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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~こう着相場も次第に上放れが意識されてくるか

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

27日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:こう着相場も次第に上放れが意識されてくるか
■外資系証券の注文動向:差し引き80万株の買い越し
■前場の注目材料:バイオ株の一角に需給不安



■ こう着相場も次第に上放れが意識されてくるか

27日の日本株市場は底堅い展開が見込まれる。26日の米国市場はまちまちの展開だった。原油相場が一時50ドルを超す上昇となるなかで買いが先行。その後は連日の株価上昇に加えて、予想を上回る経済指標等を受けて、いったん利益を確定する動きがみられた。イエレンFRB議長の講演内容を見極めたいとの思惑なども利食いに向かわせており、NYダウは下げに転じている。

NYダウは直近の大幅続伸で25日線を突破していたこともあり、想定内の一服といったところであろう。また、米国では米景気に楽観的な見方が広がるなど、利上げ観測を織り込む流れに変わってきており、センチメントの改善が窺える。シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円高の16875円となり、これにさや寄せする格好から買いが先行しよう。

ただし、売買代金は6日連続で2兆円を下回る薄商いになるなど、商いが膨らみづらい需給状況でもある。そのため、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になるとの見方がコンセンサス。とはいえ、昨日の上昇で5月SQ値はクリアした。価格帯別出来高の膨らんでいる16800-17100円レベルでの踏ん張りがみられれば、次第にもち合い上放れも意識されてくるだろう。

一方で、中小型株についてはバイオ株の急落によって、他の銘柄への影響を見極める必要がありそうだ。日経平均は戻り高値水準でのこう着としても、中小型株に向かいづらい需給状況か。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き80万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り900万株、買い980万株、差し引き80万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


5月20日(金):80万株の買い越し
5月23日(月):350万株の売り越し
5月24日(火):360万株の買い越し
5月25日(水):350万株の売り越し
5月26日(木):90万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウは下落(17828.29、-23.22)
・NY原油(49.48、-0.08)一時50ドル台
・独首相、共同声明に構造改革の重要性盛り込む
・グーグル、自動運転の実験加速
・東京都内を訪れた外国人旅行者、1000万人突破
・バイオ株の一角に需給不安



☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:30 4月全国消費者物価コア指数(前年比予想:-0.4%、3月:-0.3%)
・G7伊勢志摩サミット最終日(エネルギー問題、アジア・アフリカ拡大会合、首脳宣言)

<海外>
・10:30 中・4月工業利益(3月:前年比+11.1%)

《WA》

 提供:フィスコ

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