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【市況】【↓】日経平均 大引け| 6日ぶりに急反落・1万7000円割れ、急速な円高で下げ幅拡大 (6月1日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  17097.22
高値  17145.95(11:26)
安値  16908.92(14:42)
大引け 16955.73(前日比 -279.25 、 -1.62% )

売買高  19億9528万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆1154億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は6日ぶりに急反落、1万7000円割れ
 2.後場後半に円高リンクで売り仕掛け
 3.週末の米雇用統計意識して為替のボラ高まる
 4.東証全33業種が下落
 5.7割の銘柄が下落も売買代金は2兆円上回る

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは86ドル安と反落した。イエレンFRB議長の発言で利上げへの警戒感が強まったことが嫌気された。

 東京市場では、利益確定の売りに押され、日経平均株価は為替の円高進行と歩調を合わせ後場後半になって大きく下げ幅を広げる展開を強いられた。

 1日の東京市場は前日の欧米株市場が総じて軟調だったほか、寄り付き段階で為替が1ドル=110円70銭近辺と円高傾向にあったことから、リスクを取る動きが後退、利益確定売り優勢で始まった。その後は消費増税の再延期に加え、補正予算など財政を伴う景気刺激策に対する期待感から下げ渋る動きをみせたが、今週末に米5月の雇用統計発表などを控え、これを意識して為替の動向に神経質なムードが強まった。そうしたなか、後場後半に為替が急速に円高に振れ、先物を絡めた売り仕掛け的な動きに流されて下げ幅を一気に拡大、日経平均は一時300円を超える下げをみせた。大引けはやや戻したものの1万7000円台割れで着地した。

 個別では、武田薬品工業<4502>が軟調、日経平均寄与度の高いファーストリテイリング<9983>も大きく下げた。三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが軟調、新日鉄住金<5401>も安い。日本アジア投資<8518>が大幅安、豊田通商<8015>、東洋建設<1890>の下げも目立つ。ライト工業<1926>、日清製粉グループ本社<2002>も売られた。
 半面、ソフトバンクグループ<9984>がしっかり。新日本科学<2395>が物色人気を集めた。日本航空電子工業<6807>が値を飛ばし、ネクシィーズグループ<4346>、山一電機<6941>も大幅高。リンクアンドモチベーション<2170>も上昇した。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、スズキ <7269> 、アルプス <6770> 、ニコン <7731> 、大日本住友 <4506> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約9円。

 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、KDDI <9433> 、ファナック <6954> 、京セラ <6971> 、エーザイ <4523> 。押し下げ効果は約81円。うち36円はファストリ1銘柄によるもの。

 東証33業種のすべての業種が下落。下落率の小さかった上位5業種は(1)海運業、(2)金属製品、(3)情報・通信業、(4)小売業、(5)電気機器。一方、下落率の大きかった5業種は(1)水産・農林業、(2)鉄鋼、(3)電気・ガス業、(4)証券商品先物、(5)陸運業。

■個別材料株

△LINK&M <2170>
 3.31%を上限に自社株買いを実施。
△キューブシス <2335>
 4.05%を上限に自社株買いを実施。
△アドウェイズ <2489> [東証M]などLINE関連
 LINEの7月上場見通し受け、思惑買い。
△スターティア <3393>
 「新卒採用にマージャン枠」と報道。
△はてな <3930> [東証M]
 8-4月期(3Q累計)経常は2.1億円・通期計画を超過。
△航空電子 <6807>
 NECが1株1920円でTOBを実施。
△日本ライフL <7575>
 5年後営業利益2.8倍目指す新中計を評価。
△日エスコン <8892> [JQ]
 いちごHDとの業務提携。
△明豊エンタ <8927> [JQ]
 民泊型マンションの開発用地を取得。

▲ACCESS <4813> [東証M]
 17年1月期最終損益は赤字転落。
▲エナリス <6079> [東証M]
 特設注意市場銘柄の指定継続。
▲アルチザ <6778> [東証2]
 今期経常を37%下方修正。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)航空電子 <6807> 、(2)イーブック <3658> 、(3)ネクシィーズ <4346> 、(4)ネクステージ <3186> 、(5)山一電機 <6941> 、(6)松井建 <1810> 、(7)日本マイクロ <6871> 、(8)メディアドゥ <3678> 、(9)LINK&M <2170> 、(10)インプレス <9479> 。

 値下がり率上位10傑は(1)多木化 <4025> 、(2)アジア投資 <8518> 、(3)ジェイコム <2462> 、(4)タクマ <6013> 、(5)豊田通商 <8015> 、(6)保土谷 <4112> 、(7)AOIプロ <9607> 、(8)デサント <8114> 、(9)東洋建 <1890> 、(10)日本光電 <6849> 。

【大引け】

 日経平均は前日比279.25円(1.62%)安の1万6955.73円。TOPIXは前日比17.73(1.28%)安の1362.07。出来高は概算で19億9528万株。値上がり銘柄数は473、値下がり銘柄数は1350となった。日経ジャスダック平均は2547.56円(9.18円安)。

[2016年6月1日]

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