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【市況】16日の株式相場見通し=株価へ織り込み先行し値固め、イベント通過で売り手控えも

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 16日の東京株式市場は、日銀金融政策決定会合の内容いかんで株価動向が大きく左右される可能性もある。ただ、日経平均株価が既に1万6000円台を割り込んでいることから、イベント通過で値固め機運が高まりそうだ。16日早朝の東京外国為替市場では、1ドル=105円80銭台での推移と前日に比べて円高・ドル安が進行している。

 日銀の金融政策決定会合についても、消費増税が再延期されたことなどで、大方の市場関係者は「現状維持」との見方だが、一部には、マイナス金利幅拡大や国債買い入れ規模増加など、追加緩和への期待もある。ただ、市場関係者からは「参院選の公示(22日)が迫っていることに加え、現地23日の英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票結果しだいで混乱も懸念される前のタイミングで日銀の追加緩和の可能性は少ない」との見方が出ている。

 15日の米株式市場では、NYダウ平均株価が前日比34.65ドル安の1万7640.17ドルと5日続落した。米連邦公開市場委員会(FOMC)では追加利上げが見送られたものの、緩やかなペースながら年内2回の利上げペースが維持されるとの受けとめが広がった。材料出尽くし感に加え、NY原油先物価格が弱含みで推移したことから、NYダウ平均株価は引けにかけて下げに転じた。ナスダック総合株価指数は、前日比8.620ポイント安の4834.931と5日続落した。

 日程面では、生産者および農産物直売所と連携し、スーパーなどの直売所コーナーで委託販売を行うための物流・情報・決済のプラットフォームを提供する農業総合研究所<3541>が東証マザーズ市場に新規上場する。このほかに、黒田東彦日銀総裁会見、5月の新築マンション市場動向に注目。海外では、ユーロ圏財務相会合、米5月の消費者物価指数、欧州5月の新車販売、上海ディズニーランド開園が焦点となる。(冨田康夫)

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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