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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):東応化、スズキ、ミネベア、ファストリ

東応化 <日足> 「株探」多機能チャートより
■東京応化工業 <4186>  3,105円  +220 円 (+7.6%)  本日終値
 東京応化工業<4186>が3日ぶり急反発。同社は半導体フォトレジストのトップメーカーだが、足もとの需要は低調で為替の円高進行も逆風となっている。3日取引終了後に発表した17年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高が198億3000万円(前年同期比10.5%減)と2ケタ減収となり、営業利益は23億2300万円(同39.9%減)と大きく落ち込んだ。しかし、足もとの業績低調は事前に織り込まれているほか、今後は半導体微細化にむけた投資需要拡大の恩恵などが収益に反映されるとの見方も出ており、目先悪材料出尽くしとみた買い戻しを誘発したもよう。信用取組は買い残が枯れ切った状態で、7月29日申し込み現在の信用倍率は0.09倍と売り長が際立っている。

■スズキ <7269>  3,277円  +210 円 (+6.9%)  本日終値
 3日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は2%減益も対上期進捗は過去平均を超過」が好感された。スズキ <7269> が8月3日大引け後(15:00)に決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比1.7%減の612億円となり、4-9月期(上期)計画の925億円に対する進捗率は66.2%に達し、5年平均の53.5%も上回った。
  ⇒⇒スズキの詳しい業績推移表を見る

■ふくおかFG <8354>  384円  +23 円 (+6.4%)  本日終値
 3日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は16%減益も対上期進捗は過去平均を超過」が好感された。ふくおかフィナンシャルグループ <8354> が8月3日大引け後(15:30)に決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比15.9%減の217億円に減ったが、4-9月期(上期)計画の300億円に対する進捗率は72.4%に達し、5年平均の58.8%も上回った。
  ⇒⇒ふくおかFGの詳しい業績推移表を見る

■ミネベア <6479>  832円  +49 円 (+6.3%)  本日終値
 ミネベア<6479>が4日ぶり反発。スマートフォン需要の減速を背景に液晶用バックライトの売り上げが低調で16年4~6月期は最終利益段階で68%減と落ち込んだ。ただ、主力のボールベアリング需要は自動車向けなどを中心に好調に推移している。東海東京調査センターが3日付で同社のレーティングを「アウトパフォーム」継続でフォローしており、これが押し目買いを誘導する手掛かりとなった。主力のボールベアリング(機械加工品事業)の月次平均販売数量は、3月1億5500万個、4月1億5900万個、5月1億6200万個と増加、6月には1億6800万個 と過去最高となり、17年3月期中の単月1億7000万個達成や、18年3月期月平均の1億8000万個は達成可能と同調査センターでは判断している。

■前田工繊 <7821>  1,121円  +59 円 (+5.6%)  本日終値
 3日、前田工繊 <7821> が決算を発表。16年9月期第3四半期累計(15年10月-16年6月)の連結経常利益が前年同期比11.7%増の29.3億円に伸びて着地したことが買い材料視された。自動車用ホイールの販売が好調だったほか、災害復興関連や景観資材といった土木資材も伸びたことが寄与。内製化や業務効率化によるコスト削減も利益拡大に貢献した。業績好調に伴い、従来未定としていた今期の年間配当は16円(前期は10円)実施する方針としたことも買い気を誘った。

■カドカワ <9468>  1,425円  +58 円 (+4.2%)  本日終値
 カドカワ<9468>が動意。同社は3日、米国の多角的メディア企業であるスカイダンス・メディアと「ソードアート・オンライン」シリーズの全世界向け実写映像化で合意したことを発表した。「ソードアート・オンライン」はエンターテインメント・ノベル レーベル「電撃文庫」で刊行している人気小説。実写テレビドラマの企画が進行しており、「アバター」や「シャッター アイランド」を手掛けたレータ・カログリディスがパイロット版エピソードの脚本を担当、デイビット・エリソンやデイナ・ゴールドバーグ、マーシー・ロスと共にエグゼクティブ・プロデューサーを務める方針。

■静岡ガス <9543>  750円  +25 円 (+3.5%)  本日終値
 3日、静岡ガス <9543> が16年12月期の連結経常利益を従来予想の64.4億円→102億円に58.4%上方修正。減益率が46.6%減→15.4%減に縮小する見通しとなったことが買い材料。原材料費が想定を大きく下回ることが利益上振れの要因。売上は原料費調整制度に基づく販売単価下落で計画を下回る。

■ANAホールディングス <9202>  278.5円  +8.6 円 (+3.2%)  本日終値
 ANAホールディングス<9202>は堅調。同社が3日取引終了後に発表した17年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算は売上高が4044億2500万円(前年同期比2.3%減)、営業利益は141億3200万円(同15.6%減)、最終利益は66億4600万円(同20.7%減)と落ち込んだ。原油市況の下落に伴い燃油コストは低下したものの、国内線が4月に発生した熊本地震の影響などにより低調だったほか、国際線も欧州で発生したテロの影響が旅客数の伸びを鈍化させた。貨物事業も国内需要が弱含みに推移し、国際貨物も輸出重量は拡大したものの、円高デメリットや、中国を中心とする需給環境の悪化が単価下落につながった。しかし、株価は8月に入り急な調整を入れており前日に年初来安値をつけていたこともあって、目先買い戻しが優勢となっている。

■ファーストリテイリング <9983>  35,500円  +960 円 (+2.8%)  本日終値
 日経平均株価は後場寄りプラス転換となったが、市場では、日銀が追加緩和で買い入れ枠をほぼ倍増させたETFの買いが入ったとの観測が出た。日銀は29日の金融政策決定会合でETF買い入れ枠を従来比ほぼ倍増の6兆円とする追加緩和策を決定、既に3日に347億円の買い入れを実施している。これについて市場関係者は「1回あたりの金額規模はこれまでと同水準だが、裏を返せば買い入れ回数を倍増させるというようにマーケットは受け止めている。前場は全体指数が安かったので、連日で買い出動した可能性も十分にある」(準大手証券ストラテジスト)と指摘する。また、「時価総額比で買い入れ金額には差がつく。買い入れによる需給改善効果が大きいファーストリテイリング<9983>やTDK<6762>などが後場上げ幅をいきなり強めたことにも(ETFの買い)が暗示されている」という。

■GCA <2174>  824円  +22 円 (+2.7%)  本日終値
 3日、GCA <2174> が発行済み株式数(自社株を除く)の3.23%にあたる125万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は8月4日から12月31日まで。

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