【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):三井不、ポーラHD、マクドナルド、ファストリ
三井不 <日足> 「株探」多機能チャートより
9日午前、奥村組 <1833> が16年3月期の連結経常利益を従来予想の84億円→92.7億円に10.4%上方修正。増益率が49.6%増→65.1%増に拡大する見通しとなったことが買い材料。売上が計画を上回ったうえ、受注単価の上昇などで建築事業の工事採算が大きく改善したことが寄与。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の18円→21円(前の期は12円)に増額修正したことも買い気を誘った。
■エス フーズ <2292> 2,795円 +73 円 (+2.7%) 本日終値
S FOODS<2292>が3連騰。岩井コスモ証券では、同社の17年2月期について売上高は前期比24%増の3000億円、営業利益は同15%増の97億円で最高益の更新が続くと予想するとのリポートをリリース。同社にとって伸びしろの大きい豚肉事業で生産設備を増強し、相乗効果が見込めるM&Aを進めるなど、成長に向けての戦略は評価できると解説。投資判断は最上位の「A」を継続。目標株価は2500円から3100円へ引き上げている。
■三井不動産 <8801> 2,668円 +66.5 円 (+2.6%) 本日終値
三井不動産<8801>、住友不動産<8830>など大手不動産株に買いが優勢。全般相場は足もと売り飽き気分が出ているとはいえ、依然として株価の先行き不透明感が根強いが、不動産セクターは好収益環境を背景とした17年3月期の業績拡大に期待した投機資金の流入を誘っている。7日付の日本経済新聞が「不動産大手の収益が拡大する。住友不動産、三井不動産、東急不動産ホールディングスの3社は2017年3月期に営業最高益を更新しそうだ」と報じた。都心部のオフィスの賃料の上昇や、高額案件を中心としたマンション販売の好調が好収益環境を作りだしており、直近の金融政策決定会合では追加緩和は見送られたものの、日銀のマイナス金利政策で市場金利が下落、調達金利コストの低下や有利子負債負担の軽減などもポジティブ材料として意識されている。
■ポーラHD <4927> 9,150円 +210 円 (+2.4%) 本日終値
ポーラ・オルビスホールディングス<4927>が続伸。大和証券は、同社の16年12月期第1四半期連結業績が売上高495億1600万円(前年同期比9.1%増)、営業利益36億7300万円(同26.2%増)となったことについて、印象はポジティブとリポートで指摘。一般的に、中国人は人脈を大事にするとされており、訪問・対面式販売においては今後も安定的かつ継続的な貢献が期待できるものとの見解を示している。同証券では会社計画を超過する可能性は高くなっていると見て、通期の連結営業利益は会社計画250億円に対して257億円(前期比14.2%増、従来予想は251億円)と予想、投資判断は「2」(アウトパフォーム)を継続し、目標株価は8300円から9130円へ引き上げている。
■マクドナルド <2702> 2,755円 +63 円 (+2.3%) 本日終値
日本マクドナルドホールディングス<2702>が3日続伸で年初来高値。前週末6日の取引終了後に発表した4月の月次動向で、既存店売上高が前年同月比19.1%増と5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。「ビッグマック」をサイズアップした「グランド ビッグマック」や「ギガ ビッグマック」が予想を超える売り上げとなったほか、「グランドフライ」「グランドコーク」が好評だった。これら高単価商品の高騰で、客単価は同13.4%増と5カ月連続で上昇したほか、客数も同5.1%増と4カ月連続で増加した。なお、全店売上高は同15.2%増だった。
■ファーストリテイリング <9983> 28,610円 +590 円 (+2.1%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が続伸。前週末6日の取引終了後に発表した4月の国内ユニクロ売上高速報で、既存店売上高が前年同月比1.3%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。4月は中旬まで気温が高く推移したことから、「ジョガーパンツ」や「エアリズム」などキャンペーン商品の販売が好調に推移した。また、季節商品の伸びで客単価は同9.1%増と引き続き上昇した一方、客数は7.2%減と3カ月連続で減少した。なお、直営店計の売上高は同1.0%増、直営店およびダイレクト販売の売上高は同2.3%増だった。
■大林組 <1802> 1,050円 +21 円 (+2.0%) 本日終値
クレディ・スイス証券の建設セクターのリポートでは、建設会社が保守的な17年3月期の業績見通しを発表すると株価は下落する可能性があるものの、表面的かつ短期的な株価の変動になると指摘。本質的には長期的な利益動向が株価の決定要因のため、利益成長期待が高まる6月から株価上昇が実現するとみて、セクター判断「オーバーウエイト」を継続。推奨銘柄として、大林組<1802>と清水建設<1803>をピックアップしている。
■大成建設 <1801> 734円 +14 円 (+1.9%) 本日終値
大成建設<1801>が反発。クレディ・スイス証券では、業績は堅調としながらも、他社の利益水準が上昇していることから同社の相対的な投資魅力が低下していると指摘。配当性向もしくは還元性向を高めない場合は、資本政策においても投資魅力度は低下するとみて、レーティング「アンダーパフォーム」を継続、目標株価を830円から800円に引き下げている。
●ストップ高銘柄
アライドHD <6835> 72円 +30 円 (+71.4%) ストップ高 本日終値
YKT <2693> 216円 +50 円 (+30.1%) ストップ高 本日終値
ネクシィーズグループ <4346> 2,730円 +500 円 (+22.4%) ストップ高 本日終値
アクトコール <6064> 2,215円 +400 円 (+22.0%) ストップ高 本日終値
新日本科学 <2395> 477円 +80 円 (+20.2%) ストップ高 本日終値
など、18銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース