE <3938>  4,660円 (+60円、+1.3%)

 LINE <3938> が続伸。同社は20日、コミュニケーションアプリ「LINE」で展開するゲームサービス「LINE GAME」で、サイバーエージェント <4751> との協業第1弾タイトル「LINE 潜空のレコンキスタ」の配信を開始したと発表。9月13日から実施した事前登録では登録者数が累計50万人を超えており、期待感が高まっているもよう。また、19日に、ワークスモバイルジャパン(東京都渋谷区)と提携し、17年春にも法人向けコミュニケーション市場に参入すると発表したことも買い手掛かりとなっているようだ。

※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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