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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):クスリアオキ、神戸物産、クミアイ化

クスリアオキ <日足> 「株探」多機能チャートより
■クスリのアオキ <3398>  4,600円  +700 円 (+18.0%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 20日、クスリのアオキ <3398> が決算を発表。17年5月期第1四半期(6-8月)の経常利益(非連結)が前年同期比10.1%増の30.8億円に伸びて着地したことが買い材料視された。四半期ベースの過去最高益(28億円)を4四半期ぶりに更新した。積極的な新規出店や既存店の改装効果で客数が伸び、18.1%の大幅増収を達成したことが寄与。上期計画の49.1億円に対する進捗率は62.7%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■神戸物産 <3038>  2,476円  +253 円 (+11.4%)  本日終値  東証1部 上昇率2位
 神戸物産<3038>が続急騰。同社はこの日午前9時に16年8月の月次実績(速報値)を発表した。「業務スーパー」店舗への出荷実績は、既存店で前年同月比5.6%増となった。全店では同9.2%増となり、業務スーパー事業は引き続き好調に推移している。全体売上高は同8.5%増の178億900万円だった。為替市場が円高にシフトしたことによる輸入コストの低減や自社食品工場などのオリジナル商品がSNS上で話題になるなどして販売が好調に推移している。

■クミアイ化学工業 <4996>  550円  +43 円 (+8.5%)  本日終値
 20日に発表した「イハラケミカルと経営統合」が買い材料。
 イハラケミカル工業 <4989>と経営統合することで基本合意。 17年5月1日をメドに同社がイハラケミを吸収合併する。

■イハラケミカル工業 <4989>  904円  +58 円 (+6.9%)  本日終値
 イハラケミカル工業<4989>が急反発。20日、クミアイ化学工業<4996>と経営統合することで基本合意したことを発表、これが投機資金の流入を誘っている。両社は農薬事業などを主力としているがイハラケミの筆頭株主であるクミアイ化が吸収合併するかたちで、農薬分野の展開力強化と事業基盤強化を図る目的。合併期日は2017年5月1日としている。なお、クミアイ化も大きく買い優勢の展開となっており、両社合併に伴う企業規模の拡大が、今後の経営戦略のうえでも大きなアドバンテージとなるとの思惑が働いている。

■インベスターズクラウド <1435>  3,880円  +180 円 (+4.9%)  本日終値
 21日午前、インベスターズクラウド <1435> [東証M]の子会社アイバケーションが、民泊向けIoTデバイス「TATERU Phone」を活用したスマート民泊の実証実験を開始すると発表したことが買い材料視された。東京都大田区の同社物件に泊まる外国人に対して「TATERU Phone」を無料でレンタルする形で、スマート民泊の実証実験を行う。同実験では交通予約やイベントチケット、レストランの予約など機能を利用してもらうほか、「TATERU Phone」と民泊物件を利用した感想や現場の意見を収集する。発表を受け、スマート民泊の推進や「TATERU Phone」の利用拡大に期待する買いが向かった。

■日本郵船 <9101>  195円  +9 円 (+4.8%)  本日終値
 日本郵船<9101>が大幅高。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が8月中旬以降戻り足を加速、直近は860ポイント台まで戻し約1年ぶりの水準を回復している。バルチック指数は大手海運との株価連動性が高く、目先追い風環境が意識されている。

■三井不動産 <8801>  2,168円  +91.5 円 (+4.4%)  本日終値
 三井不動産<8801>、住友不動産<8830>など大手不動産株に買いが優勢の展開。きょう後場取引時間中に日銀の金融政策決定会合の結果が判明する見通しにあり、「総括的検証」を経てマイナス金利深掘りの可能性が意識されている。これを見込んだ短期資金の“緩和トレード”対象として不動産セクターが注目されている。もっとも、決定会合で見送りの可能性もあり、株価は後場に値動きの荒い展開となるケースも考えられる。

■五洋建設 <1893>  567円  +23 円 (+4.2%)  本日終値
 五洋建設<1893>が大幅続伸。安倍政権が8月に打ち出した新経済対策では「21世紀型のインフラ整備」分野に10兆7000億円の予算が計上されており、そのなかで訪日客拡大に向けた大型クルーズ船受け入れのための港湾整備などが掲げられている。また、世界的にもコンテナ船やバラ積み船の大型化が進んでいることで、それに対応した岸壁の増深工事など「国際戦略港湾」が推進される方向にある。同社はその恩恵を受ける海洋土木関連の最大手として注目されており、株価もここにきて500円台前半のもみ合いを経て中段上放れの動きにある。

■セブン&アイ <3382>  4,721円  +175 円 (+3.9%)  本日終値
 セブン&アイ・ホールディングス<3382>が3連騰。日本フランチャイズチェーン協会が20日発表した8月度の全国コンビニエンスストア売上高は既存店ベース前年同月比0.6%増と3カ月連続で前年同月を上回った。消費者のデフレマインドが再燃するなか相次ぐ台風上陸にもかかわらず、プラスを確保したことがポジティブ視されコンビニ業界トップの同社株の買い戻しを誘発している。また、ライバル企業のローソン<2651>が三菱商事<8058>傘下で経営戦略立て直しに動かざるを得ない状況下、セブン―イレブン・ジャパンの相対的な強さが改めて浮き彫りとなっていることも、再評価の礎となっているようだ。

■大日本住友製薬 <4506>  1,854円  +63 円 (+3.5%)  本日終値
 21日朝、大日本住友製薬 <4506> が、米子会社サノビオン社が注意欠如・多動症治療剤「dasotraline」の小児を対象としたフェーズ2/3試験において、4mg/日投与群で主要評価項目を達成したと発表したことが買い材料視された。6歳から12歳の小児の患者を対象に同剤2mg/日、同剤4mg/日の有効性および安全性を検討したフェーズ2/3試験の結果、4mg/日投与群はプラセボ(偽薬)に対して統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示したという。なお、同剤については成人の過食性障害を対象とした臨床試験も実施している。良好な試験結果を受けて、「dasotraline」の実用化に期待する買いが向かった。

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