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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~トヨタ自のアク抜けを見極め、先物主導で不安定な展開にも

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

12日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:トヨタ自のアク抜けを見極め、先物主導で不安定な展開にも
■外資系証券の注文動向:差し引き390万株の売り越し




■トヨタ自のアク抜けを見極め、先物主導で不安定な展開にも

12日の日本株市場は売り優勢の展開となろう。11日の米国市場では、ウォルト・ディズニーの業績が市場の予想に届かなかったことや、大手デパートが業績見通しを下方修正するなど、主要企業の軟調な決算を嫌気し売りが先行。景気の先行きに慎重な見方が強まるなか、NYダウは210ドルを超す下落となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比150円安の16430円となり、これにさや寄せする格好から売りが先行しよう。

また、注目のトヨタ自<7203>が11日に発表した2017年3月期の営業利益が前期比4割減の1兆7000億円になる見通しだと発表。円高進行が重荷となるが、これを受けて米ADRでは300円近く値を下げている。また、ブリヂス<5108>が発表した第1四半期決算は、営業利益が6.7%減となり、こちらもADR市場で大きく値を下げている。決算ピークを迎えているが、トヨタ自決算がアク抜けにならないようだと、オプションSQを控えていることもあり、先物主導で不安定な展開になりやすいだろう。

まずはトヨタ自の売り一巡後の動向が注目される。

日経平均は昨日の上昇で一時16800円を回復しており、直近の大幅下落に対する半値戻しを達成していた。そのため、短期的には達成感につながりやすいところであるが、オプションSQを控えていることから大きな値動きは避けたいところであろう。25日線が16500円近辺に位置しており、同水準での底固めを意識しておきたい。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き390万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1010万株、買い620万株、差し引き390万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


5月02日(月):580万株の買い越し
5月06日(金):730万株の売り越し
5月09日(月):100万株の買い越し
5月10日(火):70万株の買い越し
5月11日(水):220万株の買い越し

■前場の注目材料

・NYダウ下落(17711.12、-217.23)・NY原油(46.23、+1.57)
・ブラジル大統領、職務停止の可能性
・シャープ社長に戴氏

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 3月経常収支(予想:+2兆9656億円、2月:+2兆4349億円)
・08:50 日銀金融政策決定会合における主な意見(4月27・28日分)
・08:50 対内対外証券売買(先週)


<海外>
・特になし

《WA》

 提供:フィスコ

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