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【市況】16000円を割り込むようなら、いったんリバウンドを意識【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

3日の日経平均は大幅に続落。308.34円安の16083.11円(出来高概算22億4000万株)で取引を終えた。欧州株安や原油安を嫌気した米国株安の流れを受けて、売りが先行。売り一巡後は日銀のETF買入れ額増額を受けた需給動向を見極めたいとのムードも強く、その後は下げ幅を縮めていた。しかし、午後に入り日銀のETF買入れのインパクトは見極めづらく、反対に指数インパクトの大きい値がさ株の弱い値動きが重石となり、後場半ばには16056.67円まで下げ幅を広げる場面もみられた。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1700を超えており、9割近くを占めていた。セクターでは33業種すべてが下げており、証券、不動産、ガラス土石、銀行、水産農林、食料品、海運、その他金融、鉄鋼、パルプ紙が冴えない。売買代金上位では、任天堂<7974>、ファミリーM<8028>、ファーストリテ<9983>、KDDI<9433>、ホンダ<7267>、三菱商事<8058>、日本電産<6594>が堅調。

日経平均は支持線として意識されていた25日線や一目均衡表の雲上限を割り込んでいる。また、週間形状では一気に26週線、13週線を割り込んでおり、調整が長期化するリスクが高まってきている。日銀のETF買入れのインパクトを見極めたいとするムードが強かったとみられる。大引けにかけては先物市場で売り買いが交錯しており、方向性は掴みづらいところである。

引き続き需給インパクトを見極めつつ、内閣改造を受けて改めて政策期待が高まる展開に向かうかが注目されよう。また、米国では週末の米雇用統計の前哨戦となるADP雇用報告の発表が予定されている。弱い内容となれば利上げ観測が強まる可能性があり、円高が手掛けづらくさせてくる。ただし、決算等の材料がある銘柄等へは値幅取り狙いの資金が向かっていた。不透明感の強い相場ではあるが、物色意欲は旺盛であろう。日経平均が16000円を割り込むようなら、いったんリバウンドを意識した押し目拾いに入りたいところである。

《AK》

 提供:フィスコ

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