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【市況】来週の相場で注目すべき3つのポイント:日米決算シーズン、プレイステーションVR発売、米利上げ観測

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

 

■株式相場見通し

予想レンジ:上限17000-下限16600円

来週は、まずは7日の米雇用統計の結果次第の面はあるだろうが、非農業部門の雇用者数の伸びが15.6万人と、8月の16.7万人(改定後)から鈍化したほか、市場予想の17.2万人も下回った。ただし、利上げを正当化するような景気過熱の兆しはないとの見方の一方で、FRB(米連邦準備理事会)は月間の就業者数の伸びが15万人以上であれば景気は好調だとし、利上げを支持するのに十分との見方など、見解が分かれている。原油相場の下落などもあって7日の米国市場は調整となったが、今しばらく見極めが必要であろう。

ただ、予想を上回る指標が相次いでいるほか、連銀総裁による利上げを後押しする発言が相次いでおり、市場は年内利上げを織り込む流れに入ってきているとみられる。ドイツ銀行問題による欧州リスクが警戒されるものの、米国市場では利上げ観測が高まるなかで銀行株に業績への好影響を材料視した物色がみられている。一方的に嫌気される流れに変化がみられており、センチメントが改善をみせてくることが期待される。

雇用統計発表を受けて為替相場が1円ほど円高に振れて推移していることもあり、連休明けの日本株市場は利食い先行といったところか。決算発表が次第に本格化してくることもあり、業績内容を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすいと考えられる。日経平均は16400-17000円のもち合いレンジが続いており、レンジ上限到達で達成感も意識されやすい。海外勢の売り越し基調が続く中、一気にレンジを突破する展開は考えづらい面もある。

とはいえ、雇用統計通過によるアク抜けのほか、依然としてFRBはこのまま12月利上げへの軌道を進むとの見方が大勢となるなか、足下の円安傾向は続くとの見方から、先高期待は高まりやすいだろう。為替相場が円安傾向にシフトすることにより、業績懸念が高まっていた自動車やハイテク企業に対する過度な警戒は和らぎ、修正リバウンドが意識されやすい。先週は景気敏感セクターにシフトする流れがみられたが、今週以降もその流れが継続する可能性が高そうだ。

物色としては景気敏感セクターへの押し目拾いのスタンス。また、日銀の新型ETFへの買入れを想定した設備投資や賃上げに積極的な企業(MSCI日本株人材投資指数などの構成銘柄)やTOPIX型を意識した金融セクターに注目。決算シーズンに入ってくることから、業績を手掛かりとした日替わり物色も活発になりやすい。その他、いよいよソニーのバーチャルリアリティー(VR、仮想現実)ヘッドセット、「プレイステーションVR(PSVR)が13日に発売となる。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルでは、自宅で仮想現実を体験したいのなら、現時点ではPSVRがベストな選択肢と伝えているほか、早くもクリスマス商戦での目玉と報じている。既に多くのソフト等も公開されており、関連銘柄への物色が再燃することになりそうだ。




■為替市場見通し

来週のドル・円はやや底堅い動きとなりそうだ。英国政府は欧州連合(EU)からの離脱について来年3月までに離脱の意思を正式に通知し、交渉が開始されるとみられているが、離脱交渉の長期化によって英国経済の悪化やポンド安の進行が懸念されている。ユーロ圏経済にも影響を及ぼす可能性があることから、ドル選好地合いが強まっている。

主要産油国の減産合意を背景に原油価格は持ち直しており、米長期金利の上昇が観測されていることから、リスク選好的なドル買い・円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。9月米雇用統計は予想をやや下回る内容だったが、年内利上げ見通しは変わっていないことから、ドル高・円安の基調は今週も続く見通し。

ただし、支持率調査で民主党クリントン候補の支持率は伸び悩んでおり、共和党トランプ候補の支持率が上昇した場合、リスク要因として再び意識される可能性がある。10月4日に行われた両党の副大統領候補によるTV討論会では、共和党ペンス氏が民主党のケーン氏をリードした。9日に予定される第2回の大統領選TV討論会でトランプ氏が優勢となった場合、ドル上昇は抑制される可能性がある。

また、12日には9月20-21日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事録が公表される。足元の米経済指標はまちまちの内容だが、雇用や景況感に関する指標は悪くない内容であり、年内利上げへの期待は持続している。しかしながら、FOMC議事録が来年の引き締めペース鈍化を示唆する内容だった場合、積極的なドル買いは手控えられる可能性がある。足元はドル買い・円売り優勢の地合いとなっているが、FOMC議事録公表後にドルの上値はやや重くなる可能性は残されている。


■来週の注目スケジュール

10月10日(月):独貿易収支、ユーロ圏財務相会合など
10月11日(火):国際収支、独ZEW景況感指数、米アルコア決算など
10月12日(水):機械受注、米FOMC議事録、国際航空宇宙展など
10月13日(木):プレステVR発売、米新規失業保険申請件数、中貿易収支など
10月14日(金):国内企業物価指数、欧州新車販売台数、米小売売上高など
10月15日(土):BRICS首脳会議など

《TM》

 提供:フィスコ

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