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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~円高を背景に内需にシフトしやすい

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:円高を背景に内需にシフトしやすい
■外資系証券の注文動向:差し引き100万株の売り越し
■前場の注目材料:米エアビーアンドビー、民泊経済効果5200億円



■ 円高を背景に内需にシフトしやすい

16日の日本株市場は売り先行で始まろう。15日の米国市場はNYダウは続落だった。欧州市場の反発の流れを受けて買いが先行。米FOMCでは賛成多数で政策金利が据え置かれたほか、今後数年間の利上げ見通しの引き下げ、イエレンFRB議長の講演では雇用情勢への鈍化懸念が示され、追加利上げ観測の後退なども好感された。しかし、大引けにかけては下げに転じており、引き続き英国民投票への懸念が根強いとみられる。シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円安の15865円だった。

米利上げ観測の後退もあって、円相場は1ドル105円台で推移しており、円高が重石になりそうだ。市場の注目は日銀の金融政策決定会合の結果となるが、サプライズを期待する向きはないだろう。また、サプライズがあったとしても、ネガティブにこそ反応しようが、英国のEU離脱問題を巡る国民投票を1週間後に控えているなかで、ポジティブ反応はないだろう。ショートカバーを誘う動きがみられたとしても、日経平均の16000円処での戻り売り圧力は強そうだ。

物色は円高を背景に内需にシフトしやすいだろう。また、短期的な値幅取り狙いの資金は新興市場の中小型株に向かいやすい。昨日の日経平均は5日ぶりに反発となったが、自律反発の域は脱していない。調整が長期化する可能性が高まるなか、短期的な値幅取りで割り切りたいところであろう。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き100万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1870万株、買い1770万株、差し引き100万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


6月09日(木):380万株の売り越し
6月10日(金):140万株の売り越し
6月13日(月):10万株の売り越し
6月14日(火):320万株の買い越し
6月15日(水):120万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウは下落(17640.17、-34.65)・NY原油(48.01、-0.48)
・5月訪日客数、前年同月比15.3%増
・米エアビーアンドビー、民泊経済効果5200億円
・金融政策決定会合結果、日銀総裁会見

・農総研<3541>が東証マザーズに新規上場



☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・日銀金融政策決定会合(最終日)(マイナス金利付き量的・質的金融緩和政策維持へ)
・08:50 対外対内証券売買(先週)


<海外>
・10:30 豪・5月失業率(予想:5.7%、4月:5.7%)
・10:30 豪・5月雇用者数増減(予想:+1.5万人、4月:+1.06万人)

《WA》

 提供:フィスコ

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