【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アンジェス、小野薬、キリンHD、キユーピー
アンジェス <日足> 「株探」多機能チャートより
6日、東証が9日売買分からアンジェス MG <4563> [東証M]に対する信用取引の臨時措置(委託保証金率を50%以上[うち現金20%以上]とする)を解除すると発表したことが買い材料。日証金も増担保金徴収措置の解除を発表しており、信用規制の解除により、資金流入の活発化を期待する買いが向かった。
■日成ビルド工業 <1916> 430円 +17 円 (+4.1%) 本日終値
日成ビルド工業<1916>が後場上げ幅を拡大し年初来高値。前引け後に、集計中の16年3月期連結業績について、売上高が従来予想の550億円から555億2000万円(前の期比26.0%増)へ、営業利益が40億円から42億7000万円(同30.7%増)へ上振れたようだと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。売上高が概ね計画通りとなったことに加えて、立体駐車場事業で売上総利益率が改善したことが寄与したという。また、業績予想の修正に伴い、従来14円を予定していた期末一括配当を普通配当15円、7月に設立55周年を迎えるのを記念して記念配当1円の計16円を予定しているという。
■アース製薬 <4985> 4,800円 +180 円 (+3.9%) 本日終値
6日、アース製薬 <4985> が決算を発表。16年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益が前年同期比20.7%増の35.2億円に伸びて着地したことが買い材料視された。洗口液、衣料用防虫剤といった日用品や殺虫剤の新製品の売上が寄与し、5.4%の増収を達成。効率的な広告宣伝費の投入などによる採算改善も大幅増益に貢献した。
■小野薬品工業 <4528> 5,145円 +181 円 (+3.7%) 本日終値
6日、小野薬品工業 <4528> が16年3月期の連結税引き前利益を従来予想の265億円→330億円に24.5%上方修正。増益率が44.8%増→80.3%増に拡大する見通しとなったことが買い材料。今期業績の上方修正は2月に続き、3回目。昨年12月に非小細胞肺がん治療に対する追加承認を受けたがん免疫薬「オプジーボ」の販売が想定より伸びたことが寄与。研究開発費や販管費が計画を下回ったことも上振れに貢献した。
■キリンホールディングス <2503> 1,771.5円 +62 円 (+3.6%) 本日終値
キリンホールディングス<2503>が大幅反発。SMBC日興証券は、マネジメントの変更と経営意識の変化に期待しているとのリポートをリリース。15年3月に磯崎功典氏が同社代表取締役社長に就任して以降、同社は株式市場が懸念してきた事項を一つ一つ解決してきたと指摘。改革は緒に就いたばかりだが、同社が株式市場の目線で経営し始めた点は評価に値するとの見方で、今回、同証券では主に国内清涼飲料事業とブラジル事業の営業損益予想を増額したが、今後も、同証券が業績予想へ十分に反映できていない改革の成果が表面化する可能性もあるとの見解を示している。投資評価を「2」(中立)から「1」(アウトパフォーム)へ格上げし、目標株価は1670円から2010円へ引き上げている。
■キユーピー <2809> 2,913円 +87 円 (+3.1%) 本日終値
キユーピー<2809>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が6日付でレーティング「オーバーウエート」、目標株価3300円でカバレッジを開始した。中国でマヨネーズが今後本格的な普及期を迎える局面で、既に家庭用マヨネーズ市場で高いブランド力を有する同社の中国事業の成長が加速すると予想。16年11月期は通期連結営業利益で会社側計画の280億円(前期264億4100万円)に対して298億円と予想している。
■協和発酵キリン <4151> 1,948円 +55 円 (+2.9%) 本日終値
協和発酵キリン<4151>が反発。クレディ・スイス証券では、目先の株価は自社開発の成人T細胞白血病リンパ腫治療薬ポテリジオ、喘息/COPD治療薬ベンラリズマブ、くる病治療薬KRN23などの抗体医薬の開発プロジェクトの進展による影響が大きいと指摘。ポテリジオは、がん免疫チェックポイント阻害薬オプジーボなどとの併用試験がフェーズ1進行中で、ベンラリズマブはアストラゼネカへ全面導出、16年度上期以降の主要な呼吸器学会でフェーズ3の良好な結果報告が期待されるとみて、第1四半期決算の進捗率が高かったことから通期業績にさらなる上振れ余地が生じたと解説。レーティングを「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に、目標株価を1600円から2200円に引き上げている。
■綜合警備保障 <2331> 6,380円 +180 円 (+2.9%) 本日終値
ALSOK<2331>が続伸。同社はきょう、「民泊運営サポートソリューション」の提供を開始したと発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。民泊運営サポートソリューションは、民泊を始めるオーナーや事業者に対し、民泊物件の運用に必要となる消防設備の設置や火災などの遠隔監視をはじめとした防災・防犯対策、応急救護に必要となるAEDの販売・管理、清掃業務などをワンストップで提供する。
■エムスリー <2413> 3,145円 +85 円 (+2.8%) 本日終値
エムスリー<2413>が反発。いちよし経済研究所は6日付のリポートで、レーティング「B」を継続し、フェアバリューを2600円から3000円へ引き上げたことが好感されている。同研究所では、医療ポータルの事業基盤を核として、M&A先の収益力を向上させる好循環が続くことを評価。17年3月期は前期比20%超の営業増益を見込むほか、18年3月期営業利益予想を300億円から304億円(17年3月期比24.1%増)へ引き上げている。
株探ニュース