【市況】5日の米国市場ダイジェスト:ダウは9ドル高、雇用情勢への懸念やドル高を嫌気
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:ダウは9ドル高、雇用情勢への懸念やドル高を嫌気
NYダウ ナスダック
終値 :17660.71 終値 :4717.09
前日比:+9.45 前日比:-8.55
始値 :17664.48 始値 :4742.42
高値 :17736.11 高値 :4744.55
安値 :17615.82 安値 :4709.75
5日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は9.45ドル高の17660.71、ナスダックは8.55ポイント安の4717.09で取引を終了した。カナダのアルバータ州で発生した森林火災の影響で原油相場が上昇し、買いが先行。週間新規失業保険申請件数が予想より増加したほか、為替相場でドル高が進行したことが嫌気され、もみ合う展開となった。午後にかけて原油相場の上昇が一服すると株式相場も上げ幅を縮小したが、明日の雇用統計を見極めたいとの思惑から小動きとなった。セクター別では、メディアやエネルギーが上昇する一方で小売や耐久消費財・アパレルが下落した。
フィットネス関連機器のフィットビット(FIT)は軟調な4-6月期の業績見通しが嫌気され、大幅下落。電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)は18年までに50万台を生産するという新たな目標を打ち出したが、目標達成に懐疑的な見方が広がったほか、更なる資金調達の必要性があることが懸念され軟調推移。医薬品のメルク(MRK)は売上高が予想を下振れ、売られた。一方で、中国電子商取引のアリババ・グループ(BABA)は決算内容が好感され、上昇した。
明日の雇用統計では、非農業雇用者数が20万人増と前月から下落、失業率は4.9%増と前月からの改善が予想されている。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:ドル・円は107円26銭、安倍首相が為替動向に言及、介入警戒感で円反落
5日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円81銭へ下落後、107円50銭まで上昇し107円26銭で引けた。米国の週次失業保険申請件数が1ヶ月ぶりの高水準となったことに失望したドル売りが先行。その後、4月雇用統計が労働市場の順調な拡大を示すとの期待によるドル買いになり、安倍首相の発言「為替市場の動向を注意深く見て必要に応じて対応したい」で介入警戒感から円の売り戻しにも拍車がかかった。
ユーロ・ドルは、1.1442ドルから1.1386ドルへ下落し1.1405ドルで引けた。米雇用統計への期待を受けたドル買いが優勢となった。ユーロ・円は122円55銭から122円10銭へ下落した。ポンド・ドルは、1.4519ドルから1.4467ドルへ下落。低調な米国のサービス業PMI、総合PMIを嫌いポンド売りが継続した。ドル・スイスは、0.9629フランから0.9697フランへ上昇した。
■NY原油:続伸で44.32ドル、カナダ山火事、米国生産減、イラン協調示唆で買い
NY原油は続伸(NYMEX原油6月限終値:44.32↑0.54)。46.07ドルを高値に、いったん43.96ドルまで下落した。カナダの大規模な森林火災で近くのオイルサンド施設が操業を縮小していること、前日発表の米エネルギー情報局(EIA)の週報(週次石油在庫統計)で原油の国内生産量(日量)が減少したことが、引き続き買い材料になったもよう。
また、国営イラン石油公社の幹部が、「イランは制裁前の市場シェアを取り戻した時点で(今後2カ月以内)、他のOPEC加盟国と共同行動を取る用意」、と述べたことも好感との見方。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 14.04ドル -0.09ドル(-0.64%)
モルガン・スタンレー(MS) 26.17ドル -0.11ドル(-0.42%)
ゴールドマン・サックス(GS)159.59ドル -0.48ドル(-0.30%)
インテル(INTC) 29.90ドル +0.05ドル(+0.17%)
アップル(AAPL) 93.24ドル -0.38ドル(-0.41%)
アルファベット(GOOG) 701.43ドル +5.73ドル(+0.82%)
フェイスブック(FB) 117.81ドル -0.25ドル(-0.21%)
キャタピラー(CAT) 72.81ドル -1.43ドル(-1.93%)
アルコア(AA) 10.02ドル -0.22ドル(-2.15%)
ウォルマート(WMT) 67.21ドル +0.02ドル(+0.03%)
スプリント(S) 3.44ドル -0.03ドル(-0.86%)
《NO》
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