【市況】【↑】日経平均 大引け｜ 前週末急落から半値戻す、欧米株高で投資家心理改善 (6月29日)

日経平均株価
始値　　15523.35
高値　　15626.66(13:21)
安値　　15398.31(10:16)
大引け　15566.83(前日比 +243.69 、 +1.59％ )

売買高　　21億0088万株 (東証1部概算)
売買代金　2兆2060億円　(東証1部概算)

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■本日のポイント

　１．日経平均は3日続伸、前週末の急落からほぼ半値戻す
　２．欧米株が大きく切り返し投資家心理改善
　３．売り込まれていた輸出株と金融株に買い戻し
　４．政府・日銀によるバックアップへの期待高まる
　５．売買代金は4日連続で2兆円上回る

■東京市場概況

　前日の米国市場では、NYダウは269ドル高と大幅に反発した。英国のEU離脱決定による売りが一巡し、買い戻しが膨らんだ。

　東京市場では終始買い優勢の展開だった。前場伸び悩む場面もあったが、後場も買いが続き日経平均株価は3日続伸となり、1万5600円台を回復する場面もあった。3日間の上げ幅は614円に達し、前週末の1286円安に対して48％とほぼ半値を戻した。

　29日の東京市場は、リスクオフの巻き戻しで上げ足を強める展開となった。前日の欧米株市場が総じて大幅高となり、世界株安の連鎖に歯止めがかかったことが投資家の不安心理改善につながった。外国為替市場では円高含みに推移したものの、これまで売り込まれていた輸出株は買い戻しが先行、欧州の金融株安を引き継いで売られていた銀行株なども戻りに転じ全体相場に寄与した。27日に続き政府と日銀の緊急会合が開かれたことで、政策期待が膨らんだことも株高を支えた。売買代金は前週末から4営業日連続で売買活況の目安とされる2兆円を上回った。

　個別では、ソニー<6758>が物色人気となったほか、トヨタ自動車<7203>も買い戻しが入り４日ぶりに反発。ソフトバンクグループ<9984>も堅調。ソフトブレーン<4779>がストップ高、関東電化工業<4047>、アイスタイル<3660>も値を飛ばした。ＤＣＭホールディングス<3050>も大幅高となった。
　半面、ブイ・テクノロジー<7717>が大きく利食われたほか、平和堂<8276>が急落。出光興産<5019>、昭和シェル石油<5002>はいずれも安い。ライトオン<7445>、大陽日酸<4091>が売られ、キユーピー<2809>、J.フロント　リテイリング<3086>なども下落した。

　日経平均への寄与度上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、ファナック <6954> 、東エレク <8035> 、ダイキン <6367> 、コナミ <9766> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約62円。

　一方、マイナス寄与の上位5銘柄はセブン＆アイ <3382> 、花王 <4452> 、ヤマハ <7951> 、昭和シェル <5002> 、ユニーＧＨＤ <8270> 。押し下げ効果は約6円。

　東証33業種のうち30業種が上昇し、下落は水産・農林業、小売業、食料品のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)保険業、(2)鉄鋼、(3)電気機器、(4)その他金融業、(5)その他製品。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)石油石炭製品、(2)金属製品、(3)繊維製品、(4)ゴム製品、(5)倉庫運輸関連。

■個別材料株

△アドウェイズ <2489> [東証Ｍ]
　インド子会社設立と事業買収。
△パレモ <2778> [ＪＱ]
　3-5月期(1Q)経常は2.6倍増益。
△ピックルス <2925> [ＪＱ]
　3-5月期(1Q)経常は85％増益。
△ｓＭｅｄｉｏ <3913> [東証Ｍ]
　AIなどの製品化に向けた開発･実証実験をスタート。
△ラクス <3923> [東証Ｍ]
　三菱東京UFJ銀行のBPO子会社と業務提携。
△関電化 <4047>
　東海東京調査センターが目標株価を1100円→1380円に引き上げ。
△石井工研 <6314> [ＪＱ]
　東証が猶予期間入り銘柄から解除。
△ＵＭＮ <4585> [東証Ｍ]
　ジカウイルスワクチン開発に関し米社と基本契約。
△山一電機 <6941>
　4.43％を上限に自社株買いを実施。
△くろがねや <9855> [東証２]
　ＤＣＭが株式交換で完全子会社化。


▲バイク王 <3377> [東証２]
　今期経常を一転赤字に下方修正・配当も6円減額。
▲Ｊフロント <3086>
　3-5月期(1Q)経常は31％減益。
▲平和堂 <8276>
　3-5月期(1Q)経常は8％減益。

　東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ソフトブレン <4779> 、(2)宮越ＨＤ <6620> 、(3)関電化 <4047> 、(4)山一電機 <6941> 、(5)アイスタイル <3660> 、(6)クレスコ <4674> 、(7)ワイエイシイ <6298> 、(8)ＤＣＭ <3050> 、(9)ＩＢＪ <6071> 、(10)リックス <7525> 。

　値下がり率上位10傑は(1)平和堂 <8276> 、(2)ライトオン <7445> 、(3)Ｖテク <7717> 、(4)出光興産 <5019> 、(5)ＣＲＥ <3458> 、(6)カネコ種 <1376> 、(7)スタ・アリス <2305> 、(8)大陽日酸 <4091> 、(9)Ｊフロント <3086> 、(10)ライフコーポ <8194> 。


【大引け】

　日経平均は前日比243.69円(1.59%)高の1万5566.83円。ＴＯＰＩＸは前日比23.07(1.88%)高の1247.69。出来高は概算で21億0088万株。値上がり銘柄数は1635、値下がり銘柄数は270となった。日経ジャスダック平均は2416.32円(22.06円高)。

［2016年6月28日］

株探ニュース