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2016年08月15日08時06分

【経済】ダウ「史上最高値」更新と日本の体たらく

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

 先週の米国株式市場は堅調な展開となり、ダウ平均株価は史上最高値を更新した。年初来高値どころではなく「史上」最高値である。これでダウはリーマン・ショック前の水準どころではなく、リーマン・ショック前の史上最高値からさらに30%以上も上昇していることになる。
 米国株式市場はリーマン・ショックから約5年でリーマン・ショック前まで全戻し、約7年でリーマン・ショック前高値のはるか上まで来るという回復をみせている。いや、回復というより、株価だけみると米国経済は絶好調のようにみえる。ブリグジット(英国のEU離脱)の影響も全く気にもしてないようだ。
 日本のバブル崩壊後の展開とはあまりにも違いすぎる。米国株式市場の回復っぷりを日経平均株価にあてはめると、バブル崩壊後、バブル崩壊前につけた史上最高値38957円を約5年で再度つけ、その2年後に51300円をつけていることになる。
 しかし、現実の日本はその後失われた25年を経験し日経平均株価は結局7000円台まで下がり続けた。
 現在は日銀の補助車がついているにもかかわらずヨロヨロと16000円台あたりを彷徨っているにすぎない。ブリグジットに際しては、リーマン・ショック級とか世界経済が崩壊するなどという日本のマスコミの報道の影響もあった為か、世界で最も暴落した市場となった。日本の株式市場は米国に比べて非常に脆いのである(補助車が強化されたので今後はやや強くなろう)。
 彼我の違いはどこにあるのだろうか。バブル崩壊後の回復のスピードという点ではやはり中央銀行の対処の違いだろう。米国はバブル崩壊後速やかに量的緩和策を立て続けに3度も打ったが、日銀はバブル崩壊後もバブルの再発を恐れて金利の引き締めを続けた。ファンダメンタルズ的には米国ではIT分野等の新しい分野で大規模なイノベーションが起き続け巨大な産業が生まれている。日本は未だに製造業がメインプレーヤーだ。もうひとつはやはり人口問題であろう。米国は移民の流入もあり人口が毎年確実に200万人以上増加しているのに対して、日本は少子高齢化が加速度的に進んだ。
 バブル崩壊後の金融政策、イノベーションが起きる条件(規制緩和等)、人口問題への対処の3つの違いがバブル崩壊後の両国の展開に決定的な違いをもたらしたと言えよう。
 こうしてみると、日本が復活するためにやるべきことは明らかであろう。それは決して財政出動ではない。
《YU》

 提供:フィスコ

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