【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ハーモニック、ソニー、リンテック、マーベラス
ハーモニック <日足> 「株探」多機能チャートより
ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が5日続伸。協働ロボットの需要増加などが期待され、アナリストからの強気見通しが続いており、再評価機運が高まっている。ゴールドマン・サックス証券は24日に同社株の「買い」を再強調し、目標株価を2800円から3000円に引き上げた。中国での協働ロボ需要は「従来予想より早期に立ち上がろう」とみている。また、東海東京調査センターではレーティングを「アウトパフォーム」として目標株価を3150円としている。
■ソニー <6758> 2,924円 +28 円 (+1.0%) 本日終値
みずほ証券では、4~5月の決算発表で外需企業の2016年度業績予想が悪くなりそうなことから、「内需業種のオーバーウエートを維持したい」と指摘。情報通信、食品、建設、不動産の「オーバーウエート」を継続して、資源価格が底入れしているため卸売の「オーバーウエート」を継続。その他金融はマイナス金利の恩恵を再評価して「中立」から「オーバーウエート」へ引き上げ、消費税引き上げ延期の確率が高まっているため、小売を「アンダーウエート」から「中立」へ引き上げ、6月にかけて株式市場全体の回復を予想することから、医薬品を「中立」から「アンダーウエート」に引き下げ。プレミアム・ポートフォリオには、ソニー<6758>を追加し、楽天<4755>を削除している。
■凸版印刷 <7911> 986円 +5 円 (+0.5%) 本日終値
凸版印刷<7911>が小幅反発。SMBC日興証券では、17年3月期営業利益は、世界のスマートフォン市場の成熟化や教科書の改訂需要が一服する影響があるものの、BPO事業の拡大やバリアフィルムの販売増加、用紙やフィルム価格の下落、合理化・コストダウン効果などが営業増益を牽引すると指摘。現行株価にやや上昇余地はあるものの、17年3月期までの営業利益回復を反映した水準にあると判断し、レーティング「2」を継続。目標株価を1000円から1050円に引き上げている。
■カブドットコム証券 <8703> 375円 +1 円 (+0.3%) 本日終値
25日、カブコム <8703> が発行済み株式数の3.99%にあたる1349万2643株の自社株を消却すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は3月31日。
■リンテック <7966> 2,012円 -98 円 (-4.6%) 本日終値 東証1部 下落率5位
SMBC日興証券が25日付でリンテック <7966> の投資判断「2(中立)」を継続し、目標株価を2800円→2250円に減額したことが売り材料視された。リポートでは、円高進行を受け16年3月期4Q以降の為替前提を120円→110円とし、17年3月期の営業利益予想を減額修正したと報告。また、米国子会社MADICOの販売低迷やインドネシア子会社におけるストライキの影響の長期化、円高進行を理由に16年3月期の業績予想も引き下げた。同証券では、16年3月期の連結営業利益を190億円→175億円、17年3月期を200億円→170億円にそれぞれ下方修正した。
■マーベラス <7844> 970円 -32 円 (-3.2%) 本日終値
マーベラス<7844>が反落。前週末25日の取引終了後、16年3月期の連結業績見通しについて、売上高を350億円から315億円(前期比19.1%増)へ、営業利益を60億円から54億円(同22.4%増)へ、純利益を41億円から35億円(同60.7%増)へ下方修正したことが嫌気されている。オンライン事業で、新規タイトルのサービス開始時期が遅れたことや、既存タイトルの一部が想定通りの推移とはならなかったことなどが要因としている。また、当初想定していなかった為替差損も影響したという。
■東芝 <6502> 205.6円 -2.7 円 (-1.3%) 本日終値
東芝<6502>が反落。UBS証券では、18日に示された当期利益目標は18年が1000億円と低水準で、累積利益での資本強化寄与は厚くない点が確認できたと指摘。過小資本の課題は当分解決されない確度が高まったとみて、株価が上昇するシナリオは電子デバイスを売却するケースとしながらも、容易な決断ではなく 解決には時間がかかりそうと解説。レーティングを「ニュートラル」から「セル」に、目標株価を220円から165円に引き下げている。
■三益半導体工業 <8155> 1,029円 -12 円 (-1.2%) 本日終値
三益半導体工業<8155>が反落。前週末25日の取引終了後に発表した第3四半期累計(15年6月~16年2月)単独決算は、売上高411億3200万円(前年同期比13.9%増)、営業利益は29億100万円(同28.6%増)、純利益は19億100万円(同23.2%増)と2ケタ増収増益となったものの、12~2月では、純利益は5億6300万円(前年同期比10.2%減)と減益となっており、足もとの業績減速を懸念した売りが出ているようだ。データセンターのサーバーなどに使われる半導体ウエハーが伸びたが、スマートフォン向けが伸び悩んだ。なお、16年5月期通期業績予想は、売上高530億円(前期比7.4%増)、営業利益35億円(同37.0%増)、純利益22億円(同29.6%増)の従来予想を据え置いている。
■SUMCO <3436> 733円 -7 円 (-1.0%) 本日終値
SUMCO<3436>が反落。クレディ・スイス証券では、材料であるウエハー出荷の本格回復は先送りになると指摘。16年前半のウエハー需給悪化による価格軟化と円高転換を織り込み、営業利益予想を16年度は285億円から220億円に、17年度は300億円から230億円へそれぞれ引き下げ。7~9月以降に需給がタイト化すれば再び注目したいとして、レーティング「アンダーパフォーム」を継続、目標株価を850円から650円に引き下げている。
■丸和運輸機関 <9090> 2,575円 -15 円 (-0.6%) 本日終値
丸和運輸機関<9090>が反落東海東京調査センターでは、ドラッグストアをはじめとする取引先中心にインバウンド需要を背景とした物量が増加し、原油安による燃油費減少も追い風になっていると指摘。株価は15年9月からの上値抵抗線を突破し、信用買い残もピーク時より減少していることに着目。「株価の戻りを試す展開に期待」との見解を示している。
■ノーリツ鋼機 <7744> 546円 +80 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
ノーリツ鋼機<7744>がカイ気配スタートとなっている。前週末25日の取引終了後、100%子会社のNKリレーションズが、胎児遺伝子検査サービスを手掛けるGeneTech(東京都港区)の株式を取得し子会社化すると発表しており、これを好感した買いが入っている。GeneTechは、母体血による胎児遺伝子検査技術である無侵襲的出生前遺伝子検査(NIPT)の日本におけるパイオニア。NKリレーションズでは、30億2300万円でGeneTech株式7万4000株(議決権所有割合64.7%)を取得する。また同時に、グループの日本再生医療(JRM)が開発を進めている小児先天性心疾患の治療に用いる「自家心臓内肝細胞」が、再生医療等製品としては初めて厚労省の「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定されたと発表しており、これも好材料視されている。
●ストップ高銘柄
昭和化学工業 <4990> 466円 +80 円 (+20.7%) ストップ高 本日終値
テイン <7217> 522円 +80 円 (+18.1%) ストップ高 本日終値
ノーリツ鋼機 <7744> 546円 +80 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
日華化学 <4463> 1,031円 +150 円 (+17.0%) ストップ高 本日終値
サマンサJP <7829> 724円 +100 円 (+16.0%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース