【市況】明日の株式相場見通し=買い一巡感から戻り一服、5月の鉱工業生産に注目
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
市場関係者からは「急落した前週末24日の取引時間中の高値から安値の半値戻しの水準(1万5626円)が、ちょうどきょうの取引時間中の高値となり、その後は利益確定の売りが出てやや上昇幅を縮小する展開となった」との見方が出ていた。半値戻りを突破して戻りを加速するには、円安進行や政府の経済対策の具体化など何らかの支援材料が必要となりそうだ。
29日の東京株式市場は、終始買い優勢の展開。前場にやや伸び悩む場面もあったが、後場に入って買い気が優勢となり、日経平均株価終値は前日比243円69銭高の1万5566円83銭と3日続伸した。27日に続き政府と日銀の緊急会合が開かれたことで、政策期待が膨らんだことも追い風となった。
日程面では、5月の鉱工業生産速報値、5月の新設住宅着工戸数、5月の自動車生産・輸出統計、5月の建設機械出荷額に注目。海外では、フィリピンのドゥテルテ大統領が就任、米6月のシカゴ購買部協会景気指数が焦点となる。(冨田康夫)
出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)