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【市況】来週の相場で注目すべき3つのポイント:アップルイベント、LINE事業戦略、フィンテック


■株式相場見通し

予想レンジ:上限17000-下限16500円

来週は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。日本では21日が20日の祝日の振替で休場となるほか、週末25日は欧米市場がグッドフライデーの祝日で休場となるため、商いは膨らみづらいだろう。また、これまで相場の変動要因だった原油相場が上昇を見せてきているものの、ここにきて為替相場に振らされる相場展開となっている。為替連動でのアルゴリズムトレードへの思惑なども警戒されやすく、円高に大きく振れる局面においては、仕掛け的な動き等にも警戒する必要がありそうだ。

その他、期末要因から機関投資家の積極的な売買は次第に手控えられると考えられるなか、不安定な相場展開が意識されやすい。さらに、期末接近で貸株返却に伴う買戻しなども意識されやすい時期ではあるが、米利上げペース鈍化を背景とした円高が、引き続き株式市場の重しになりそうだ。

イベントとしては、21日に米アップルのイベントが開催される。「iPhone」の売り上げ減速懸念で、米アップルの株価は昨年11月から1月にかけて急落したが、アナリストの間では最悪期は過ぎたようだとの認識がある。また、メディア向けイベントで発表するとみられる画面サイズ4インチの新型iPhoneが需要の「追い風になる」可能性なども期待されており、これが電子部品株への見直しに向かわせよう。

その他、23日からニューヨーク国際自動車ショー(一般公開は25日-4月3日)が開催されるため、排ガス規制対応などで環境自動車のほか、自動運転への関心が集まろう。24日にはLINEが事業戦略を発表する予定であり、上場時期などへの思惑も再び高まる可能性がありそう。その他、決算などの個別物色のほか、直近IPO銘柄、さらに先週活況だった「フィンテック」などのテーマ株物色の流れがしばらく続きそうである。



■為替市場見通し

来週のドル・円は、15-16日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の結果を受けて、利上げペースは年2回となる公算が大きくなった。追加利上げが実施されるのは6月になると予想されているが、その後の金利見通しは必ずしも定かではないことから、リスク回避的なドル売りはしばらく続く可能性がある。市場関係者の間では、1ドル=110円が重要な節目になるとの見方が多く、この水準付近での攻防が注目される。

米利上げペース鈍化の中でドルが110円を一時的に下回る可能性は否定できないが、株高・原油高が続いた場合、リスク選好的な円売りが増える可能性があることから、大幅なドル安・円高は回避される見通し。円高が進行した場合、日本銀行による早期追加緩和への期待が高まる可能性があることも急速な円高を阻む一因となる。


■来週の注目スケジュール

3月21日(月):米中古住宅販売件数、欧経常収支など
3月22日(火):公示地価、全国スーパー売上高、独IFO景況感指数など
3月23日(水):米新築住宅販売件数、ユーロ圏消費者信頼感速報値など
3月24日(木):独製造業PMI、ユーロ圏製造業PMI速報値、米製造業PMIなど
3月25日(金):消費者物価コア指数、米10-12月GDP確定値など

《TM》

 提供:フィスコ

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