【市況】【投資部門別売買動向】 海外勢の6週ぶりの大規模な買い越しに対し、個人が売りに回る (10月第1週)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
●海外投資家の6週ぶりの大規模な買い越しに対して、個人投資家が売りに回る
東証が14日に発表した10月第1週(3日~7日)の投資部門別売買動向によると、円安に連動する形で上値を追い日経平均株価が一時1万7000円台目前まで上昇したこの週は、海外投資家が6週間ぶりに買い越した。買越額は2805億円と7月2週以来の大きさだった。証券会社の自己売買部門は6週連続で買い越したものの、買越額は前週比47%減の1188億円と大幅に減少した。大幅減少は10月に入り、自己売買部門を通じた日銀のETF買いが実施されなかったことが反映されたとみられる。
一方、個人投資家は2週ぶりに売り越しに転じ、売越額は2877億円だった。特に、個人現金の売越額は2289億円に達し、7月2週以来の高水準となった。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行部門は2週連続で売り越し、売越額は277億円。投資信託部門も2週連続で売り越し、売越額は434億円だった。
海外投資家が6週ぶりに大規模に買い越す中、個人投資家が売りに回った格好だ。
■投資部門別売買代金差額 (10月3日~7日)
東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全52社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
10月 ―――
第1週 2,805 ▲277 ▲2,877 [ ▲2,289 ▲587 ] 16,860円 ( +410 円)
9月 ―――
第4週 ▲1,887 ▲372 547 [ 111 436 ] 16,449円 ( -304 円)
第3週 ▲1,019 201 ▲2,031 [ ▲1,615 ▲415 ] 16,754円 ( +234 円)
第2週 ▲4,805 ▲170 1,763 [ 977 786 ] 16,519円 ( -446 円)
第1週 ▲3,338 ▲444 ▲1,020 [ ▲1,267 247 ] 16,965円 ( +40 円)
8月 ―――
第5週 ▲642 699 ▲3,204 [ ▲2,264 ▲940 ] 16,925円 ( +564 円)
第4週 1,713 653 186 [ ▲3 190 ] 16,360円 ( -185 円)
第3週 ▲1,667 1,079 767 [ 167 599 ] 16,545円 ( -374 円)
第2週 484 1,204 ▲2,113 [ ▲1,492 ▲621 ] 16,919円 ( +665 円)
第1週 ▲4,586 1,725 2,238 [ 1,032 1,205 ] 16,254円 ( -314 円)
7月 ―――
第4週 788 505 ▲988 [ ▲938 ▲49 ] 16,569円 ( -57 円)
第3週 ▲1,261 660 386 [ ▲460 847 ] 16,627円 ( +129 円)
第2週 3,511 ▲56 ▲4,990 [ ▲3,298 ▲1,691 ] 16,497円 ( +1390 円)
第1週 ▲1,748 1,525 1,691 [ 858 833 ] 15,106円 ( -575 円)
6月 ―――
第5週 105 2,282 ▲119 [ 202 ▲321 ] 15,682円 ( +730 円)
第4週 ▲1,301 1,250 355 [ 176 178 ] 14,952円 ( -647 円)
第3週 ▲2,208 213 1,933 [ 1,561 372 ] 15,599円 ( -1001 円)
第2週 2,235 1,488 295 [ ▲147 442 ] 16,601円 ( -40 円)
第1週 ▲1,461 511 348 [ ▲546 895 ] 16,642円 ( -192 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース